6月最終週から見積作成が開始
text:AUTOCAR JAPAN編集部
【画像】生まれ変わったランドクルーザー 歴代モデルとの違いは?【比べる】 全158枚
editor:Taro Ueno(上野太朗)
2021年6月10日についに公開となった新型トヨタ・ランドクルーザー300系。
今年の夏に発売とアナウンスされているが、6月最終週から全国のトヨタディーラーにて見積書の作成がスタートしている。
現時点ではトヨタから価格やグレード構成は発表されていないが、ディーラーで見積りが作れるということは価格やグレード構成が決定しているという証拠にほかならない。
そこで早速首都圏にあるトヨタディーラーに足を運び、詳細をチェックしてきたのでお伝えしたい。
まず搭載されるエンジンだが、新開発となるV6ツインターボエンジンが搭載されるのは既報のとおりで、3.5Lのガソリンエンジンと3.3Lのディーゼルエンジンの2種類となり、一部地域に設定されるV6自然吸気エンジンは日本仕様には用意されない。
日本仕様のディーゼルエンジン搭載モデルはランドクルーザー100系のバンモデルに搭載されて以来、14年振りの復活ということになるが、新型ランドクルーザー300ではバン仕様ではなく、乗用モデルにラインナップされる。
ガソリンエンジンも先代の4.6L V8と比べるとダウンサイジングされたということになるが、先代の自然吸気に対してツインターボとなることで、97ps/19.4kg-mプラスと大幅なパワーアップを実現。
およそ200kg軽量化されたボディと、10速に多段化されたATによって、動力性能も燃費性能も大きく改善されていることは想像に難くない。
価格は510万円から! ガソリンモデル5種/ディーゼルモデル2種 各仕様を解説
気になるグレード展開は、価格の安い順にガソリンモデルが
・GX(510万円)
・AX(550万円)
・VX(630万円)
・ZX(730万円)
・GRスポーツ(770万円)
となる。
一方のディーゼルモデルはベーシックなグレードは存在せず、「ZX(760万円)」と「GRスポーツ(800万円)」の2グレードのみのラインナップとなった。
乗車定員は先代では最もベーシックなグレードのみ5人乗りで、それ以外は8人乗りとなっていたが、新型ではガソリンモデルのベーシックグレードである「GX」とディーゼルモデルすべてが5人乗り、それ以外は7人乗りとあらためられている。
なお、「ZX」と「GRスポーツ」についてはガソリンとディーゼルが選べるが、両車は搭載エンジンと乗車定員以外の装備に差異はない。
乗車定員が2名減ることに大きなデメリットを感じないユーザーにとって、プラス30万円で71.4kg-mというビッグトルクを誇るディーゼルツインターボエンジンが手に入るというのはかなりコストパフォーマンスが高いといえるのではないだろうか。
実際、話を聞いた販売会社でもディーゼルモデルを選ぶユーザーが多いようで、動力性能の高さと燃料代などの維持費の安さが魅力に感じる人が多いとのことだった。
また、グレードでは上級グレードとなる「ZX」と新設された「GRスポーツ」の2強ということで、ベースグレードでも十分な装備を持つランドクルーザー300系ではあるが、やはりユーザー層的にも上級グレードを選ぶ人が多いようだ。
「GRスポーツ」どんなグレード?
トヨタ車のスポーツコンバージョンモデルである「GR」シリーズ。
スポーツカーである86からプリウス、アクアといったエコカー、ノア、ヴォクシーといったミニバンにまで設定されているものだが、ついにランドクルーザー300にも「GRスポーツ」が設定された。
従来のGRスポーツは専用のエアロパーツやスポーティな足まわりなどが特徴となっていたが、ランドクルーザー300のGRスポーツは趣向が異なり、よりオフロード指向の強いものとなる。
エクステリアは光り物が廃され、ドアノブもブラック塗装がされるなど無骨なイメージとなり、タイヤも20インチとなるZXに対して18インチとハイトの高いものが装着される。
また、先んじて発表されたリリースに記載されていた世界初の技術であるE-KDSS(Electronic Kinetic Dynamic Suspension System)もGRスポーツのみの設定となり、前後には電動デフロックが備わるなど(ZXはリアにトルセンLSDの設定)先進の技術を惜しみなく投入したといえるのだ。
内装もベージュカラーでラグジュアリーな印象のZXとは異なり、ブラックレザーを使用したしまったものとなる。一部にダークレッドの差し色を配した仕様も選択できる点も従来のランドクルーザーにはなかったアプローチといえるだろう。
「ZX」と「GRスポーツ」の価格差はピッタリ40万円ということになるが、装備差を考えれば妥当かむしろお買い得ともいえる。
ラグジュアリーなZXにするのか、本格オフローダーとしての性能を磨いたGRスポーツにするのかもまた悩ましい問題となりそうだ。
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