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スゴいエンジンを搭載したモデルがあった!? ユニークすぎるピックアップトラック3選

掲載 更新 21
スゴいエンジンを搭載したモデルがあった!? ユニークすぎるピックアップトラック3選

■海外専用だった面白すぎるピックアップトラックを紹介!

 日本でトラックというと物流を支える存在ですが、かつては小型のピックアップトラックが各メーカーから販売されていました。

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 ピックアップトラックの多くは個人商店などで使われていましたが、1990年代初頭に起こった「RVブーム」では4WDモデルがレジャー用として人気でした。

 一方、海外では古くからピックアップトラックが人気で、業務用だけでなくレジャー用やファミリーカーとして活躍。

 そこで、海外専用で販売された国産メーカーのユニークなピックアップトラックを、3車種紹介します。

●スバル「ブラット」

 アメリカでは1950年代からすでにピックアップトラックの人気が高く、農場などで使われるだけでなく、若者が乗るクルマとしても普及しました。

 そうした背景から1970年代の初頭、スバルのアメリカ法人から日本の本社に向けて、人気が高い小型ピックアップトラックの開発が要求されました。

 そこでスバルは1977年に、初代「レオーネ」をベースにしたモノコックボディのピックアップトラック「ブラット」を発売します。

 フロントセクションはレオーネに準じており、2人乗りのキャビンに後部が荷台となっていましたが、アメリカではピックアップトラックの輸入車に高い関税が課せられたため、対策として荷台にプラスチック製のシートが2脚装備され、乗用車として輸入したことで販売価格を抑えていました。

 駆動方式は全グレードが4WDで、エンジンは当初1.6リッター水平対向4気筒のみでしたが、1981年のモデルチェンジで2代目になると1.8リッターと1.8リッター水平対向4気筒ターボエンジンを搭載。

 悪路走破性が高く、スタイリッシュな4WDピックアップトラックということで人気が高く、アメリカでは1987年まで販売され、欧州やオーストラリア、ニュージーランドなどでは1994年まで販売されるロングセラーでした。

 2代目ブラットは田宮模型(現:タミヤ)からラジコンカーが販売されていたので、海外専用車のなかでも日本での知名度は高いのではないでしょうか。なお、ブラットのラジコンカーは、2019年8月に特別企画商品として再販されました。

●日産「バッキー」

 日産が1966年に発売した小型車「サニー」は、いわゆる大衆車として日本におけるマイカーの普及に貢献したモデルです。

 当時は、単一車種で、セダン、クーペ、ライトバンなど、複数のボディタイプを設定するのが一般的でしたが、サニーにはピックアップトラックの「サニートラック」も存在しました。

 1970年に2代目「サニー」が発売されると、1971年にはサニートラックも2代目にモデルチェンジされ、「サニトラ」の愛称で親しまれながら、1994年まで一度もフルモデルチェンジされることなく販売されました。

 一方、その後もサニートラックは、南アフリカで「BAKKIE(バッキー)」という車名で継続して製造、販売されました。

 エンジンは名機と名高い1.4リッター直列4気筒OHVの「A型」を継続して搭載し、外観のデザインも最終型のサニートラックに近いですが、ハイルーフのキャビンをラインナップしていたのが、国内仕様と大きく異なる点です。

 バッキーは2008年まで販売され、後継の「NP200」にバトンタッチされましたが、サニートラックは累計で37年間もフルモデルチェンジされなかったことになります。

 なお、サニートラックは、そのクラシカルなルックスからいまも人気があり、中古車の販売やカスタマイズをおこなう専門店も存在します。

■唯一無二のロータリーエンジンを搭載したピックアップトラックがあった!?

●マツダ「ロータリーピックアップ」

 1967年にマツダは、世界初のロータリーエンジンを搭載した量産車「コスモスポーツ」を発売。未来感のあるルックスと、高性能かつレシプロエンジンとまったく異なるなめらかなフィーリングが高く評価されました。

 このコスモスポーツを皮切りに、マツダは次々とロータリーエンジン搭載車を拡充していくことになり、フルラインナップ化を推し進めます。

 その一環として、シングルキャブのピックアップトラック「プロシード」をベースに、654cc×2ローターの「13B型」ロータリーエンジンを搭載した、高性能な「ロータリーピックアップ」を1974年にアメリカで発売。

 この世界で唯一のロータリーエンジンを搭載したピックアップトラックは、ボディ形状こそ一般的なボンネットトラックですが、前後のフェンダーは左右に拡大され、フロントにはディスクブレーキが採用されるなど、エンジン性能に見合うモデファイがおこなわれていました。

 また、フロントグリルにはロータリーエンジンのローターを模したエンブレムが装着され、ロータリーエンジン搭載車であることをアピール。

 ロータリーピックアップは「REPU」(ロータリー・エンジン・ピックアップの略)と呼ばれ、約1万6千台しか生産されなかった希少なクルマということもあり、現在でもアメリカでは数多くの愛好家が存在します。

 なお、当時のマツダによるロータリーエンジン搭載車のフルラインナップ化はすさまじく、「パークウェイロータリー26」というマイクロバスも販売されました。

※ ※ ※

 冒頭にあるとおりRVブームの頃は、多くの国産メーカーがレジャー用途に適したピックアップトラックをラインナップしていました。

 トヨタ、日産、マツダ、三菱、いすゞは、4WDのダブルキャブピックアップトラックを販売しており、どのモデルもスタイリッシュで高い人気を誇りました。

 しかし、現在はトヨタ「ハイラックス」のみが販売され、他のメーカーは国内市場から撤退しています。

 海外では各社ピックアップトラックを販売していますが、現在の日本ではニーズが少ないため、今後も復活は難しいでしょう。

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みんなのコメント

21件
  • 北米のピックアップ人気は所有する税金の安さと、輸入関税の安さで価格が安いと言う前提での人気だよね。
  • スバルブラットみたいな車、今でも通用するだろうね!
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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