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ついに復活!日本のミニバンブームを牽引してきたホンダ「オデッセイ」

掲載 28
ついに復活!日本のミニバンブームを牽引してきたホンダ「オデッセイ」

1994年に誕生した国産乗用ミニバン、ファミリーミニバンのパイオニア的存在だったのがホンダ・オデッセイ。1~4代目まではリヤヒンジ式ドアを採用し、とくに2代目で加わったアブソルート、3~4代目の低重心低全高パッケージを纏ったアブソルートは、今でも語り継がれる”走り好き”にも好評のスポーティミニバンというキャラクターの持ち主だった。

惜しまれつつも2021年6月に生産終了、内外からの復活を望む声に応えてついに復活

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筆者の2代目(左)と3代目オデッセイ(右)

そして5代目はついにリヤスライドドアを採用しつつも、比較的低重心で走りにもこだわった、ライバルメーカーのミニバン開発陣に「ミニバンの皮をかぶったスポーティーカー」と称されたホンダらしい硬派な走りを優先したミニバンだったのだ。初期型のファミリーミニバンとして硬すぎる乗り心地もその証と言えたかもしれない。

日本仕様の5代目最終型オデッセイ

しかし、その後、ステップワゴンなどに代表されるボックス型ミニバンが台頭。2021年6月には生産していた狭山工場の閉鎖とともに日本仕様の生産終了が決定し、2021年12月24日に生産終了。2022年9月には在庫が完売し、オデッセイの28年もの長い冒険旅行(オデッセイの意味)に終止符が打たれたのである。2代目アブソルートV6を最後まで気にいったまま10年間乗り続けた筆者も一抹の寂しさを感じたものだ。

筆者の愛車だった2代目アブソルートV6

が、それだけの長い歴史を持ち、ファンも多かったオデッセイだけに、内外から復活を望む声も多かったらしい。そこでホンダはオデッセイの復活を画策。その答えは、継続して売られていた中国の広汽本田汽車で生産される5代目一部改良モデルの日本導入、再登場である。2023年12月8日に発売されたオデッセイは全長4860×全幅1820×全高1695mmの基本ボディ、ホイールベース2900mmのプラットフォーム、パワートレーン、パッケージなどは基本的に日本仕様の5代目を継承。とはいえ、日本仕様の5代目からすれば、しっかりと改良が行われた最新モデルとなっている。

最上級かつ一段と精悍な佇まいを見せるe:HEV ABSOLUTE EX BLACK EDITION

復活したオデッセイは、これまでも人気の中心だったアブソルートのみの展開で、パワートレーンは2Lエンジン+モーターのe:HEVを搭載。スペックはエンジン145ps/6200rpm、17.8kg-m/3500rpm、モーター184ps/5000-6000rpm、32.1kg-m/0-2000rpmという、ホンダのHVではおなじみの内容となる。WLTCモード燃費は最高19.9km/Lを誇り、これはアルファードHVの最高17.7km/Lを上回る数値だ。

グレードは3種類を揃える。215/60R17サイズのタイヤを履くベースグレードのe:HEV ABSOLUTE、225/50R18サイズのタイヤをフィッティングさせる中間グレードのe:HEV ABSOLUTE EX、および新設定となるブラッククロームメッキのフロントグリル、ブラックスモークレンズのリヤコンビランプ、マットベルリナブラック仕上げのアルミホイール、ブラックのルーフ/ピラーライニングなど、内外装の随所にブラック加飾を施した、最上級かつ一段と精悍な佇まいを見せるe:HEV ABSOLUTE EX BLACK EDITIONが揃う。

17インチタイヤ&アルミホイール

18インチタイヤ&マットブラックホイール

エクステリアの新しさはまずフロントグリルだ。上部のメッキ面積を減らし、開口部を大きく取り、ノーズに突き出たエンブレムを配置することで迫力、高級感、上質感を高めているのが特徴となる。

とくに、発売前の受注段階で60%以上の受注率というe:HEV ABSOLUTE EX BLACK EDITIONは、新アブソルートの精悍さをより強く実感することができる、随所にブラック加飾を施したグレードとなる。

しかし、復活したオデッセイでより新鮮味が感じられるのはインテリアのほうだろう。シフターをホンダの最新モデルに用いられているボタン式エレクトリックセレクターに変更するとともに、減速セレクター(パドルシフト)をe:HEVオデッセイとして初採用。センターディスプレー、ナビゲーションは大型化され、ホンダ純正アクセサリーのギャザズナビ、ホンダコネクト対応の最大11.4インチサイズを用意(9インチを含め3タイプが揃う。先代は最大10インチ)。ちなみに中国生産ということもあって、工場オプションのナビはない。



そしてミニバンの特等席となる2列目キャプテンシートも刷新。170度リクライニング、中折れ機構、オットマン付き仕様となる、ソファのような心地よいかけ心地とサポート性の両立が自慢だったプレミアムクレードルシートの骨格、基本仕様はそのままだが、全タイプに4ウェイパワーシート(オットマンとリクライニング操作のみ)を装備。さらにミニテーブル付きアームレスト、折り畳み式シートサイドテーブル(右側席サイドにセット)、シートヒーター、足元のUSBチャージャー(type-C×2)も備わっているから、これまで以上にエグゼクティブな気分での乗車が可能になる。



細かい装備面では、e:HEV ABSOLUTE EX、e:HEV ABSOLUTE EX BLACK EDITIONには本革シート、ワイヤレス充電器、ハンズフリーアクセスパワーテールゲートなども完備。ただし、6代目ステップワゴンe:HEVモデルでも見送られたAC100V/1500Wコンセントは用意されていない・・・。

5代目オデッセイのデビューは2013年。よって当時は先進運転支援機能のホンダセンシングも途上の機能でしかなかったのだが、一部改良で進化し続け、この復活したオデッセイではホンダ最新のホンダセンシングを搭載。以前の単眼カメラ+レーダーから、100度の広角カメラ+ソナータイプにアップグレードされ、ソナーのおかげで対象物が拡大。夜間を含む歩行者、自転車運転者、ガラス(コンビニなどの窓)に対応したほか、オートハイビーム、近距離衝突軽減ブレーキなども追加されている。

走行性能に関しては、まだ試乗前なので想像でしかないが、この@DIMEでも報告した2020年末の最終モデルの試乗記「乗り心地、燃費、使い勝手、乗ってわかったホンダ「オデッセイ」改良版の○と×(2021年4月14日公開)」からすれば、5代目オデッセイ初期型のファミリーミニバンとしては硬派すぎた乗り心地は改良され、「硬質な走りの質感、スポーティな操縦性、ミニバンとは思えないフットワークテイストはそのままに、乗り心地を改善。今や家族からのブーイングなど出ないであろう乗り心地(決して柔らかくはないが)、完成度を誇っている」というレポートの延長線にある、熟成された乗り味を示してくれることを期待したい(復活したオデッセイの公道試乗記は改めて報告する)。

日本仕様の5代目最終型オデッセイ

今やこのクラスのミニバンは、トヨタ・エスティマなきあと、唯一の存在でもある。Lクラス以上のミニバンで、ボックス型に抵抗があるミニバンユーザーにとってはうってつけの1台となりうるだろう。

ところで、もしボクがe:HEV ABSOLUTE EX BLACK EDITIONを手に入れたとすれば、純正アクセサリーの中でまず付けたいのがブラックエンブレム、そしてアルミホイールセンターキャップ(ブラックHマーク)だ。個人的にはこれで”BLACK EDITION”が完結すると思っている。



ホンダ・オデッセイ

文/青山尚暉

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みんなのコメント

28件
  • ********
    復活を望むのは旧型ではなく新開発・新型を望んでると言う事。
    開発費も掛からないんだから、装備が良くなって当然
    価格は据え置きって言うのが通常では?
    それも中国製になっちゃって・・・
  • もぐたん
    どうせならエリシオン持ってきたらよかったのでは?
    新型エリシオンなかなかカッコいいし。
    オデッセイ進化はしているが10年以上前のプラットフォームで古さも感じるし、販売終了時に駆け込みで買った人も進化して戻ってきて納得いかないと思うよ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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