ハンガロリンクで開催されているF1第11戦ハンガリーGPでは、予選後にルイス・ハミルトン(メルセデス)に対して観客席からブーイングが浴びせられる場面があった。
ブーイングはパルクフェルメでマシンを降りたあと、インタビュー中にも続くありさまで、その多くはグランドスタンドに陣取ったマックス・フェルスタッペン(レッドブル)のファンからだったと見られている。
■ハミルトン、予選後の大ブーイングもノーダメージ? 「こんな素晴らしい気持ち初めて!」
ハミルトンはこうしたブーイングを気にしていないとコメントしているものの、チーム代表のトト・ウルフは褒められたものではないと批判している。なおブーイングについてはチームメイトのバルテリ・ボッタスやフェルスタッペンも批判的だ。
「グランドスタンドはオランダのファンでいっぱいだ」と、ウルフ代表は話す。
「ああ、誰もそうしたブーイングは好きではない。そしてスポーツで競っている人間には、ブーイングは理解できないだろう」
「だがブーイングはサッカースタジアムで聞くことができるし、グランドスタンドでも聞こえてくる。“オレンジ色”のグランドスタンドだったんだ」
F1ファンは、前戦イギリスGP決勝でフェルスタッペンとハミルトンが接触するインシデントが発生して以来、対立が生じている。
レッドブル側がペナルティの重さに納得しなかったため、ハンガリーGP直前にFIAへ再審請求を行なう事態にまで発展したが、後にこれは却下された。
ウルフ代表はレッドブルはハミルトンに対して“個人攻撃”を行なっていると批判していたが、再審請求の却下を受け、問題が沈静化することを望んでいると語っていた。
今回のブーイングについて、ウルフ代表はファンの情熱は歓迎しつつも「時代遅れだ」と評価。そして、イギリスGPで起きたクラッシュが影響していると述べた。
「ブーイングはファンがどれほど情熱的なのかを示している」
「部族的な本能は必ずしも悪いわけではない。それはチームにとってもとても重要だ」
「その本能が、情熱的なドライバー達への称賛の叫びとなっていたなら、素晴らしかっただろう。だがブーイングには、このスポーツ内での居場所はないと思う」
「これはここ数週間の出来事の結果だと思っている。あのインシデントは論争を呼び、分断が進んでいた」
「そして我々は、その感情の高まりや、グランドスタンドでの感情の発露を目の当たりにしたんだ」
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