レクサスは2023年6月8日(現地時間)、米国テキサス州オースティンにおいて第3世代となる新型GXを発表した。市場への導入は本年末より順次開始する。
レクサスGXは、ボディオンフレーム構造などランドクルーザープラドと基本コンポーネントを共用する海外市場向けのラグジュアリーSUVで、初代のJ120型系は2002年に、従来型で第2世代のJ150系は2009年にデビュー。上質な内外装に信頼性の高いメカニズムを内包した上級オフローダーとして、ワールドワイドで高い人気を博してきた。今回発表された新型GXは第3世代となるモデルで、車両開発コンセプトとして「ザ・プレミアム・オフローダー」を標榜。2002年の販売開始以来はじめてプラットフォームを刷新し、LXと同じ新GA-Fプラットフォームの採用や、静粛性と出力、燃費を高次元でバランスさせたV6ツインターボエンジンの搭載など、車両の基本性能を飛躍的に進化させる。主な特徴としては、あらゆる道で上質な走りを実現する素性(体幹)への刷新、世界中の厳しい環境下で鍛え上げられた悪路走破性のさらなる進化、Lexus Driving Signatureを追求した優れたオンロード走行性能、オフロード機能に根ざしたプロポーションと過酷な環境でも快適性を提供するインテリア、長距離移動でのドライバーの負担を軽減する先進安全技術などを掲げる。また、「自然の大切さを理解し、楽しみ、守っていくアウトドア体験を届けたい」という想いの下にレクサスが推し進める“OVERTRAIL PROJECT”を体現した新仕様の「OVERTRAIL(オーバートレイル)」をラインアップに加えた。
まずエクステリアは、GA-Fプラットフォームをベースに、“HIGH END×PROFESSIONAL”をキーワードとしたデザインを採用する。フロントフェイスにはレクサスの象徴であるスピンドルを塊で表現した“スピンドルボディ”と、オフロード走行に根ざしたプロテクター形状を融合。悪路走行時で石や草木などの障害物からコンポーネントを保護するためにセンター部をプロテクター形状で覆いつつ、サイドはサブラジエターに合わせて下に広げた冷却機能を持つグリル開口とすることで、本格オフローダーとしての独自のフロントアイコンを創出する。また、車両前部の下方視界を確保する目的で低く構えたフードセンターと、車両感覚をつかみやすくするために高く角張ったフードコーナーによって、オフロード走行時の安心感を具現化した。一方でサイドビューは、フロントピラーを従来型に比べて後方に引きつつ立てたことに加え、高く構えたフードシルエットなどスクエアなシルエットに仕立ててオフローダーとしての力強いアピアランスを表現。また、水平基調で前後方向に抜けていくボディの軸と大きく張り出したホイールフレアが、安定したスタンスを演出する。さらに、ベルトラインを低くすることでより良好な視界を確保した。足もとには新デザインの20インチアルミホイール+265/55R20タイヤまたは22インチアルミホイール+265/50R22タイヤを採用する。そしてリアセクションは、張り出した前後フェンダーが醸し出す安定感あるスタンスと、サイドから繋がる削り出しのインゴットのような造形により、タフでモダンなプロポーションを実現。また、レクサスの新たなアイコンとしての一文字リアコンビネーションランプと新LEXUSロゴタイプをGXでも採用する。さらに、リアコンビネーションランプを高く配置することで林間や見通しの悪い場所での隊列走行時に自車の存在を周囲へ知らせるアレンジを施した。ボディサイズは全長4950×1980×1870mm/ホイールベース2850mmに設定。外板色はソニッククオーツ、マーキュリーグレーマイカ、ソニックチタニウム、チタニウムカーバイドグレー、グラファイトブラックガラスフレーク、テレーンカーキマイカメタリック、ディープブルーマイカなどを設定した。
オフロード志向のOVERTRAILに関しては、標準仕様に対して20mmワイド化したトレッド(全幅2000mm)とブラックのアーチモールによる安定感あるスタンスなど、タフさをより強調したルックスに仕立てる。また、フロントとリアのバンパーコーナー下端を切り上げて悪路における走破性をいっそう高め、合わせて別体のセンタープロテクションを設けることで路面に障害物の多いようなオフロード走行時の機能性を向上させた。加えて、ブラックのアウターミラーカバーやアウトサイドドアハンドルなどの専用アイテムを装備し、本格オフローダーとしての風格に磨きをかける。足もとには、オフロードの走破性を高めるとともに風の流れをコントロールするショルダー形状に仕立てた265/70R18サイズの専用オールテレーンタイヤと新造形の18インチアルミホイールを組み込んだ。外板色は専用色のムーンデザート×ブラックのほか、ソニックチタニウム×ブラック、チタニウムカーバイドグレー×ブラック、テレーンカーキマイカメタリック×ブラック、ソニックチタニウム、チタニウムカーバイドグレー、テレーンカーキマイカメタリック、ソニッククオーツ、グラファイトブラックガラスフレークなどをラインアップしている。
インテリアについては、デジタル環境が完備された、森の中にたたずむモダンで快適な別荘をイメージしてデザインし、心から安らげる空間づくりを目指す。コクピットはレクサスの“人間中心”という思想をさらに進化させた、新たな考え方の「Tazuna Concept」に基づきデザイン。人が馬を操る際に使う“手綱”に着想を得て、ステアリングスイッチとヘッドアップディスプレイを連携させ、大きな視線移動をすることなく、運転に集中しながらナビゲーションやオーディオなど、各種機能の操作が容易に可能な空間を実現する。また、オフロードにおいてドライバーが車両姿勢を感じ取れるよう、インストルメントパネル上面を基準に、水平・垂直基調のシンプルな構成としつつ、センターディスプレイを低く配置することで、前方の視認性を向上。ドライバーの安心感へと繋がるコクピットを創出する。さらに、インストルメントパネル中央を左右に貫く金属調加飾が広がりをもった空間を提供。加えて、メーターからつながる合成皮革で縁取ったレクサス初のセンターディスプレイや最適な位置に設えたニーパッドなど、シンプルな造形に上質な仕立てを掛け合わせ、モダンかつ心地よい雰囲気を実現した。センターディスプレイ自体には、大型の14インチタッチディスプレイを採用。多くの機能をディスプレイ内のソフトスイッチに集約しつつも、使用頻度の高い温度調整スイッチとオーディオスイッチは物理スイッチとして設定する。また、スイッチのサイズや形、レイアウト、表示情報など細部までこだわり、各機能の使用頻度も考慮しながら直感的に操作できる最適な配置と形状を追求した。一方でセンターコンソールは、オフロード走行時の操作性を考慮して、ドライバー側に走行系や駆動系スイッチを機能別に配置。カップホルダーにはスライドリッドを設け、閉じた際にはスマートフォンなどのデジタルデバイスを置くスペースとなる。キャビン空間自体は、2/2または3/2名乗車の3列式シートで構成する。2列目は2名乗車のキャプテンシートと3名乗車のベンチシートが選択可能。また、2・3列目ともに十分な前後カップルディスタンスを確保した。さらに、2・3列目に分割可倒機構を配するとともに、3列目には左右独立操作が可能な電動折り畳み機構をオプションで設定。乗車人数や積載荷物に合わせた、多様なシートアレンジを実現している。インテリアカラーはブラックのほか、グレー、サドルタン、アースカラーのシャトーを用意。OVERTRAILについては、エクステリアのアンダーグリル形状をモチーフにデザインしたエンボスパターンや、オリーブカラーのバイオウルトラスエードを肩口のアクセントとして配する専用シートを装着した。
パワートレインは進化版のV35A-FTS型3.5リットルV型6気筒DOHCガソリンツインターボエンジン(最高出力349hp/479lb.-ft.)+Direct Shift-10AT(電子制御10速AT)と、レクサスのボディオンフレーム車で初となるT24A-FTS型2.4リットル直列4気筒DOHCガソリンターボエンジン+モーター+電子制御8速ATのハイブリッドシステムを搭載。駆動機構はいずれもフルタイム4WDを採用する。また、V35A-FTSエンジン搭載車はトレーラーピッチの牽引可能重量がクラストップレベルの約3600kgを実現。車両のふらつきを制御するトレーラースウェイコントロールも装備した。
基本骨格は前述の通り、GA-Fプラットフォームを基本とした新設計のボディオンフレーム構造を採用。走行時の安定した車両姿勢や優れた乗り心地を実現するために、ドア開口部とロッカー下端のスポット溶接打点を増やしつつ、板金合わせ部分やフロアなどに構造用接着剤を使用する。また、ラジエターサポート上部にクロスブレースを配したほか、フードロックまわりの剛性向上を狙って専用のリインフォースメントを追加した。さらに、リアまわりではCピラー根本付近とホイールハウスをブレースで結合し、車両前後の剛性バランスを整えることでドライバーの意図に忠実な車体を具現化した。
懸架機構はフロントにコイルスプリングのばね定数の最適化やキャスタートレールの拡大、キングピンオフセット低減などを図ったハイマウントダブルウィッシュボーン式サスペンションを、リアに伸縮独立バルブとFCD(Friction Control Device)を設定するともに周辺部品の締結トルクアップを施したラテラルコントロールアーム付4リンクリジッドサスペンションを採用。ショックアブソーバーには、減衰力を電子制御するAVS(Adaptive Variable Suspension)を配備する。また、操舵機構にはEPS(電動パワーステアリング)を採用して、低速から高速まで速度域に応じた取り回しのしやすい操舵感を実現。加えて、シャフトおよびチューブの大径化によるステアリング剛性の向上や、インストルメントパネルリインフォースからカウル骨格部までをつなげた環状構造でステアリングからの入力を受けることにより、従来型比でステアリング左右剛性を約50%向上させた。さらに、路面状況に応じてAUTO/DIRT/SAND/MUD/DEEP SNOW/ROCKの6モードから最適な走行モードを選択できるマルチテレインセレクトと、車両周囲の状況確認を4つのカメラでサポートするマルチテレインモニターを採用。加えて、電子制御でスタビライザー効果を変化させるE-KDSS(Electronic Kinetic Dynamic Suspension System)や、ドライバーが選択する速度設定に合わせて駆動力とブレーキ油圧を自動で最適制御するクロールコントロールも設定した。対地障害角はOVERTRAILでアプローチアングル26度、デパーチャーアングル23度、ランプブレークオーバーアングル23度を実現している。
先進安全システムの拡充も図り、最新の予防安全技術「Lexus Safety System+」を採用。運転状況に応じて適切な操作サポートを行うプロアクティブドライビングアシストや、ドライバーモニターとの連携によるドライバーの運転状況に応じた最適制御などを組み込んでいる。
なお、新型レクサスGXの日本導入に関しては、現在のところ未定である。
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みんなのコメント
本格オフローダーペースのGX、LXは誰にも文句言われないちゃんとした高級車だね
室内幅は、センターコンソールやシート形状を見ると、50-60mm位狭いように見える点が気になります。