スーパーフォーミュラでは女性ドライバーJujuの参戦が話題となっているが、同じく国内トップカテゴリーであるスーパーGTにも日本人女性ドライバーがひとり参戦している。それがGT300クラスのR'Qs MOTOR SPORTSからエントリーする小山美姫だ。
2019年、2021年はWシリーズに参戦(2019年はシリーズ7位)、2022年にはフォーミュラ・リージョナル・ジャパニーズチャンピオンシップでチャンピオンを獲得するなど、主にフォーミュラカテゴリーで活躍してきた小山だが、2023年はANEST IWATA Racing with Arnageの第3ドライバーとしてスーパーGTデビューを果たした。
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無事ルーキーテストにも合格し、スーパーGTへの参戦資格を得た小山だったが、実際にレースに出られたのは第4戦富士のみ。しかも雨絡みのトリッキーなコンディションでのデビューとなり「もっとプッシュしたかった」と悔しさもにじませていた。
小山によると、昨年のスーパーGT参戦は彼女のフォーミュラ・リージョナル時代の古巣であり、ANEST IWATA Racing with Arnageにも関わっているスーパーライセンスの計らいで、ルーキーテストを受けるという意味合いが強いものだったという。チームからは今季に向けても、昨年と同条件でのオファーがあったようだが、「もっと走りたい」という思いから他チームともコンタクトし、結果的にアールキューズへの移籍が決まった。
アールキューズというと、メンテナンスはANEST IWATA Racingと同じアルナージュが担当しており、ガレージも隣同士で言わば兄弟チームのような関係性。小山曰く、アルナージュの伊藤宗治代表も、小山により多くの機会を与えようとしてくれているとのことだ。
今季のアールキューズは和田久、城内政樹、加納政樹という3人のベテランドライバーに加えて小山と、実に4人のドライバーがエントリーされているが、この4人で出場機会を分けることになるようで、小山も現状、6月の第3戦鈴鹿、8月の第4戦富士、10月の第7戦オートポリスの3大会に出走する計画があるという。
今週末の岡山公式テストでも、2日目に乗る予定の小山。計画通りの参戦が叶えば、初めて予選セッションも担当することになるが、「ちょっと緊張しますけど」と笑う。
「昨年は一回も“本番”という感じのタイミングでは乗れなかったですからね。富士でデビューした時も雨でした。もし(今季初レースが)晴れたら、初めて『行くぞ!』という感覚で臨めることになります」
「何よりクルマがだいぶ違うので、そこは楽しみにしています。メルセデス(AMG GT3)はみんな乗りやすいと言うので」
「一回メルセデスのGT4に乗る機会があったのですが、その時も乗りやすくて、『良いな~』と思っていました。GT4とはまた違うと思いますが、楽しみです」
もちろん、昨年イゴール・オオムラ・フラガや古谷悠河といった同世代のチームメイトが戦う姿を間近で見たことで吸収できたものもあったようだが、「実際乗らせてもらうのが一番勉強になりますからね」と語る小山。今季は小山の勇姿が昨年以上に見られそうだ。
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