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やっぱり復活すべき! 「EVとSUV」の選択と集中で「三菱パジェロ」の生きる道はある

掲載 更新 3
やっぱり復活すべき! 「EVとSUV」の選択と集中で「三菱パジェロ」の生きる道はある

 主力をEVとSUVに絞る選択と集中を進めている

 三菱自動車工業のパジェロが、国内向けの生産を止めてから1年が経つ。いまだにそのことが信じられないほど、パジェロが残した軌跡は大きい。

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 国内市場でRV(レクリエイショナル・ヴィークル)ブームを1980年代初頭に起こしたのは、パジェロであり、いすゞビッグホーンだった。そのビッグホーンもいまや知る人さえ減っているのではないか。今日ではSUV(スポーツ多目的車)ブームが新車市場を活気づけているが、40年近く前にパジェロやビッグホーンによって、今と似た状況があったのである。

 三菱自は、リコール隠し問題以降、不祥事が重なって十分な新車開発をしにくい状況が続いた。そして、日産・ルノーの連合との提携によって今日を迎えている。その間、経営の合理化のため、主力を電気自動車(EV)とSUVに絞る選択と集中を行っている。当然、SUVのなかにはパジェロも含まれるはずだが、本格的悪路走破性が特徴のクルマだけに、逆に生き残りが難しくなってしまったのかもしれない。

 EVとSUVへの絞り込みのなかで、それを象徴するのがアウトランダーPHEVだ。ガソリンエンジン車で誕生し、のちにi-MiEVの電気駆動機構を活用することにより誕生した。軽自動車のEV技術が、3ナンバーのSUVでも活かせることをアウトランダーPHEVは示し、そのことは、三菱自の技術者さえ驚かせたようだ。電動化の適用範囲の広さを象徴している。

 それならば、パジェロも電動化によって生き延びる道はなくはなかったかもしれない。三菱自は、パジェロやランサーエボリューションを通じ、電子制御を活用した4輪駆動制御で先進技術を誇ってきた。電子制御を活用するのであれば、エンジンよりモーターのほうが何倍も速い応答性があり、より緻密な4輪駆動制御を確立できただろう。ことに、アウトランダーPHEVの電動系のように、モーター走行を基軸としてエンジンは発電用に使うハイブリッド方式であれば、電動化の利点をいっそう4輪駆動制御に活かせる。

 人気カテゴリーとしてパジェロ復活への道が切り拓ける可能性も

 一方で、パジェロは2006年以後モデルチェンジを受けておらず、今回の生産終了も、最新の歩行者保護対応の安全対策が施しにくくなったことに起因している。そして国内では、販売台数が年間で1000台前後、月にすると2桁という少数になっていた。これでは、改良も、次期型開発もなかなか手を付けにくかっただろう。

 1883年から参戦を開始したパリ~ダカール・ラリーも2009年で止めている。トヨタは継続的にランドクルーザー・プラドでの参戦を続けているが、三菱自は軽自動車の燃費偽装も起きるなど、パジェロの名前を残すような活動はできない状況にあったに違いない。

 しかし、パジェロの名がまだ消費者の記憶に残っている間に、復活することも期待したい。三菱自が選択と集中によって絞り込んだEVとSUVは、技術的に十分パジェロで活かせるだろう。ジャガーはi-Paceを、メルセデス・ベンツはEQCというEVのSUVを市場導入している。ランドローバーのディフェンダーはディーゼルエンジンでのモデルチェンジだが、EVとPHEVを商品性によって使い分ければ、パジェロとアウトランダーの両方で共通化された部品を用いながら、パジェロ復活への道を切り拓くことはできるのではないか。

 なんといってもパジェロは三菱自の顔となるSUVであるのだから、その役目は、アウトランダーではまだ荷が重いのではないか。

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みんなのコメント

3件
  • 新規で開発する体力、気力とも今の三菱自工には残されていないのでは?
    まあ、そうなったのもクルマに理解のない経営者が舵取りしていたせいでもあるのだが、
    それを跳ね返すだけの人材もいなかったのだから、残念としか言いようがない。
  • 三菱もユルユルだが、この記事書いた記者のアタマも相当ユルユルやな
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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