現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 「マークII」から「マークX」へ受け継がれたものとは? 50年の歴史に幕を下ろした大人のセダン

ここから本文です

「マークII」から「マークX」へ受け継がれたものとは? 50年の歴史に幕を下ろした大人のセダン

掲載 更新 3
「マークII」から「マークX」へ受け継がれたものとは? 50年の歴史に幕を下ろした大人のセダン

■常にワンランク上を求めるユーザーに愛され続けたセダン

 マイカーの需要が高まった1960年代後半に、ユーザーニーズが高級志向にシフトしはじめたことから、1968年にトヨタは「コロナ」の上級車種である「トヨペット コロナマークII」を発売。

スープラ並みに速いセダンがあった? 絶滅寸前なスゴいセダン5選

 誕生以来、国内で多くの販売実績を持つ「マークII」は、後継車である「マークX」も含め、スポーティさと上質さを合わせ持つトヨタのプレミアムダンとして人気を博してきました。

 そこで、常に上級を求めるユーザーに対して発売された初代マークIIと、最終モデルとなったマークXを紹介します。

●贅沢さを味わうために生まれた「トヨペット コロナマークII」

 1960年代後半のマイカー需要の高まりから、クルマに対するニーズも多様化します。

「もう少し大きく」や「もう少しカッコ良く」、「もう少し贅沢に」などのリクエストにトヨタが応え、1968年に登場したのが、人気車種の「コロナ」を少し贅沢にした「トヨペット コロナマークII」でした。

 それまでのコロナに近い価格のベーシックなグレードから、当時としては珍しかったパワーウインドウを備えたモデルまで幅広く用意され、「クラウン」のような贅沢な装備の上級車を身近にします。

 また、1969年には最高出力140馬力を誇る1.9リッター直列4気筒DOHCエンジンを搭載する2ドアハードトップ「トヨペット コロナマークII 1900GSS」が発売。

 コロナをベースにDOHCエンジンを搭載した2ドアハードトップが、「トヨタ1600GT」と名付けられていましたが、マークII 1900GSSはその後継車だといわれたほどスポーティで、ワンランク上の車格だけでなく速さを求めるユーザーに愛されました。

●トヨタ最後のFRスポーツセダン「マークX」

 スポーティさと上質さを併せ持つ、トヨタの高級セダン「マークX」は「マークII」の後継車として2004年に発売されました。

 現在では数少ないFR駆動のセダンとしての本質を原点から追求したクルマで、最終モデルではフロント54:リア46の理想的な重量バランスとすることで、FR特有の俊敏なハンドリングや卓越したコーナリング性能をさらにレベルアップさせました。

 コーナリングや高速域での優れたスタビリティを確保するために、タイヤを車両の中心からなるべく外側にレイアウトすることで、ワイドトレッドとロングホイールベースとしながらも、最小回転半径を5.2m(2WD車)に抑えるなど、日本の道路環境での扱いやすさにも配慮。

 搭載されたエンジンは、トップグレードで最高出力318馬力を発揮する3.5リッターV型6気筒自然吸気を採用し、レスポンスが良くアクセルにリニアな加速感が得られ、スポーツドライビングに適したセッティングとなっています。

 また、質感の良い乗り心地と操舵時の正確性や手応えは、ヨーロッパのスポーティセダンにも劣らないと評されたほどです。

 しかし、セダン市場の低迷と、トヨタによる車種整理のため、2019年をもって生産を終了。すでに12月23日に最後の1台がラインオフしています。

 なお、マークIIの生産は累計で約651万8000台、マークXが約36万3500台でした。

※ ※ ※

 マークIIは1980年代には「ハイソカーブーム」をけん引しました。まさにワンクラス上を目指したクルマづくりが、時代にマッチしていたということです。

 また、マークXも大人が乗るセダンとしてクラウンと違う年齢層のユーザーを狙いながら、プレミアムなイメージを作っていました。

 コロナマークIIからマークXに至る50年以上の長い歴史のなかで、絶えず進化していきましたが、コンセプトはブレることがなかったのかもしれません。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

アストンマーティン・ヴァルキリーのデビュー戦とふたりのドライバーが決定。IMSAはデイトナを欠場へ
アストンマーティン・ヴァルキリーのデビュー戦とふたりのドライバーが決定。IMSAはデイトナを欠場へ
AUTOSPORT web
モリゾウがトヨタを激励。豊田スタジアム新コースでの“人力パワー”に観客から拍手/WRC写真日記
モリゾウがトヨタを激励。豊田スタジアム新コースでの“人力パワー”に観客から拍手/WRC写真日記
AUTOSPORT web
「エニカ(Anyca)」サービス終了…カーシェアはどこへ向かうのか?
「エニカ(Anyca)」サービス終了…カーシェアはどこへ向かうのか?
ベストカーWeb
オジエが豊田スタジアムステージの苦手意識を明かす「僕たちはいつも遅い」/ラリージャパン デイ1コメント
オジエが豊田スタジアムステージの苦手意識を明かす「僕たちはいつも遅い」/ラリージャパン デイ1コメント
AUTOSPORT web
オヤジむせび泣き案件!! ホンダの[デートカー]が帰ってくるぞ!! 新型[プレリュード]は究極のハイブリッドスポーツだ!!!!!!!!!
オヤジむせび泣き案件!! ホンダの[デートカー]が帰ってくるぞ!! 新型[プレリュード]は究極のハイブリッドスポーツだ!!!!!!!!!
ベストカーWeb
ラリージャパン2024が開幕。勝田貴元が新レイアウトのスタジアムステージで3番手発進/WRC日本
ラリージャパン2024が開幕。勝田貴元が新レイアウトのスタジアムステージで3番手発進/WRC日本
AUTOSPORT web
N-VANより安い200万円以下!? スズキ新型[エブリイ]は配達業を助ける!! 航続距離200kmのBEVに生まれ変わる
N-VANより安い200万円以下!? スズキ新型[エブリイ]は配達業を助ける!! 航続距離200kmのBEVに生まれ変わる
ベストカーWeb
実録・BYDの新型EV「シール」で1000キロ走破チャレンジ…RWDの走行距離はカタログ値の87.9%という好成績を達成しました!
実録・BYDの新型EV「シール」で1000キロ走破チャレンジ…RWDの走行距離はカタログ値の87.9%という好成績を達成しました!
Auto Messe Web
8年目の小さな「成功作」 アウディQ2へ試乗 ブランドらしい実力派 落ち着いた操縦性
8年目の小さな「成功作」 アウディQ2へ試乗 ブランドらしい実力派 落ち着いた操縦性
AUTOCAR JAPAN
RSCフルタイム引退のウインターボトム、2025年は古巣に復帰しウォーターズの耐久ペアに就任
RSCフルタイム引退のウインターボトム、2025年は古巣に復帰しウォーターズの耐久ペアに就任
AUTOSPORT web
ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
乗りものニュース
スズキ、軽量アドベンチャー『Vストローム250SX』のカラーラインアップを変更。赤黄黒の3色展開に
スズキ、軽量アドベンチャー『Vストローム250SX』のカラーラインアップを変更。赤黄黒の3色展開に
AUTOSPORT web
元ハースのグロージャン、旧知の小松代表の仕事ぶりを支持「チームから最高の力を引き出した。誇りに思う」
元ハースのグロージャン、旧知の小松代表の仕事ぶりを支持「チームから最高の力を引き出した。誇りに思う」
AUTOSPORT web
本体35万円! ホンダの「“超”コンパクトスポーツカー」がスゴい! 全長3.4m×「600キロ切り」軽量ボディ! 画期的素材でめちゃ楽しそうな「現存1台」車とは
本体35万円! ホンダの「“超”コンパクトスポーツカー」がスゴい! 全長3.4m×「600キロ切り」軽量ボディ! 画期的素材でめちゃ楽しそうな「現存1台」車とは
くるまのニュース
最近よく聞く「LFP」と「NMC」は全部同じ? EV用バッテリーの作り方、性能の違い
最近よく聞く「LFP」と「NMC」は全部同じ? EV用バッテリーの作り方、性能の違い
AUTOCAR JAPAN
リアウィンドウがない! ジャガー、新型EVの予告画像を初公開 12月2日正式発表予定
リアウィンドウがない! ジャガー、新型EVの予告画像を初公開 12月2日正式発表予定
AUTOCAR JAPAN
アロンソのペナルティポイントはグリッド上で最多の8点。2025年序盤戦まで出場停止の回避が求められる
アロンソのペナルティポイントはグリッド上で最多の8点。2025年序盤戦まで出場停止の回避が求められる
AUTOSPORT web
「俺のオプカン~仙台場所~」初開催!「オープンカントリー」を愛する男性ユーザーが集まって工場見学…川畑真人選手のトークショーで大盛りあがり
「俺のオプカン~仙台場所~」初開催!「オープンカントリー」を愛する男性ユーザーが集まって工場見学…川畑真人選手のトークショーで大盛りあがり
Auto Messe Web

みんなのコメント

3件
  • マークXのCMで佐藤浩市が
    「私の真ん中に俺が帰ってくる」
    が格好良くてたまらなかった
  • 120系後期のキャッチが"X for Men"=男のためのX。
    洗練を進める中でも男っぽさを保つという意味で貴重。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

246.8354.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

28.0620.0万円

中古車を検索
マークIIの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

246.8354.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

28.0620.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村