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「えっ、これがジャガー!?」 新型「タイプ00」世界初公開 新生ジャガーのデザインコンセプトは“他の何にも似ていない”超高級クーペ

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「えっ、これがジャガー!?」 新型「タイプ00」世界初公開 新生ジャガーのデザインコンセプトは“他の何にも似ていない”超高級クーペ

これまでのどんな“ジャガー”にも似ていない

 ジャガーの新しいデザインコンセプト「タイプ00」がマイアミ・アートウィークで公開されました。

【画像】「こんなジャガー見たことない!」新コンセプトカーを写真で見る(16枚)

 その姿を見て、多くの方々が度肝を抜かれたことでしょう。それどころか「なんでこんな風に変わってしまったんだ」と悲嘆に暮れる往年のジャガー・ファンがいたとしても不思議ではありません。

 なにしろ、ジャガーといえば控え目かつエレガントなスタイリングで、これまで絶大な人気を誇ってきたイギリスの老舗ブランド。とりわけ、1961年に発表されたEタイプの優美さは格別で、あのエンツォ・フェラーリ氏をして「世界でもっとも美しいクルマ」と言わしめたほどでした。

 ところが「タイプ00」は、これまでのどんなジャガーとも似ていないばかりか、他ブランドを含めた歴史上のどんなクルマとも異なっているように思えます。

 エクステリアデザインは、そのほとんどが、これ以上ないくらいシャープな直線で構成されています。

 ボディサイドから見て曲線が用いられているのは前後のホイールアーチとルーフラインくらいでしょうが、それさえも雲形定規で描いたのではないかと思われるほどシンプルな曲線です。

 ジャガー伝統の温かみや優しさが伝わるデザインとは正反対の、冷たさや“硬さ”が感じられるデザインといっていいでしょう。

 前後のデザインも同様で、ほぼ直線しか見当たりません。それは、もはや自動車でさえなく、未来からやってきたロボットかなにかのように見えます。

 もっとも、この2ドアGTと思しきタイプ00が生産化されることはなく、2025年以降、これと同じデザイン言語で描かれたEVが3台デビューする計画で、最初の1台は4ドアGTとなることが決まっています。

 実は、この「新生ジャガー第一号」は量産化に向けたテスト走行がすでに始まっており、公開されたその写真からも、タイプ00とよく似た直線的なデザイン、長いホイールベース、前輪からAピラー付け根までの距離(これをプレミアム・ディスタンスといいます)が長いなどといった特徴的なフォルムが浮かび上がってきます。

 なぜ、ジャガーはここまで大きく変わらなければいけなかったのでしょうか?

新しいジャガーの価格帯は超高級車“ベントレー”に迫るものになりそう

 その理由を、ジャガー・ブランドでマネージング・ディレクターを務めるロードン・グローバー氏に訊ねたところ、こんな答えが返ってきました。

「これまでのジャガーは、多くのクルマを売ることを狙ったポジショニングでした。ただし、今後のことを考えると、これは正しい戦略ではないとの結論に達し、ブランド自体をより上級移行させる方針が決まりました」

 聞くところによれば、新しいジャガーの価格帯は2000~3000万円ほどで、従来の2~4倍に相当します。

 これは同じイギリスの超高級車“ベントレー”に迫る価格帯。これまでのジャガーのイメージを打ち崩すような、まったく新しいデザインが必要とされた理由は、この点にあったといっていいでしょう。

 しかも、このようなラグジュアリーカーの世界では、なによりも強烈な個性が好まれます。

 言い換えれば「人と違うクルマ」であることが重視されるのです。これもまた、新生ジャガーがまったく新しいデザインを採用した理由のひとつといえます。

 これはあくまでも個人的な意見ですが、テスラがここまで販売を伸ばしてきた理由のひとつに、あの特徴的なスタイリングが深く関係していたように思います。

 EVという次世代の自動車を購入する人たちの多くは、自分が先進的な考え方の持ち主であることを周囲に知らせたいと思っているのではないでしょうか。そういったオーナーの思想を表現するうえで、これまでの自動車とは大きく異なるテスラのデザインは重要な役割を果たしたと考えられます。

 そうでなくとも、新しいジャガーはすべてEVで、アートなどに関心がある若いユーザーをターゲットとして想定しています。

 彼らにとっては「いままで見たことのないようなクルマ」であると同時に、アーティスティックなデザインであることが大切であったはず。タイプ00が自動車ショーやグッドウッドなどの自動車イベントではなく、マイアミ・アートウィークで発表された理由も、ここにあったと思われます。

 もうひとつ、新生ジャガーを語るうえで忘れることができないのが、ジェリー・マクガバン氏の存在です。

 現在、ジャガー・ランドローバー・グループでチーフ・クリエイティブ・オフィサーを務めるマクガバン氏は、もともとランドローバーのチーフデザイナーとして同ブランドを成功に導いた功労者です。最新のレンジローバーもデザインの美しさで大好評を博すとともに、価格帯を上方移行させて利益率の改善に貢献しました。

 そんなマクガバンがジャガーの大改革にも深く関わったことは間違いありません。つまり、新しいジャガーは、マクガバンが持つ成功体験と美的センスなどを総動員して作り上げられたものなのです。

 先ほども述べたとおり、新しいジャガーで想定されているオーナーは、アートなどに関心を持つ若い層で、長年ジャガーを愛してきたファンとは必ずしも一致しません。
 
 その意味でいえば、古いジャガー・ファンが落胆したり反発することはすでに織り込み済みで、むしろそのくらい「ぶっ飛んだ発想」でデザインすることをマクガバンたちは狙ったと考えるほうがよさそうです。

 果たして、美意識の高く、ニューリッチと呼ばれる若い富裕層は新しいジャガーにどんな反応を示すのでしょうか? それこそ、マクガバン氏を始めとするジャガーの上層部がもっとも知りたいことでしょう。

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みんなのコメント

7件
  • vince
    こんな甘めのレンダリングを色違いで2つ並べても何のリアリティも無い。
    この路線なら、何年か前にロールスがもっと強烈なコンセプトカー出してたな。
  • bze********
    こんな書きかけのスケッチみたいなの出されてもなあ。やる気あんのかね。
    車雑誌のCGの方がまだ手がかかってるわ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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