日産リーフ初めての車検
私事で恐縮ではあるが、愛車のリーフ(2代目)が先日初めての車検を迎えた。
<span>【画像】日産のEV【リーフ&アリアを比べる】 全161枚</span>
つまり購入から3年が経過したというワケであるが、世界的に自動車の電動化が叫ばれる昨今、実際に所有してみたユーザー目線でこの3年を振り返ってみたい。
そもそも3年前にリーフを購入したのは、来るべき環境問題に備えて……というような崇高な意識からではなく、ただ単にモーター駆動の乗り物の楽しさに目覚めてしまっていたからだった。
実はリーフに乗り換える前は、同じく日産のノートeパワーに乗っており、100%モーター駆動による俊敏さやシームレスな加速感に感動を覚えていたため、純EVであるリーフに食指が動いたというワケである。
実は筆者は自宅で電気自動車を充電できる環境がないのだが、当時は日産の充電会員が月額2000円で充電し放題、というプランを打ち出しており(現在は終了)、自宅近くに日産ディーラーがあることからも充電問題は何とかなるだろうと思って購入を決意したのだった。
また、幸いにも筆者は他にも内燃機関を搭載した車両を保有していたため、長距離移動が必要な際はそちらの車両を使用し、リーフは専ら近距離移動のお供としての使用方法を想定していた。
購入当時、間もなく大容量バッテリーを搭載するモデルが登場するという話は出ていたが、自宅で充電できない環境ということもあって40kWhバッテリーを搭載するモデルを選択。
グレードは運転支援システムの「プロパイロット」や17インチアルミホイールが標準装備となる特別仕様車「X 10万台記念車」とした(現在の「X Vセレクション」に近い装備内容)。
コスパは? 3年間使用して
購入から3年間実際に使用してみたが、モーター駆動によるゼロ発進からの圧倒的なトルクは今でも気持ちよさを感じさせてくれるし、ブレーキペダルを踏むことなく車速をコントロールすることができる「eペダル」にも慣れてしまった今では、わざわざブレーキを踏まなければならない普通のクルマが煩わしく感じるほど。
多くの人が気になるであろう航続距離は、およそ70%の充電状態で200km弱といったところで、安心して移動できる距離は150km程度。
これが長いか短いかは人それぞれだと思うが、筆者はもともとリーフで長距離を移動することは考慮しておらず、この航続距離の範囲で往復できる距離で運用しているため、とくに不満を覚えることもない。
また充電に関しても、専用のアプリ(Nissan Connect EV)を活用すればリアルタイムで急速充電器の空き状況が確認できるし、30分間の充電時間もメールやSNSのチェックなどをしていればあっという間に過ぎてしまうから、ストレスを感じたこともないのである。
現時点でおよそ2万3000kmを走破し、充電のほとんどすべて(法定点検時などはディーラーで普通充電をしてもらっている)を急速充電でまかなっているが、メーター上でのバッテリー容量は一切減っておらず、あっという間にバッテリーが劣化した初代モデルとは明らかに違うと感じさせてくれる。
ちなみに筆者はバッテリー残量が30%を切った辺りで充電をし、80%前後まで急速充電をするという充電パターンで運用している。
これが正しいとはいわないが、運用方法の参考になれば幸いだ。
なお、コスト面ではこの3年で支払った充電会員費は7万2000円となるが、この額でガソリンを購入したとすると、リッター150円計算で480Lとなる。
もし、20km/L走る車両だったとしても9600kmしか走れない計算になるので、圧倒的に低コストだったといえるだろう。
少ないが大きな不満も……
個人的には大きな不満のないリーフ。
現時点ではクルマとしては買ってよかった1台といってもいいだろう。
しかし、不満がないかと聞かれればないわけではない。
その最も大きな不満というのが、市場価格の暴落だ。
40kWhモデルであっても、多くのユーザーが欲しいと思う装備をプラスしていくと支払総額400万円前後となってしまうリーフだが、初代モデルで植え付けられてしまった「バッテリーが劣化する」というイメージが強いのか、中古車市場では価格が暴落しているのだ。
一例を挙げると、2021年式のX Vセレクション(新車価格406万3400円)の走行距離5000km未満の物件が乗り出し300万円を切る価格で多く存在している。
しかも販売しているのは日産ディーラー系の中古車店であり、メーカー系が自ら価値を下げているといってもいいほどなのである。
これから中古車としてリーフを購入しようとしている人にとっては朗報だが、すでにリーフを所有しているユーザーからしてみれば、下取り価格が予想以上につかないことを意味しており、まさに「リーフ地獄」に陥ってしまう可能性もあるといえる。
また、未来永劫続くとは思っていなかったが、予想よりも早く打ち切られてしまった「充電し放題プラン」も不満の1つ。
筆者のように自宅で充電できなくても、このプランがあるからリーフを購入したというユーザーは少なくなく、新車時から5年間の充電し放題プランの満期が来た時に帰路に立たされるユーザーも多くいることだろう。
100%電動化 まだこない?
このように実際3年間電気自動車を所有してみて感じたのは、電気自動車自体は実用に耐えうるレベルまで進化しているが、インフラが圧倒的に追いついていないということだ。
いくら小型で大容量なバッテリーが開発されたとしても、容量が大きくなれば満充電までにかかる時間も必然的に長くなる。
自宅での充電ができる環境下のユーザーであっても、場合によっては一晩で満充電にならない可能性もあるだろう。
また、高速道路のパーキングエリアや道の駅などに備わる急速充電器はほとんどのところで1基のみの設置となっており、すでに休日では慢性的な充電器不足が発生しており、今以上に電気自動車が増えればより悪循環になっていくことは予想に難くない。
となると、自宅で充電ができる環境があり、1度の充電で往復できる範囲での移動に電気自動車を供するというのが最も現実的な路線となるが、都心では充電器を備えた家に住める人は限られてくるだろうし、そもそも近距離移動であれば安価な軽自動車でも十分に事足りるため、わざわざ高価な電気自動車を購入する必要性もないだろう。
そういったことを加味すると、電気自動車は乗り物としては非常に楽しく先進的なものではあるものの、インフラなどを考えるとまだまだマニア向けの乗り物であるといわざるを得ないというのが正直な感想である。
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