システム総合300psのパワフルPHEV
英国オペルのヴォグゾールは、高性能なハイブリッド版に与えるサブブランドとして、GSeを立ち上げた。現在のところ、ハッチバックのアストラとSUVのグランドランドに与えられているが、追ってより多くのモデルへ展開されるだろう。
【画像】サブブランドを新設定 ヴォグゾール・グランドランド GSe 競合クラスのSUVと写真で比較 全138枚
今回試乗したのは、そのグランドランド GSe。同時にフェイスリフトも受けており、リフレッシュが図られている。
ただしアストラのGSeとは異なり、グランドランドが搭載するパワートレインは従来どおり。これまでハイブリッド4 300というグレード名で売られていた、システム総合で300psのプラグイン・ハイブリッド(PHEV)に変更はないという。
エンジンは181psを発揮する1.6Lの4気筒ガソリンターボで、8速オートマティックとの間に109psの駆動用モーターを搭載し、前輪を駆動。さらにリアアクスル側にはもう1基、112psを発揮する駆動用モーターが載る。前後が独立している四輪駆動だ。
フェイスリフトで得た見た目の変化としては、最新のオペルに共通するバイザー・グリルがフロントマスクを引き締めている。シャープでスタイリッシュな印象だと思う。
専用サスやステアリングで差別化
車内にはメーター用とインフォテインメント用、2面のモニターが連続したワイドなパネルがダッシュボード上に据えられた。オペルはこれを、ピュアパネルと呼ぶ。
ただし、グランドランドのインテリアの基本設計が少々古いことまでは隠せない。全体的な素材感は悪くなく、雰囲気は落ち着いていて居心地は良い。
モニター自体のサイズは小さく、グロスブラックのプラスティック製パネルの面積が大きい。実際に押せるハードボタンは残されているが、インフォテインメント・システムは前世代のもの。反応は今ひとつで、扱いやすいとは感じなかった。
車内空間の広さは、このクラスとしては平均点程度。荷室容量は390Lで、ハッチバックのアストラより僅かだが大きい。ステーションワゴンのアストラ・スポーツツアラーには及ばない。
GSeグレードの装備としては、クイックなステアリングレシオに、アダプティブダンパーとスポーツコイルが組まれるサスペンション、19インチのアルミホイールなど。技術者によれば、300psを確実に受け止めることが可能なシャシーになったという。
また、ルーフとボンネットはボデイ色と異なるブラックに塗り分けられ、視覚的な違いをアピールする。スポーツシートと専用のステアリングホイールで、ドライバーの気持ちも満たしてくれる。
228ps版とのアドバンテージは限定的
シャシーとパワートレイン、それぞれの能力は低くない。ステランティス・グループの他のモデルにも搭載されるPHEVシステムだが、0-100km/h加速を6.1秒でこなす動力性能を備える。クロスオーバーとしては、少々過剰に思えるほどのパワーだ。
ただし、10.4kWhの容量を持つ駆動用バッテリーが空になると、充分な加速力を得るためにガソリンエンジンは一生懸命働くことになり、8速ATの仕事量も増える。この状態では、少々洗練性が損なわれてしまう。
グランドランドには、GSeを名乗らない228psで前輪駆動のPHEV版も存在するが、実際のところ、スペック表に並ぶ数字ほどのアドバンテージは感じられない。高性能なグレードというより、冬場でも安心な四輪駆動版として考えても良さそうだ。
引き締められたサスペンションで、乗り心地は少々硬め。ステアリングホイールの操舵感は軽く、手のひらへ伝わる感触は薄い。
タイヤはミシュランeプライマシーという燃費重視のアイテムで、グリップ力に感心することはないだろう。GSeグレードでも、ドライバーが運転を楽しめる特性までは得ていない。
英国価格は、同クラスの競合と比べるとお手頃に設定されている。駆動用モーターだけで走れる距離は64kmと充分あり、英国では税金区分で優遇される。ライバルはフォルクスワーゲン・ティグアンやトヨタRAV4などになるが、価格競争力では有利といえる。
ヴォグゾール(オペル)・グランドランド GSe(欧州仕様)のスペック
英国価格:4万3700ポンド(約699万円)
全長:4477mm
全幅:1856mm
全高:1609mm
最高速度:234km/h
0-100km/h加速:6.1秒
燃費:83.3km/L
CO2排出量:27g/km
車両重量:−
パワートレイン:直列4気筒1598ccターボチャージャー+ツインモーター
使用燃料:ガソリン
駆動用バッテリー:10.4kWh
最高出力:300ps/6000rpm(システム総合)
最大トルク:52.9kg-m/3000rpm(システム総合)
ギアボックス:8速オートマティック
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
トヨタ新型「ミニアルファード」登場は? 「手頃なアルファードが欲しい」期待する声も!? 過去に"1代で"姿消した「ミドル高級ミニバン」があった!? 今後、復活はあるのか
「子供が熱を出したので障害者用スペースに停めたら、老夫婦に怒鳴られました。私が100%悪いですか?」質問に回答殺到!?「当たり前」「子供がいたら許されるの?」の声も…実際どちらが悪いのか
もう待ちきれない! [新型GT-R]はなんと全個体電池+次世代モーターで1360馬力! 世界が驚く史上最強のBEVスポーツカーへ
「財布を忘れて帰ろうとしたら、免許不携帯で捕まりました。今取りに帰るんですよ。私が悪いんですか?」質問に回答殺到!?「事実でしょ」「非常識」の声も…「うっかり」でも許されない理由とは
新車採用が「義務化」! でも後退時「バックモニター」だけで動くのは「危険すぎ」!? “カメラ”に映らない「死角」がヤバかった
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?