現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > ホンダが新型「プレリュード」を世界初公開! 22年ぶり“車名復活”の「2ドアクーペ」は市販確実!? “現代のデートカー”の意味合いとは

ここから本文です

ホンダが新型「プレリュード」を世界初公開! 22年ぶり“車名復活”の「2ドアクーペ」は市販確実!? “現代のデートカー”の意味合いとは

掲載 59
ホンダが新型「プレリュード」を世界初公開! 22年ぶり“車名復活”の「2ドアクーペ」は市販確実!? “現代のデートカー”の意味合いとは

■新型「プレリュード」は“現代のデートカー”

 ホンダから懐かしい名前“プレリュード”が復活します。ジャパンモビリティショー2023でそのコンセプトモデルとなる新型「プレリュードコンセプト」が発表されましたので、開発責任者のインタビューを交えながら紹介します。このクルマのキーワードは「デートカー」です。

【画像】超カッコいい! ”美しすぎる”ホンダ「次期プレリュード」を画像で見る(43枚)

 1978年11月、「個性化時代の要請」に応えて、スポーティタイプの小型乗用車として初代プレリュードはデビューしました。

 そのボディタイプはスポーティタイプの2ドアフィックストクーペ…つまりはクーペタイプとして歩みを始めたのです。また、新たにスペシャリティ―カーやRV車(のちのSUVなど)をメインとするベルノ店という新系列のディーラーができ、その専売としてラインナップしたのです。

 そして2代目は1982年11月にFFスペシャルティカーとして登場。リトラクタブルヘッドライトやフロントにダブルウィッシュボーン式サスペンションを採用するなど、当時のホンダとしては最先端の仕様でした。

 世はまさにバブルに向けて盛り上がりを見せ、さらに、1983年からホンダがF1に復帰するなどでホンダは一気に階段を駆け上がる勢いだった時代です。

 1987年4月、まさにバブル真っただ中に3代目プレリュードはデビューします。世界初の舵角応動タイプのホンダ4輪操舵システム(4WS)や、4輪ダブルウイッシュボーンサスペンション、新4輪アンチロックブレーキなど、ホンダ独自の数々の新技術を導入。

 F1においてはコンストラクターズタイトルやドライバーズタイトルも獲得するなど破竹の勢いを見せていた時代ですから、当然乗用車市場も活況を見せ、プレリュードも2ドアクーペというボディタイプから若い男女のデートカーとして大ヒット。そのイメージも着実に手に入れていきました。

 3ナンバー専用ボディとなった4代目プレリュードは1991年9月に市場に投入されました。排気量もそれに合わせて2.2リッターとなり、ボディ自体も車幅を拡大するなどで堂々とした印象に生まれ変わったのです。

 そして1996年11月、5代目にして最後のプレリュードが誕生しました。大人っぽくなったデザインをまとい、Type Sには吸気抵抗の低減をはじめとする高出力化技術により、2次バランサー搭載エンジンとして初のリッター当たり100馬力、最高出力220PSを誇る専用エンジンを新開発するなど、高性能もアピールしていました。

 しかし、バブルがはじけるなど時代は変わり、ミニバンの市場が拡大していくとともに徐々に2ドアクーペ市場は衰退していきます。その結果として各社とも2ドアクーペの生産を終了。プレリュードも2000年9月をもって23年という歴史に幕を下ろしたのです。

 プレリュードが初代から一貫して変わらなかったことは、2ドアクーペであること、そして最新技術をまとい、走りを徹底的に磨き込んだスペシャリティカーだったことでした。

■プレリュードの市販化は確実!? そのコンセプトの意義とは

 そんなプレリュードの歴史が再び動き出したのです。ジャパンモビリティショーのプレスカンファレンスで三部社長自ら新型プレリュードコンセプトに対し「現在、鋭意開発を進めています。ぜひ、ご期待ください」とコメントするように、市販化は確実で、かつそれほど遠くはなさそうな印象でした。

 今回はハイブリッドとしか発表されず、ダイナミクス性能に関してはお楽しみにということでしたので、そのコンセプトやデザインについて開発責任者の山上智行さんに聞いてみました。

 そのテーマは「二人の特別な時間」。まさにスペシャリティカーそのものです。

この二人というのは夫婦でグランドツーリングに行くというシーンだけでないと山上さんはいいます。

「お嬢さんがゴルフに行くときにお父さんが送っていく、お母さんと娘さんがお茶に行くなどのシーンを想像していくと、それはいまの時代のデートなんじゃないかと思ったわけです。

昔、プレリュードはデートカーともいわれましたので、現代のデートを楽しんでもらうような新たな価値観もあるのではないかと考えました」

 ここにたどり着くまでにはある背景がありました。それは開発に際してのコンセプト…ホンダではグランドコンセプトについて次のように説明します。

「いまの社会ニーズだけでなく、お客様の潜在的なニーズがあると私は思っています。同時にホンダのモジュールや最新技術、そして当然この後向かうべき道を考えて、グランドコンセプト“アンリミテッドグライド”と定めたのです。これをベースにデザインやダイナミクス性能を練り上げていきました。

 “いまのニーズ”で意識したのは、ジェネレーションXです。私もそうなのですが、自分だったらどうだろうというところから話がスタートしました。プレリュードは所有してはいませんが、プレリュードが全盛だった当時を振り返ると既に30年近く経っているんですよね。

 そうすると世の中も変わりますし、自分も家族が増え、当然子どもがクルマに乗る世代になっています。つまりジェネレーションXとZが交錯、交流しているんです。ですからジェネレーションXのプレリュード世代はヘリテージなんですが、Zの世代ではプレリュードなんか知らないわけです。

 しかし、親世代から昔のキラキラした思い出を聞いたり、ジェネレーションXの親子世代は子どもたちが世の中でやっていることを真似したり勉強したりする。こういう交錯した時代なんですね。

そして、この先の電動化時代への先駆け、すなわちプレリュードという名前が先駆けという意味ですし、前奏曲という意味もありますので、まさにホンダがこれから向かうべき道の序章になる。そこで再び現代に降りてきたのが、このプレリュードコンセプトなんです」

 こういったところから、2ドアクーペというボディタイプや名前が決まっていったのでしょう。

■デザインのイメージは“グライダー”?

 当然2ドアクーペであるからにはデザインはより重要です。そのインスピレーションはグライダーだそうで、「スムーズでクリーンなイメージ、大空を滑空するイメージ」から生まれました。

 グライダーは機能の塊であり、空気の流れを計算しつくしています。そうしたところから、「ゴテゴテした加飾もないですが、シンプルという言葉で片付けるにはちょっと違う印象になっているでしょう」と山上さん。特にサイドビューのフロントからリアに向けて2本のキャラクターラインは空気の流れを表しているようにも見えます。

「実は“スポーツ”という当初のコンセプトワードから、デザイナーはサーキットを走るようなクルマとか、戦闘機をイメージする人もいました」とのこと。しかし、前述の社会環境などを踏まえていくと、戦闘機ではなくグライダーに変わっていったそうです。

 そのグライダーですが、スムーズに滑空するイメージが強いのですが、スタント飛行もできます。つまり、プレリュードコンセプトの走りを表現するにもぴったりだったそうで、そこからイメージは広がっていったようです。

 ですから、今回はダイナミクス分野の話はなしだったのですが、そういうところから、「想像して、楽しみにお待ちください」と少し嬉しそうに教えてくれました。

 最後に山上さんは、以下のように語ってくれました。

「本当に私自身、心から欲しいと思いますし、社内でも予約リストができるくらいです。

 この手のクルマは事業を考えると台数も多くは見込めませんが、想定しているお客様は多くいらっしゃることを期待しています。発売日は必ず来ますので、ぜひ楽しみにお待ちいただければと思います」

 プレリュードの完成度にはかなりの自信がありそうでした。

 2ドアクーペ市場はかなり厳しい状況にあるのは事実です。しかし、そこにプレリュードという新風が吹き込むことで、再び活性化されるのでしょうか。発売を楽しみに待ちたいと思います。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

約148万円! スバル新型「軽ワゴン」発表! “水平対向”じゃないエンジン&スライドドア搭載! ”大開口“実現の「シフォン」が販売店でも話題に
約148万円! スバル新型「軽ワゴン」発表! “水平対向”じゃないエンジン&スライドドア搭載! ”大開口“実現の「シフォン」が販売店でも話題に
くるまのニュース
アウディ Q6 e-tronの中国専用「ロング版」はただ長いだけじゃない…広州モーターショー2024
アウディ Q6 e-tronの中国専用「ロング版」はただ長いだけじゃない…広州モーターショー2024
レスポンス
タナク総合首位。勝田貴元はステージ優勝2回で総合3番手まで0.1秒差|WRCラリージャパンDAY2午後
タナク総合首位。勝田貴元はステージ優勝2回で総合3番手まで0.1秒差|WRCラリージャパンDAY2午後
motorsport.com 日本版
<新連載>[失敗しない初めてのスピーカー交換]ツイーターだけを“追加 or 交換”するのは、アリ!?
<新連載>[失敗しない初めてのスピーカー交換]ツイーターだけを“追加 or 交換”するのは、アリ!?
レスポンス
レッドブル、リヤウイングのスペック選定でミス?「空気抵抗が大きすぎる上に、この1スペックしかない」
レッドブル、リヤウイングのスペック選定でミス?「空気抵抗が大きすぎる上に、この1スペックしかない」
motorsport.com 日本版
約270万円! ホンダ新型「“4.8m級”セダン」登場に反響多数! 斬新「光るボンネット」採用の「“迫力”顔マシン」に「近未来的」の声! 天井はほぼガラスな“超開放感”内装もスゴイ「L」中国で発売し話題に
約270万円! ホンダ新型「“4.8m級”セダン」登場に反響多数! 斬新「光るボンネット」採用の「“迫力”顔マシン」に「近未来的」の声! 天井はほぼガラスな“超開放感”内装もスゴイ「L」中国で発売し話題に
くるまのニュース
ドーナツターン追加や坂の角度が緩やかに。ラリージャパン2024豊田スタジアム特設コースの変更点をチェック
ドーナツターン追加や坂の角度が緩やかに。ラリージャパン2024豊田スタジアム特設コースの変更点をチェック
AUTOSPORT web
全長5m超えのレクサス高級「“3列シート”SUV」に反響多数! 堂々「カクカク」デザインに「憧れる」「カッコイイ」と熱視線集まる! 広々内装も魅力的な新型「TX」に「日本でも欲しい」の声も
全長5m超えのレクサス高級「“3列シート”SUV」に反響多数! 堂々「カクカク」デザインに「憧れる」「カッコイイ」と熱視線集まる! 広々内装も魅力的な新型「TX」に「日本でも欲しい」の声も
くるまのニュース
ポップで個性的なモンスター達が作り出す世界観! SHOEIが「Z-8」にNEWグラフィック「YAGYO」を追加
ポップで個性的なモンスター達が作り出す世界観! SHOEIが「Z-8」にNEWグラフィック「YAGYO」を追加
バイクのニュース
レクサスのレザーもリサイクルでグッズに、リョーサンがトヨタと共同開発
レクサスのレザーもリサイクルでグッズに、リョーサンがトヨタと共同開発
レスポンス
グリーンがアクセントの爽やかコスが素敵! SUPER GTのGreen Braveは2人の「埼玉GreenBraveサポーターズ」が応援します
グリーンがアクセントの爽やかコスが素敵! SUPER GTのGreen Braveは2人の「埼玉GreenBraveサポーターズ」が応援します
Auto Messe Web
【試乗】新型CR-Vの日本導入は水素燃料電池車のみ! 特殊なクルマかと思ったら実用性十分の「買いやすい」モデルだった
【試乗】新型CR-Vの日本導入は水素燃料電池車のみ! 特殊なクルマかと思ったら実用性十分の「買いやすい」モデルだった
WEB CARTOP
ベントレー マリナーの技が冴える「エクスプレッション オブ テクスチャー」。感性を刺激する「コンチネンタルGTスピード コンバーチブル」ベースの特注モデル
ベントレー マリナーの技が冴える「エクスプレッション オブ テクスチャー」。感性を刺激する「コンチネンタルGTスピード コンバーチブル」ベースの特注モデル
Webモーターマガジン
角田裕毅、F1ラスベガスGP初日は10番手「FP1は苦労したけど、改善できました。ポジティブな兆候です!」
角田裕毅、F1ラスベガスGP初日は10番手「FP1は苦労したけど、改善できました。ポジティブな兆候です!」
motorsport.com 日本版
クルマに付けてる「青地に車いす」マークに“法的効力”一切無し!? 「黄色いちょうちょ」と役割違う? 意外と知らない実態とは
クルマに付けてる「青地に車いす」マークに“法的効力”一切無し!? 「黄色いちょうちょ」と役割違う? 意外と知らない実態とは
くるまのニュース
日高前副会長の後任に、ヤマハ渡部克明会長兼社長が就任【日本自動車工業会】
日高前副会長の後任に、ヤマハ渡部克明会長兼社長が就任【日本自動車工業会】
バイクのニュース
50台限定の『ディフェンダー110』発売、アリゾナの自然を表現した「赤」採用 価格は1300万円
50台限定の『ディフェンダー110』発売、アリゾナの自然を表現した「赤」採用 価格は1300万円
レスポンス
ヒョンデに続いて韓国のKIAも日本に上陸! どんなクルマが揃っているのかチェックしたらデザインも中身も結構ヤバい!!
ヒョンデに続いて韓国のKIAも日本に上陸! どんなクルマが揃っているのかチェックしたらデザインも中身も結構ヤバい!!
WEB CARTOP

みんなのコメント

59件
  • でこ
    もうカーデザインは飽和状態。エンブレムをトヨタに変えても違和感ない。一目でホンダとわかる時代は終わったのかな。
  • 通SUN
    安全上昔のような低いボンネットは難しいのだろうか?4WSのプレリュードはかっこよかったです
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

168.3249.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

58.0399.0万円

中古車を検索
プレリュードの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

168.3249.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

58.0399.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村