2020年を迎えましたが、これからの時代、ハイブリッドやEVなど、電動化がさらに加速していくでしょう。
クルマ好きの人は、ガソリンのスポーツ車やMT車にまだ乗りたいと思っているに違いありませんが、そんな時代は終わりを迎えようとしています。
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ところで、こんな時代にあっても、世の中捨てたもんじゃないと嬉しくなる、とびっきりのおもしろいクルマはまだあるのでしょうか?
実は探せばまだあるんです! ということで、クルマ好きが今買っておいた方がいいと思うクルマ5台をピックアップしました。
文/ベストカーWEB編集部
写真/ベストカー編集部 ベストカーWEB編集部
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ラリーベース車 ヤリスGR-4は270psの1.6L、3気筒ターボ+4WD
ベストカーが製作した予想CGイラスト。予想ボディサイズは全長4050×全幅1780×全高1460mm。エンジンは272ps/35.7kgmを発生する1.6L、3気筒ターボ。4WDは3つのモードを切り替えられるアクティブトルクスプリット式
2020年1月10日から始まる東京オートサロンに出展されるヤリスGR-4は、今買って置いた方がいいクルマの筆頭格ではないだろうか。
ヤリスGR-4はWRCなどラリーに参戦するモータースポーツのベース車両で、すでにプロトタイプの試乗会が開催されているが、詳細なスペックや価格は明らかにされていない。詳細な中身は2020年1月10日の東京オートサロンで発表される。
そこで、本WEBが調査した今わかっている情報を紹介していこう。まず、ボディタイプだが、ノーマルの5ドアハッチバックとは違い、GR-4は3ドアハッチバックとなる。
全長は標準モデルのヤリスと同等の全長3900mm台ながら、全幅は大幅に拡大された1800mm前後で、車重は1300kg以下。
エンジンは1.6L、3気筒ターボの4WD+6速MTで、最高出力は270ps前後、最大トルク35.0kgm程度。
4WDシステムは電子制御のアクティブトルクスプリット4WDでFF車寄りの性格となるノーマルモード、前後駆動力50:50でタイム重視のトラックモード、FR車寄りの性格となるスポーツモードの3つを選べる。
WRC参戦にはホモロゲーション(公認)が必要なため、1年間に2万5000台生産する必要があり、価格は「頑張れば手が届く範囲」に抑えられると言われている。
具体的には競技ベース車も含む3グレードほどが設定され、エアコンがオプションとなるベース車両が350万円からのスタートで装備が充実した最も高いグレードが450万円ほどだろうか。
すでにプロトタイプを試乗したモータージャーナリストからも「思った以上にパワフルで軽い。シビれる速さ!」、「WRX STIやランエボX以上に速くコントローラブル」と絶賛されている。
このヤリスGR-4、ランエボXやWRX STI(2019年12月23日で受付終了)が生産終了となった今、アナログ世代のクルマ好きおじさんの最後の砦のようなクルマといえる。市販バージョンの発売となる2020年8月に向けて今からお金を用意しておいた方がいい。
いまどき貴重な1.6Lターボ+5MTのノートNISMO S
ワークスチューン、NISMOによる専用セッティングが施されたノートNISMO S。ボディサイズは全長4190×全幅1695×全高1515mm。車重は1080kg。エンジンは140ps/16.6kgmを発生する1.6L、直4
ノートは2020年9月に新型にフルモデルチェンジするが、おそらく新型ノートにはラインナップされないと予想されるのが、ノートNISMO Sだ。
現行ノートには、1.2LエンジンのノートNISMOやe-POWER NISMO、e-POWER NISMO Sが用意されているが、1.6Lのガソリンエンジンに5速MTを組み合わせた“昔ながらのホットハッチ”はノートNISMO Sだけ。
このNISMO Sの1.6L、HR16DE型エンジンは専用シリンダーヘッドと専用ピストンにより、高い圧縮比を実現。
さらにカムシャフトのハイリフト化、専用吸排気システムの採用などにより、吸排気効率を最適化。低回転域から高回転域までリニアに高トルクを発生させる出力特性を実現。
スペック的には140ps/16.6kgmと地味ながら、高回転まで引っ張ると勇ましいエキゾーストノートを聞かせてくれる。
インテリアもノートNISMO専用のスペシャルな内容。5速MTとクイックなステアリングレスポンスにより軽快な走りが楽しめる
さらに装着されるブリヂストンPOTENZA S007タイヤを日本初採用。そのポテンシャルを最大限に引き出すためにサスペンションも効果的なチューニングを行い、クイックなステアリングレスポンスを実現している。
しっかり減衰力を出しながら、きちんとサスペンションが動いていて乗り心地がいい。
もちろん、ブレーキも手抜かりなし。リアディスクブレーキの採用やブースター倍率の最適化など、スポーツ走行に最適な制動力とコントロール性を向上。パワーステアリングも操舵力を最適化している。
価格は237万1600円。昔のホットハッチに戻りたい、というアナタにはピッタリかもしれない。
2020年3月末までの期間限定モデル、フェアレディZ 50周年アニバーサリー
2020年3月末までの期間限定の特別仕様車、フェアレディZ 50thアニバーサリー。赤/青/白のトリコロールの“BREカラー” が特徴。ボディサイズは全長4260×全幅1845×全高1315mm。3.7LのVQ37VHR型DOHC V6は336ps/37.2kgm。車重は1500kg
2008年12月に登場した現行Z34型フェアレディZはすでにデビューから11年が経過し、次期Zの登場は2021年と予想されている。
そんななか、2019年5月24日から予約注文が開始され、2020年3月末までの期間限定モデルとして同年7月から発売となった、フェアレディZの生誕50周年を記念した限定モデル「フェアレディZ 50thアニバーサリー 」に注目したい。
ファレディZが誕生してから50年、そのアニバーサリーモデルにも貴重な6MTが用意されている。おそらく次期フェアレディZは電動化されるので、純ガソリンエンジン車+6MTを味わっておきたい人にはおススメだ。
このフェアレディZ 50thアニバーサリーは、1970年にアメリカのSCCA(スポーツ・カー・クラブ・オブ・アメリカ)のレースで優勝した「Datsun 240Z BRE」のデザインを再現。
ベースグレードは「フェアレディZ」で、ブリリアントホワイトパールのボディにバイブラントレッドの組み合わせと、ブリリアントシルバーのボディにダイヤモンドブラックの組み合わせの2種類のカラーリングを設定。
また、フロントフェンダーにステッカーを、リアには50周年記念を象徴するバッヂを追加するとともに、ホイールリムにレッドラインを追加した19インチアルミホイールを採用している。
インテリアには、センターストライプを施したアルカンターラ表皮のステアリングホイールのほか、専用キッキングプレート、専用カラーのシフトノブ、専用ステッチを施したパワーシートやドアトリムを採用。
さらにシート、シフトノブまわりやメーター内に50周年記念ロゴを配するなど、多くの専用装備で50周年の特別感を演出したという。
ひと言で言うとこのモデルは、現行Zの標準仕様に「デコ・チューン」を施したもので、昨年発売された片山“イエロー”をボディカラーを基本とした「Heritage Edition」と同様の仕立てだ。価格は6MTが467万3900円、マニュアルモード付き7速ATが475万3100円。
Z34の走りの印象は、ドイツ車的に足回りを固めて上下動を抑え込むようなことはせず、微妙に加減してボディの動きを止めていることがわかる。
Z 50thアニバーサリーモデルのインテリアは、レーシングカーをイメージさせるセンターストライプを施したアルカンターラ表皮のステアリングホイールのほか、専用キッキングプレート、専用カラーのシフトノブ、専用ステッチを施したパワーシートやドアトリムが採用
あくまで乗り心地を損なわず、長距離移動を快適に過ごせるというのは各世代のZに共通するキャラクターであり、足回りのセッティングに関する考え方はGTカーそのものだ。
Z34はフーガとともにVQ37VRH型を搭載するが、スカイラインの搭載エンジンはすでに3.5L、V6ツインターボのVR35DDTT型に移行しているから、すでに旧世代といえる。
VQ37VHR型もスポーツカーらしい野太い排気音とともにスムーズに回り、トルクも充分なのだが、いかんせんシャープな印象は少々薄い(L型以来の伝統?といってしまえばそれまでだが)が、古典的ではあるが純然たるスポーツカーとしても見た場合、大変貴重なモデルといえるかもしれない。
軽でカッ飛びたいならアルトワークス!
2014年12月に発売されたアルトワークス。2018年12月の一部改良では、基準車とともに自動ブレーキを、単眼カメラとレーザーレーダーを用いた「デュアルセンサーブレーキサポート」へ昇格させるなど改良(MT車とバンは除く) 。ボディサイズは全長3395×全幅1475×全高1500mm。車重は670kg。エンジンは658cc、直3ターボで64ps/10.2kgmを発生する
軽自動車ながら侮れないのがアルトワークスだ。すでに発売から5年あまり、次期アルトの噂も出てくる頃だが、次期アルトにラインナップが危惧されるのがアルトワークスだ。
アルトワークスより先に出たアルトターボRSは2018年12月に消滅しているだけに、アルトワークスをいま買っておいた方がよさそうだと判断してリストアップした。
2015年12月に発売されたアルトワークスは、2ペダルの5速AGSのみの設定だったターボRSだったが、3ペダルの5速MTが設定された(AGS仕様も設定される)。
7000rpmから始まるレッドゾーンや専用のレカロシートがスポーツムード満点
レカロシートや専用チューニングのサスペンションなどでターボRSよりスポーティな走りを楽しめるようになっている。
特に5速MTはショートストロークでダイレクトなシフトフィーリングを目指したと開発陣は胸を張る。ギア比もターボRSの5速AGSとは異なり、1~4速を全体的にややハイギアードとしながらクロスレシオ化してスポーティな走りに対応。
直3、658ccエンジンは最高出力64㎰とターボRSと同じながら、 冷却性能の向上により最大トルクを0.2kgm高めた10.2kgmとするとともに、アクセルレスポンスを10%向上させている点にも注目したい。
前後サスペンションはロールスピードを抑え、ダンピングを向上させたワークス専用チューニング。電動パワステの制御マップをワークス専用にチューニングしてよりダイレクトな操舵フールを実現。
また、ホイールはENKEI製専用デザインで、リム径を拡大することでタイヤの接地面積をより有効に活かせるようにしている。
価格は5速MTが153万7800円、5速AGSが157万6300円。軽でカッ飛びたいならこのアルトワークスがおススメだ。
最後は中古のWRX STI!
もう新車で買うことができないWRX STI
さて最後の1台として何を選ぼうかと、MTのコペンGRやC-HR GR、ロードスターS、S660、スカイライン400Rにしようかと散々迷ったが、悔やんでも悔やみきれない1台があったのに気が付いた。そう、EJ20を搭載する最後のWRX STIである。
スバルの名機EJ20型エンジンの生産終了を記念した最終限定車「スバルWRX STI EJ20 ファイナルエディション」は555台のみの抽選販売だったが、最終的な応募総数は、なんと約1万3000件、倍率にすると、23.4倍にも上り、すでに販売終了。
そしてカタログモデルのWRX STIも2019年12月23日18時をもって、名機EJ20を搭載したスバルWRX-STIの注文受け付けが終了したのはご存じのとおり。
もはやこれまでか! とあきらめるのはまだ早い。中古車購入サイトで探したところ、さすがにEJ20ファイナルエディションはまだないが、全国で6台の登録済み、もしくは未登録の、5~50kmしか走っていないカタログモデルのWRX STIのいわゆる新古車がすでに流通していたのだ。
2019年式のタイプSで走行5~50kmで、車両本体価格は393万~426.8万円。厳密には新車ではないが、同程度のクルマを買いたいなら最後はこれしかありません。あきらめきれない人はどうぞ!
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