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「ニスモを捨てたGT-Rニスモの衝撃」2600万円のNアタックパッケージをさらにチューニング!?

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「ニスモを捨てたGT-Rニスモの衝撃」2600万円のNアタックパッケージをさらにチューニング!?

飯田アキラを驚かせたポテンシャル!

メーカーチューンドを超えた老舗の技術力

「総額2600万円のニスモNアタックパッケージをベースに、さらに手を加えるだと!?」と誰もが思うかもしれない。2017年式のGT-Rニスモを所有する飯田章選手も「そんな簡単にニスモを超えられるわけがないよ」と語っていた。

メイキングを担当したのは、歴代GT-Rチューニングにかけては無類の強さを誇る“オーテックツカダ”。2019年ニスモをベースに最強オールラウンダーに仕上げるべく、オリジナルパーツをふんだんに盛り込んで足回りをセット。エンジンは腰下を強化してHKSのGT800キットを搭載し、トータルバランスを優先した車両を作り上げた。

つまり、GT-Rニスモのニスモたる個性をエアロ以外は捨て去り、GT-Rオーテックツカダを構築したわけである。

とはいえ、Nアタックパッケージは相当のポテンシャルを持っている。ニュルで7分8秒679をマークする実力なのだ。そんなスペシャリティに手を加えるという行為さえ理解できないのに、オーナーはなぜそこまでのチューニングに踏み切ったのだろうか?

「それまでBNR34を所有してチューニングしていたのですが、R35に乗り替えてもフルチューンに乗りたかったんです。それもニスモの外観で…」と、いたってシンプルな理由。チューニングすることに抵抗はなく、さらにポテンシャルが上がるのであればとオーテックツカダに依頼したのだそうだ。

細部を見ていく。エンジンはHKSの鍛造ピストンとH断面コンロッドで腰下を強化し、ヘッドにはハイカムを投入。そこにHKSのGT800タービンキットを組み込んだ盤石のパッケージで、パワーを800psまで増強している。ブーストはあえて1.2キロに抑え、ミッションや駆動系の保護を考えたバランスの取れた乗りやすく速い仕様だ。これも経験値からの選択。

オリジナルの美饗チタンマフラーはスペック2へと進化。室内からリモコンでバルブの切り替えを行いバイパスさせる。そのため、街乗りでは心地良いサウンドながらサーキットでは迫力のある爆音を響かせることが可能だ。

足回りは、ATTKDの仙脚ダンパーをセット。フロントに16kg/mm、リヤに12kg/mmと比較的レートの低いスプリングを組み合わせ、ロールさせながらもトラクション性能の高いポイントに抑えられるようセットアップ。しっかり動かすことで乗り心地も満足できるレベルに仕上げられている。

アーム類はフロント、リヤともにオリジナルの調整式ピロアームに変更され、セットアップの幅を拡大。リヤスタビにはBNR32用のフロントを加工装着することで、ロールスピードをコントロールする。

ブレーキキャリパーはスタンダードながら、ローター径をフロントのみ400mmにサイズアップ。パッドは数多くテストした中から、富士スピードウェイでも安心してコントロールできるオリジナルを前後に装着する。

コンケイブが美しいブラックのホイールはエンケイRS05RRR(F10J×20+35 R10.5J×20+22)、タイヤにはアドバンA052(285/30-20)を組み合わせる。

GT-Rニスモに装着されるウイングは、ストリートを意識しつつサーキットで空力効果を発揮する形状を採用するが、さらにカーボンでステーを追加することで高さをアップ。より大きなダウンフォースを得られるようにセットされる。

このスーパーチューンドを富士スピードウェイで試乗した飯田章選手は「そんな速くならないんじゃないの?…なんて思っていたけど、完全な思い違いだったね。エンジンはトルクフルでどこからでも抜群の加速力だし、サスペンションはトラクション性能が抜群で、安心感がハンパじゃなかった。ハイマウントのウイングも効いていると思うけど、装着タイヤのアドバンA052が自分が知っている以上にグリップする感覚だったんだ。コースが混み合っていてフルのアタックじゃないけど、それでも1分48秒590でしょ。このスペックのままニュルで7分を切ることも難しくないんじゃないかな」と驚きを隠せない。

メーカーチューンドを超えたポテンシャル。この車両をニュルブルクリンクに持ち込んで計測してみたいと思うのは、飯田選手だけではないだろう。

SPECIFICATIONS
■エンジン(設定ブースト圧1.2キロ):HKS鍛造ピストン、H断面コンロッド、カムシャフト(IN270度 EX278度)、強化バルブスプリング、GT800キット、インタークーラー、EVC6/ATTKD オリジナルECU、フロントパイプ、美饗チタンマフラーspec.2/サード フューエルポンプ、900ccインジェクター ■ドライブトレイン:ATS LSD(FR) ■サスペンション:ATTKD 仙脚ダンパーキット(F16kg/mm R12kg/mm)、フロント調整式リンク、ピロロワアーム、リヤピロリンクキット/R32改リヤスタビライザー ■ブレーキ:ATTKD 400mmローター(F) ■ホイール:エンケイRS05RRR(F10J×20+35 R10.5J×20+22) ■タイヤ:アドバンA052(285/30-20) ■エクステリア:ベネティック カーボンボンネット/ATTKD ウイングステー

●取材協力:オーテックツカダ 長野県長野市大豆島5862-1 TEL:026-221-3086

あわせて読みたい 「これがR35GT-Rの見た目最強仕様だ!?」初期型ベースで最新モデル以上の迫力と速さを!

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