現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > お金をかけないリッチライフ(1) アストン マーティンDB7

ここから本文です

お金をかけないリッチライフ(1) アストン マーティンDB7

掲載 更新
お金をかけないリッチライフ(1) アストン マーティンDB7

もくじ

ー 上品に しかし思い切り飛ばしたい
ー 「美人コンテストでは1位」
ー 紳士の直列6気筒
ー アストン マーティンDB7のスペック

九州のフェラーリ好き必見! 福岡でGTC4ルッソT試乗会開催 10/29

上品に しかし思い切り飛ばしたい

ホットハッチ、高性能サルーン、スーパーカーが多くの見出しを飾った1980年代初めから90年代には、GTの時代はデイトナやギブリで終わったと考えるひともいた。

しかし、エンスージァストの厳しい視線が注がれるこの市場で、今でも高級車メーカーは戦いを繰り広げている。そのターゲットは今も昔と同じ。つまり、趣味の良い上品なクルマに乗って、思い切り飛ばしたい超富裕層だ。

リムジンでは仰々しすぎて、ハイエンドサルーンでは少しソフトすぎるとしたら、スポーティクーペを選ぶしかない。しかし、どのメーカーを選べば良いのだろう?

個性ではアストン マーティンとマセラティが激しく競り合っている。フェラーリはミドエンジンに拘りすぎたし、かといってドイツ車では成り上がりだと思われる。幸いなことに、1990年代にはテクノロジー志向のニューモデルが一斉に登場した。

予算が1万ポンド(130万円)であろうと10万ポンドであろうと、またイタリア、ドイツ、それとも控え目な英国が好みであろうと、今回採り上げた90年代のグランツーリスモは、魅力に溢れ、誰もが憧れる。

印象的なデザインや息をのむような高性能、この上ない快適さが、かつての販売価格の数分の一で手に入る。それではバトルを始めよう。

「美人コンテストでは1位」

かつて「オールドアストン」と陰口を叩かれたDB7は、確実に値上がり傾向にある。例えイアン・カラムのしなやかなラインがなかったとしても、そうなっていたのだろう。なぜなら一時は不評だったDBSも、結局は受け入れられるようになったのだから。

DB7をほかのGTと比べてみると、果たしてどんな結果になるだろうか。

荒々しい外見のV8モデルを経て、アストン マーティンがかつて1950年代、60年代にDBで築いた栄光の日々をDB7は蘇らせた。1994年にMotor Sport誌は、「美人コンテストでアストン マーティンを負かすクルマはいないだろう」と記している。今でもそれは変わらない。

DB7の4年後にはマセラティ3200GTが登場するが、この2台のうち、美しいクルマとして認められたのはDB7の方だ。DB7はアストン マーティンを救い、このモデルのお陰でアストンは新世紀へと突き進み、それまで数十年間続いた財政難をひとまず棚上げにすることができたのだ。

筋肉質なフロントエンドはスーパーレッジェーラ世代のモデルを思い起こさせ、マツダ323Fのテールライトを装備したリアはやや迫力に欠けるにしても、華麗なラインがそんな弱点を忘れさせる。

キャビンはバールウォールナットで仕上げられ、シートはコノリーレザー張り、カーペットはウィルトン織りだ。£78,500(1020万円)を気前良く使う初代オーナーも納得の仕上がりだろう。ジャガーXJSをベースにするため、圧迫感もなく、贅沢さで包み込むような快適性を味わえる。

紳士の直列6気筒

エンジンをスタートさせても、ほかの2台のイタリア車のように酔わせるサウンドを響かせはしないが、トム・ウォーキンショー・レーシングの3.2ℓユニットはDBの伝統を確実に受け継いでいる。正に紳士の直列6気筒だが、この1台にはイートン製M90スーパーチャージャーが装備されている。

そのお陰でスロットルレスポンスは実に鋭敏。49.8kg-mのトルクが徐々に伝達されると、ブロワーが唸るようなサウンドが聞こえてくる。それは決して耳障りではないし、5500rpmでピークパワーに達する時には大きな満足感を与えてくれる。

ステアリングのアシストは強すぎることもなく、ブレーキの制動力は揺るぎないものだ。スムーズな4速オートマティックと、田舎道でも穏やかな乗り心地については、このクルマのスポーティなイメージを損ねるかもしれない。しかしストレートでは、最高に寛げるツアラーといえるだろう。

1999年にV12ヴァンテージがその座を奪うまで、DB7はアストン マーティン史上最高のセールスを記録した。今では6気筒モデルは希少だが、この方が維持費も安く、アストンの世界に入門しやすいことになる(フェラーリにそんなモデルはない)。

DB7には、アストン マーティンに相応しいメンテが必要であり、それなりの費用も掛かる。それでもドアミラーからリアフェンダーの膨らみを見返るたびに、このクルマを買って良かったと思うだろう。

アストン マーティンDB7のスペック

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

コラピントの活躍に沸くアルゼンチン。F1開催復活に向けて動き出すも「多くのハードワークが必要になる」
コラピントの活躍に沸くアルゼンチン。F1開催復活に向けて動き出すも「多くのハードワークが必要になる」
motorsport.com 日本版
アバルト×ブレイル、「アバルト695 70thアニヴェルサリオ」インスパイアの新作ウォッチでスコーピオンのアニバーサリーを祝う
アバルト×ブレイル、「アバルト695 70thアニヴェルサリオ」インスパイアの新作ウォッチでスコーピオンのアニバーサリーを祝う
LE VOLANT CARSMEET WEB
「ここは私道、ですが有料です」走れば納得の絶景!? いろいろ特殊な関東「私設有料道路」の“使いみち”
「ここは私道、ですが有料です」走れば納得の絶景!? いろいろ特殊な関東「私設有料道路」の“使いみち”
乗りものニュース
SUVに飽きた!? ならばピックアップはどうだ! 日本じゃ買えないモデルも多い 国産「ピックアップトラック」の魅力とは
SUVに飽きた!? ならばピックアップはどうだ! 日本じゃ買えないモデルも多い 国産「ピックアップトラック」の魅力とは
VAGUE
この感じ、体感しなきゃわかんない! G-TENSHAの原付二種電動モタードモデル「DMS-1」に、「つぐみライダー」が試乗
この感じ、体感しなきゃわかんない! G-TENSHAの原付二種電動モタードモデル「DMS-1」に、「つぐみライダー」が試乗
バイクのニュース
英国メディアが自国のドライバーを好意的に扱うという意見に対し、解説を務めるブランドルは「そのようなことはない」と否定
英国メディアが自国のドライバーを好意的に扱うという意見に対し、解説を務めるブランドルは「そのようなことはない」と否定
AUTOSPORT web
イチオシ機能の“実効空力”は本物なのか? ホンダアクセス「モデューロ」が30周年!
イチオシ機能の“実効空力”は本物なのか? ホンダアクセス「モデューロ」が30周年!
レスポンス
【MotoGP】新チャンピオンに輝いたホルヘ・マルティン、レース終盤は「涙が出てきて乗っていられなかった」
【MotoGP】新チャンピオンに輝いたホルヘ・マルティン、レース終盤は「涙が出てきて乗っていられなかった」
motorsport.com 日本版
トーヨータイヤが「ニュル」挑戦5年目でチャンピオンに! 過酷なレースで得たノウハウが市販タイヤに生かされるのが楽しみです
トーヨータイヤが「ニュル」挑戦5年目でチャンピオンに! 過酷なレースで得たノウハウが市販タイヤに生かされるのが楽しみです
Auto Messe Web
【安心!】冬前に無料でバイクを点検してもらえる!モト・グッツィの「クイックチェックキャンペーン」!  
【安心!】冬前に無料でバイクを点検してもらえる!モト・グッツィの「クイックチェックキャンペーン」!  
モーサイ
バイク用も期待「水と温度に反応しゴムが変化!雪、ウエット、ドライに万全対応」ダンロップの大発明【アクティブトレッド】がタイヤを変える
バイク用も期待「水と温度に反応しゴムが変化!雪、ウエット、ドライに万全対応」ダンロップの大発明【アクティブトレッド】がタイヤを変える
モーサイ
「自転車でしか行けない飲み屋が、悪法のせいで潰れそうです。凄い迷惑ですよね?」質問に回答殺到!「驚きです」「そんな店は潰れていい」の声も…「自転車の罰則強化」何がどう変わったのか
「自転車でしか行けない飲み屋が、悪法のせいで潰れそうです。凄い迷惑ですよね?」質問に回答殺到!「驚きです」「そんな店は潰れていい」の声も…「自転車の罰則強化」何がどう変わったのか
くるまのニュース
メルセデスから新型EQS登場! さらなる装備の充実とバッテリー大型化でEV航続距離最長モデルへ進化
メルセデスから新型EQS登場! さらなる装備の充実とバッテリー大型化でEV航続距離最長モデルへ進化
THE EV TIMES
「2024 SUPER GT Rd.8 MOTEGI GT 300km レース」au TOM’S GR Supraの坪井、山下組が気迫の走りでシリーズチャンピオンに王手!!!
「2024 SUPER GT Rd.8 MOTEGI GT 300km レース」au TOM’S GR Supraの坪井、山下組が気迫の走りでシリーズチャンピオンに王手!!!
AutoBild Japan
トヨタの「スゴいカローラ」登場! さらに進化する? 液体水素エンジンでの新たな挑戦とは
トヨタの「スゴいカローラ」登場! さらに進化する? 液体水素エンジンでの新たな挑戦とは
くるまのニュース
最新『ジムニー』を往年のクラシックスタイルに変身! fusionブランドからカスタムアイテム登場
最新『ジムニー』を往年のクラシックスタイルに変身! fusionブランドからカスタムアイテム登場
レスポンス
大賞受賞なるか!?  「アルファロメオ・ジュニア」が欧州「カー・オブ・ザ・イヤー」の最終選考にノミネート
大賞受賞なるか!? 「アルファロメオ・ジュニア」が欧州「カー・オブ・ザ・イヤー」の最終選考にノミネート
LE VOLANT CARSMEET WEB
【トライアンフ】2024年シーズン「トライアンフ トリプル トロフィー」を小椋 藍選手が受賞!
【トライアンフ】2024年シーズン「トライアンフ トリプル トロフィー」を小椋 藍選手が受賞!
バイクブロス

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1620.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

-万円

中古車を検索
DB7 ヴォランテの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1620.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

-万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村