現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > いまやSUVに隠れる存在!? ステーションワゴンは下火になった? 現存モデルの特徴とは

ここから本文です

いまやSUVに隠れる存在!? ステーションワゴンは下火になった? 現存モデルの特徴とは

掲載 更新 17
いまやSUVに隠れる存在!? ステーションワゴンは下火になった? 現存モデルの特徴とは

■ステーションワゴンは売れない?

 かつての国内市場では、各メーカーが必ずといっていいほどラインナップしていたのがステーションワゴンでした。しかし、近年ではその役目をSUVに奪われる形で減少傾向にあります。現存するステーションワゴンには、どのような特徴があるのでしょうか。

見かけたら思わずうっとりしちゃう!? 美しすぎるステーションワゴン5選

 国内市場では、1989年にスバル「レガシィツーリングワゴン」が登場したことで人気に火が付きました。セダンのような乗り心地とバン(現在のミニバンなど)に劣らない積載力から大人気となったのです。

 その後、トヨタでは、「カルディナ」、ホンダは「エアウェイブ」、日産は「ステージア」「ウィングロード」「アベニール」、三菱「レグナム」「リベロ」など、多くのメーカーから多種多様なステーションワゴン単体モデルがラインナップされていました。

 また、セダンモデルをベースとしてトヨタ「クラウン」、ホンダ「アコード」、日産「セドリック/グロリア」、三菱「ランサー」の派生車となるステーションワゴンも存在。現在のSUV並のラインナップを誇っていたのです。

 2020年7月現在、ステーションワゴン単体としてラインナップされているのは、ホンダが「シャトル」と「ジェイド」ですが、ジェイドは同月末で生産終了となるほか、スバル「レヴォーグ」は同年秋頃にフルモデルチェンジを控えるため、オーダーストップとなっています。

 また、セダンなどをベースとしたモデルとしては、トヨタ「プリウスα」、「カローラツーリング」、マツダ「マツダ6(ステーションワゴン)」、などが現在も販売されています。

 セダンとステーションワゴンを設定するカローラについて、トヨタ販売店スタッフは以下のように話します。

「トヨタではカローラシリーズとして、ステーションワゴンモデルの『カローラツーリング』を販売しています。ツーリングは、同シリーズのセダンタイプである『カローラ』よりも売れている印象です。

 ターゲットとなるユーザーが異なり、セダンタイプは年配層、ツーリングは若年層が購入されることが多いです。ツーリングを購入される人は、おもにアウトドア用品を運べる収納力を決め手にされています」

※ ※ ※

 なお、カローラとカローラツーリングのボディサイズは、全長4495mm×全幅1745mm×全高1435mm(カローラ)、1460mm(ツーリング)と長さと幅は共通しています。

 一方で、マツダにセダンとステーションワゴンとしてラインナップされるマツダ6は、ボディサイズが全長4865mm×全幅1840mm×全高1450mmのセダンに対し、ステーションワゴンでは全長4805mm×全幅1840mm×全高1480mmとセダンのほうがやや長いサイズです。

 マツダ6ではセダンとステーションワゴンのどちらが人気なのでしょうか。マツダの販売店スタッフは以下のように話しています。

「マツダ6はステーションワゴンタイプのほうが人気です。他ブランドも同じかと思いますが、セダンというカテゴリ自体が売れなくなってきています。とくに小さいモデルでその傾向が顕著です

 ただ、はっきりとグレードを決めずに来店したお客さまが、試乗を機にステーションワゴンでは無くセダンを購入されることもあります」

 また、別のマツダ販売店のスタッフによれば「ステーションワゴンはセダンに比べて車体後方が把握しやすい」とも話します。

 ステーションワゴンは、セダンのように独立したトランクルームを持たないため、リアガラスがそのまま車体後端部となることから、後端部の位置を把握しやすいのです。

■輸入ステーションワゴンの現状は?

 国産メーカーのステーションワゴンは年々減少傾向にありますが、輸入車メーカーにはまだまだラインナップされていることが多いです。

 メルセデス・ベンツは、「ステーションワゴン/シューティングブレーク」、BMWは「ツーリング」、アウディは「アバント」、フォルクスワーゲンは「ヴァリアント」などそれぞれの名称で設定しています。

 ステーションワゴンモデルについて、メルセデス・ベンツの販売店スタッフは以下のように話しています。

「ステーションワゴンのほうが人気が高い印象です。小さなお子さんがいるとベビーカー、趣味ではゴルフバッグなど、日常的に大きな荷物を収納することがある人はステーションワゴンを選ばれます。一方、セダンは年配層が選ばれることが比較的多いと感じます。

 また、単純な販売台数では、ステーションワゴンやセダンよりも、やはりSUVのほうが優勢ではあります。

 一方で、駐車場の制約などから全高の高いSUVでは不便だという人も少なくありません。とはいえ、荷物を多く積載したいというニーズは変わらないので、結果としてステーションワゴンが選ばれることになります」

 日本で展開される機械式駐車場では、基本的に全高が1550mmという制限があります。ほとんどのSUVは全高1550mm以上であるため、駐車が制限されてしまいますが、ステーションワゴンであればルーフレールなどを装着しない限りはこの高さを超えることはないです。

 なお、アウディ「A4」や「A6」でステーションワゴンタイプのアバントが設定されていますが、アウディの販売店スタッフによると、その2タイプでは7対3以上の割合でアバントが人気だといいます。

※ ※ ※

 かつてほどの盛り上がりは無いものの、ステーションワゴンはSUVの影に隠れながら堅調な販売動向のようです。

 そのなかで、前出のプリウスαは、先代プリウスをベースとしていることでモデルが古くなっていることや、後発で登場したカローラツーリングにはハイブリッドモデルもラインナップされており、ステーションワゴンを検討するユーザー層が流れていることなどで、存在が危ぶまれています。

 今後、プリウスαがどうなるかは未定ですが、数少ない国産ステーションワゴンが残り続けるのかに注目です。

こんな記事も読まれています

ラリージャパンで完走できなければ、2025年WRC参戦はなかった……勝田貴元が明かす厳命「来年は”勝ちに行っていい”と言われるように」
ラリージャパンで完走できなければ、2025年WRC参戦はなかった……勝田貴元が明かす厳命「来年は”勝ちに行っていい”と言われるように」
motorsport.com 日本版
ブリッツ、『GRヤリス』専用キャンバー調整機能付きフロントピロアッパーマウント発売
ブリッツ、『GRヤリス』専用キャンバー調整機能付きフロントピロアッパーマウント発売
レスポンス
トヨタ、最終日に大逆転で4連覇。ヌービルは悲願の初戴冠【ラリージャパン 最終日レポート】
トヨタ、最終日に大逆転で4連覇。ヌービルは悲願の初戴冠【ラリージャパン 最終日レポート】
AUTOSPORT web
『頭文字D』カラーで日本の峠最速に。グリアジンがWRC2完勝「しげの先生にありがとうと伝えたい」
『頭文字D』カラーで日本の峠最速に。グリアジンがWRC2完勝「しげの先生にありがとうと伝えたい」
AUTOSPORT web
マツダ「RX-8」じゃない斬新「ロータリースポーツカー」がスゴイ! リトラ風“奇抜ヘッドライト”&ガバっと開く“画期的ドア”採用! 謎の「エボルブ」とは?
マツダ「RX-8」じゃない斬新「ロータリースポーツカー」がスゴイ! リトラ風“奇抜ヘッドライト”&ガバっと開く“画期的ドア”採用! 謎の「エボルブ」とは?
くるまのニュース
高性能な「ディフェンダーOCTA」初の一般公開! 盛況のランドローバー公式イベントに“秘密兵器”あり!! 大都市の真ん中で「悪路走行」を満喫
高性能な「ディフェンダーOCTA」初の一般公開! 盛況のランドローバー公式イベントに“秘密兵器”あり!! 大都市の真ん中で「悪路走行」を満喫
VAGUE
【最終結果】2024年WRC第13戦ラリー・ジャパン パワーステージ後
【最終結果】2024年WRC第13戦ラリー・ジャパン パワーステージ後
AUTOSPORT web
トヨタ『ランドクルーザー』リコール…ドライブシャフト不良、走行不可能になる恐れ
トヨタ『ランドクルーザー』リコール…ドライブシャフト不良、走行不可能になる恐れ
レスポンス
スバルブルーのスポーティ&正統派コスチューム! SUPER GTで「SUBARU BRZ R&D SPORT」をサポートする「BREEZE」のメンバーをご紹介
スバルブルーのスポーティ&正統派コスチューム! SUPER GTで「SUBARU BRZ R&D SPORT」をサポートする「BREEZE」のメンバーをご紹介
Auto Messe Web
F1第22戦、ラッセルが今季2勝目、フェルスタペンは5位入賞で4年連続チャンピオンを確定【ラスベガスGP 決勝】
F1第22戦、ラッセルが今季2勝目、フェルスタペンは5位入賞で4年連続チャンピオンを確定【ラスベガスGP 決勝】
Webモーターマガジン
“プロフェッサー”プロストに肩を並べたフェルスタッペン。偉大なる「4度のF1チャンピオン」は史上6人目
“プロフェッサー”プロストに肩を並べたフェルスタッペン。偉大なる「4度のF1チャンピオン」は史上6人目
motorsport.com 日本版
アウディだけどポルシェが作ったRS2! 名車誕生のワケは「財政難のポルシェを救うため」の仕事だった
アウディだけどポルシェが作ったRS2! 名車誕生のワケは「財政難のポルシェを救うため」の仕事だった
WEB CARTOP
F1 Topic:4連覇に王手をかけたフェルスタッペン。タイトル獲得条件をおさらい
F1 Topic:4連覇に王手をかけたフェルスタッペン。タイトル獲得条件をおさらい
AUTOSPORT web
世界的に数字の入った車名だらけ! 数え歌的に車名で1から10まで数えてみた
世界的に数字の入った車名だらけ! 数え歌的に車名で1から10まで数えてみた
WEB CARTOP
【試乗】ボルボ XC90が大幅改良。「完全電動化への橋渡し」だけでは役不足だと感じる、新型の熟成度
【試乗】ボルボ XC90が大幅改良。「完全電動化への橋渡し」だけでは役不足だと感じる、新型の熟成度
Webモーターマガジン
[15秒でわかる]トライアンフ『タイガー・スポーツ660』…先進機能を多数搭載
[15秒でわかる]トライアンフ『タイガー・スポーツ660』…先進機能を多数搭載
レスポンス
約260万円! スバル新型「インプレッサ」発表に反響! 新色に「爆オシャブルー」採用したスバルの人気「5ドアハッチ」どんな人が買ってるの?「最新の納期」もまとめて紹介!
約260万円! スバル新型「インプレッサ」発表に反響! 新色に「爆オシャブルー」採用したスバルの人気「5ドアハッチ」どんな人が買ってるの?「最新の納期」もまとめて紹介!
くるまのニュース
教習所での路上試験で安全運転義務違反は何点減点されるのか?
教習所での路上試験で安全運転義務違反は何点減点されるのか?
LE VOLANT CARSMEET WEB

みんなのコメント

17件
  • SUVだって、ほとんどは街乗りしかしないんだから売れてるのは不思議だよ。
    無駄にデカくて中は狭いのに、おまけにFF仕様だったりするw
    使いもしないのに見かけだけで流行ったステーションワゴンみたいに、一気にブームがしぼまなければいいが。
  • ファッションみたく10年周期とかで変わるんじゃね
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

210.9256.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

99.0346.2万円

中古車を検索
カローラツーリングの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

210.9256.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

99.0346.2万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村