現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > 露わになったBMW MハイブリッドV8の“弱点”「力を最大限に発揮できていない」/IMSA最終戦

ここから本文です

露わになったBMW MハイブリッドV8の“弱点”「力を最大限に発揮できていない」/IMSA最終戦

掲載
露わになったBMW MハイブリッドV8の“弱点”「力を最大限に発揮できていない」/IMSA最終戦

 タフな結果に終わった最終戦プチ・ル・マンは、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のオフシーズンに向け、BMW MチームRLLに「火をつける」とドライバーのコナー・デ・フィリッピは語った。

 デ・フィリッピとニック・イェロリーはGTPクラス・タイトルを目指して先週末の10時間レースに臨んだが、シェルドン・ファン・デル・リンデをサードドライバーに迎えた25号車BMW MハイブリッドV8は7位に終わり、ランキングをふたつ下げる結果となった。

「SUGOがいい練習になった」とバトン/スタートの瞬間にタイトル確定/13回のコーションetc.【IMSA最終戦Topics】

■「10点満点で8点」のシーズン

 デ・フィリッピは、5回の表彰台とワトキンス・グレン6時間での優勝を含むBMWのプロトタイプ・レースへの復帰初年度をポジティブに振り返ったものの、ロード・アトランタでのシーズン最終戦の結果には失望を隠さなかった。

 シーズンを10点満点で評価すると、と問われたデ・フィリッピは、次のように答えた。

「正直なところ、8点くらいかな。デイトナではバッテリーの不具合が発生するという不運に見舞われたことを考えればね」

「9レースで5回の表彰台か……もしシーズンが始まる前にこの結果を聞かされたら、僕らのスタート地点を考えると『とんでもないな』と言っただろうね」

「もちろん、タイトルを争いながらも、(最終戦で)ランキングを上げるどころか下げることになってしまったのは、素晴らしいシーズンを締めくくるにふさわしい結果ではないし、ほろ苦いものではある」

「だけどそれは間違いなく、来季に向けて僕らに火をつけた」

 デ・フィリッピは、最終戦でのBMW Mハイブリッド V8が「これまでで最高」だった部分もあったが、複数の失敗がレースに影響を与えたと語った。

 25号車はファン・デル・リンデがピット出口の信号を無視したとして60秒のストップペナルティを科せられたほか、その際にアクション・エクスプレス・レーシングのキャデラックVシリーズ.Rに追突したことにより、さらにドライブスルーペナルティも科せられていた。

 フルコース・コーションのおかげでリードラップに復帰することができ、5時間が経過した時点ではイェロリーが2番手を走行していたものの、燃料センサーのトラブルによってピットストップに時間がかかったことで、デ・フィリッピは7番手に後退してしまった。

「レース中にセンサーが壊れてしまったんだ」とデ・フィリッピは説明する。

「センサーは給油ホースに接続されて給油中であることを知らせるが、一方がもう一方と接続されていなければ、給油中であることが分からない」

「すべてがうまく噛み合わず、困難になってしまうレースの一例だった」

「1ラップダウンの後、戦略を練ってようやく上位に上がるまでにレースの半分を費やした。でも、いったんあそこまで上がってしまえば『よし、これでいけるぞ!』という感じだった」

「そして次のピットストップであの件が起きた。それでまた後退してしまった。今日は一日中、押さえ込まれていた感じだった」

■オフの間に見つけたいトラクション

 デ・フィリッピによると、BMWドライバーたちはロード・アトランタの低速コーナーでトラクション不足に苦しんだという。

「レース中に露呈した弱点は他にもあった」と彼は言う。

「ライバルたちが持っているバンプへの適合性やトラクションが、僕らにはなかったんだ。それはレースで必要なものだ。パッシングゾーンの多くは、低速コーナーが起点となっている」

「トラフィックをかき分けながら進むのはかなりのストレスで、クルマの後ろに引っかかり続けてギャップを広げられると、そこから立ち直るのは難しい」

「僕らはクリーンなレースはできなかった。ドライバーはミスを犯し、チームとしてもいくつかミスがあった。だから、完全にクリーンな一日ではなかったんだ。このチャンピオンシップを勝ち取るためには、すべての星が一直線に並び、完璧なレースをしなければならなかった。残念ながら、それは叶わなかった」

「僕らが持ち込んだパッケージは、これまでやってきたテストの量に対して満足できるものだと思う。ただ、ライバルと比べると、やるべきことはもっとある。この冬は、自分たちの弱点を克服するために奮闘しなければならない。それが僕らに与えられた仕事だと思う」

 2024年開幕戦のデイトナ24時間までの3カ月の間に、RLLは具体的にどのような部分に取り組む必要があるかと問われると、デ・フィリッピは「本当にすべてエリアだ」と答えた。

「セットアップの面では、真のパフォーマンスを見つけなければならない。それがライバルたちと比べたときの、現時点での根本的な要因だ」

「僕らにはたくさんの力があるけど、現時点ではそれを最大限に発揮できていない」

「トラックの他の部分でのバランスを犠牲にせずに、トラクションを確保する方法を見つける必要がある」

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

ピックアップがいまプチ人気! マー坊の中古車も高い! だったら「トライトンミニ」を出せば売れるんじゃ……の可能性をマジメに考えてみた
ピックアップがいまプチ人気! マー坊の中古車も高い! だったら「トライトンミニ」を出せば売れるんじゃ……の可能性をマジメに考えてみた
WEB CARTOP
HKS、スポーツサス「HIPERMAX R」のレート変更用スプリングを単品販売へ
HKS、スポーツサス「HIPERMAX R」のレート変更用スプリングを単品販売へ
レスポンス
スバルの2024年4~9月期決算、円安効果で営業利益19.5%増 米国の競争激化で通期見通しは据え置き
スバルの2024年4~9月期決算、円安効果で営業利益19.5%増 米国の競争激化で通期見通しは据え置き
日刊自動車新聞
トヨタ「4ランナー TRD サーフコンセプト」が「SEMAショー2024」に登場。往年のピックアップトラックをオマージュ
トヨタ「4ランナー TRD サーフコンセプト」が「SEMAショー2024」に登場。往年のピックアップトラックをオマージュ
Webモーターマガジン
スマホ屋のEVが「世界最速の4ドアセダン」に、3モーターで1548馬力『SU7 Ultra』発表
スマホ屋のEVが「世界最速の4ドアセダン」に、3モーターで1548馬力『SU7 Ultra』発表
レスポンス
ボート競技に魅入られた女性の情熱と紙一重の狂気『ノーヴィス』
ボート競技に魅入られた女性の情熱と紙一重の狂気『ノーヴィス』
バイクのニュース
【スクープ】トヨタ「スプリンターカリブ」の名が復活!? カローラTREKよりもパワフルで、SUVテイストに
【スクープ】トヨタ「スプリンターカリブ」の名が復活!? カローラTREKよりもパワフルで、SUVテイストに
LE VOLANT CARSMEET WEB
BASF、2024-2025年の 自動車のカラートレンド予測を発表: コレクションのテーマは「ROUTING」(最適な経路選択)
BASF、2024-2025年の 自動車のカラートレンド予測を発表: コレクションのテーマは「ROUTING」(最適な経路選択)
AutoBild Japan
マツダの若者向け「斬新コンパクトカー」! 個性的な“丸目フェイス”採用した「カスタマイズ仕様」に大注目!“謎の小窓”も搭載の「隠れ家的モデル」とは
マツダの若者向け「斬新コンパクトカー」! 個性的な“丸目フェイス”採用した「カスタマイズ仕様」に大注目!“謎の小窓”も搭載の「隠れ家的モデル」とは
くるまのニュース
三菱ふそうエアロキング&日野プロフィア3軸牽引車を自ら操る! 運転体験ツアー企画
三菱ふそうエアロキング&日野プロフィア3軸牽引車を自ら操る! 運転体験ツアー企画
レスポンス
バニャイヤ、セパン初日トップタイムで逆転に向け好発進! マルティン転倒も2番手確保|MotoGPマレーシアGPプラクティス
バニャイヤ、セパン初日トップタイムで逆転に向け好発進! マルティン転倒も2番手確保|MotoGPマレーシアGPプラクティス
motorsport.com 日本版
【新グレード追加】レクサス「LBX」にエレガントを設定 ニーズに寄り添う選択肢を提供
【新グレード追加】レクサス「LBX」にエレガントを設定 ニーズに寄り添う選択肢を提供
AUTOCAR JAPAN
【Wheel Catalog 2024 Winter】すべてのカーライフを個性的に彩る、ウェッズ流2ピースマジック「マーベリック・1613M」
【Wheel Catalog 2024 Winter】すべてのカーライフを個性的に彩る、ウェッズ流2ピースマジック「マーベリック・1613M」
LE VOLANT CARSMEET WEB
ポルシェ963からフェラーリ499Pへ。バトンの僚友、フィル・ハンソンがAFコルセ83号車に加入
ポルシェ963からフェラーリ499Pへ。バトンの僚友、フィル・ハンソンがAFコルセ83号車に加入
AUTOSPORT web
小さいミニがついに出た! 全幅1755mm、新型「エースマン」は元気で電気なクロスオーバーSUV【試乗レビュー】
小さいミニがついに出た! 全幅1755mm、新型「エースマン」は元気で電気なクロスオーバーSUV【試乗レビュー】
くるくら
マセラティ史上最もパワフルなサーキット専用スーパースポーツカー、「MCXtrema」が英国に到着!
マセラティ史上最もパワフルなサーキット専用スーパースポーツカー、「MCXtrema」が英国に到着!
LE VOLANT CARSMEET WEB
マツダ、「MXー30」を一部改良 安全装備の機能を向上 特別仕様車も設定
マツダ、「MXー30」を一部改良 安全装備の機能を向上 特別仕様車も設定
日刊自動車新聞
6速MT搭載! 超レトロな新型「“丸目”スポーツカー」発売へ! “最新・高性能モデル”に匠の手作り「旧車ボディ」採用! 斬新すぎる「新型モデル」M55が凄い
6速MT搭載! 超レトロな新型「“丸目”スポーツカー」発売へ! “最新・高性能モデル”に匠の手作り「旧車ボディ」採用! 斬新すぎる「新型モデル」M55が凄い
くるまのニュース

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村