日産 新型デイズを発売

日産自動車は2019年3月28日、軽ハイトワゴンの「日産デイズ」をフルモデルチェンジし、同日より全国一斉に発売すると発表した。また、事前に試乗もできたので、ショートインプレッションもお伝えしよう。

プチ・インプレッション

発表直前、日産の追浜テストコースにてプチ試乗できた。試乗車は自然吸気エンジン＋Sハイブリッドモデルとターボ＋Sハイブリッド車に試乗できた。自然吸気エンジン搭載モデルは「かなり静か」という印象。エンジンの音が常用域では聞こえにくく気にならない。またアクセルを大きく踏み込んだ時のエンジン音はそれなりに聞こえてくるが音質という点では、従来の軽自動車と同等という印象だ。

またこの時、ステップATのようなシフトフィールがあるので、CVTのネガをあまり感じなかった。

最も印象がよかったのがステアフィールで、ハンドル操作をしたときの感触が、乗用車ライクであり軽自動車感がない点だ。直進時ではしっかりとした「座り」があり安心感がある。また発進時のもたつきがなく、これまでの軽自動車のNAエンジンに感じる力のなさは感じない。

ターボ車では全域で力強さを感じ、60km/h巡行で2000rpm付近で走行する。そこから踏み込むと即座に加速を始めるので、自動車専用道など比較的ながれる車速の速い道路でも走りやすいと感じるだろう。

日産の自信作

新型「日産デイズ」は、多くの日産の先進技術を詰め込み、ユーザーが、「 軽自動車で一歩先まで出かけたい」と必ず感じる、そんな楽しさを盛り込んだ新型軽自動車としている。

今回、6年ぶりのフルモデルチェンジとなる軽ハイトワゴンの新型日産デイズは、日産自動車と三菱自動車の合弁会社NMKVのマネジメントのもと、日産が企画、開発を行なったモデルだ。日産自動車専務執行役員の星野朝子氏は、「技術の日産が、その技術と、情熱で、日本の軽自動車の常識を変えるべく、開発に取り組んだ自信の商品です。私たち日産は、Game Changer として軽市場を変革してまいります」という自信作だ。

新型「日産デイズ」の進化したポイントとして軽自動車初の「プロパイロット」を搭載。「高速道路での渋滞走行や、長時間の巡航走行、といった2大ストレスシー ンにおいて、アクセル、ブレーキ、ステアリングをクルマ側で支援することで、ドライバーの負担が軽減できる。渋滞中は、前方車との車間距離を制御し、停止中も停止状態を保持。また、車線内を走行するようにステアリングを制御し、運転操作の負担を軽減。また、車線内を走行 するようにステアリング操作をサポートし、運転操作アシストをする。

軽自動車初「SOSコール」を搭載。より安心して運転ができる先進事故自動通報システムSOSコール(ヘルプネット) を軽自動車として、初めて設定した。SOS コールは、交通事故や急病などの緊急時や事故の 危険がある時などに、専門のオペレーターへのデータ通信と音声通話を行なうことができる。通報方法には2種類あり、エアバッグが作動した際に自動的に通報するものと、SOS コールスイッチによる手動通報がある。 通報後は、専門のオペレーターが、車両から得た情報をもとに、消防指令センターや警察に連絡し、緊急車両の手配などドライバーのサポート行なう。

新しく開発したパワートレーン

新開発エンジン、新開発CVTに加え、新たにリチウムイオンバッテリーを搭載したスマートシンプルハイブリッドといった新設計パワートレーンにより、動力性能が大きく進化した。

新開発したエンジンは自然吸気エンジンで最大15％のトルクアップ。発進加速を大幅に向上している。またCVTは軽自動車専用に新開発し、DステップというATライクな変速フィールを6/8以上のアクセル開度で入れ、ラバーバンドフィールを打ち消している。

ハイウェイスターに搭載した新Sハイブリッド（マイルドハイブリッド）は、モーターを小型化しながらも、従来の鉛バッテリーから新たに採用したリチウムイオンバッテリーと組み合わせることで、出力は同等ながらも、回生量は2倍となり、アイドリングストップ時間は前型比10％アップ、発進時のモーターアシスト時間も10倍以上に向上している。

プラットフォームも新開発され、広いキャビンスペースと広いラゲッジスペースを両立。エンジンルームを縮小させホイールベースを＋65mm拡大し2495mmを確保。前席は、ショルダールームが広く、大人がふたり並んで座っても快適に過ごせる広い前席空間を実現。後席は、大人が脚を組んでもゆったりできる広さで、ニールームの長さを710mm確保している。 荷室は、後席を一番後ろに下げた状態でも385mmの荷室長を実現することで、軽自動車でありながら広い荷室空間を実現した。またリヤシートは170mmのスライド、リクライニング機能ももっている。

室内の静粛性の向上では、吸音、遮音材の設定、新エンジン、新プラットフォームなどにより乗用車なみの静粛性を実現しているという。

先進技術の搭載

前述のプロパイロット、SOSコールの他に下記の先進安全技術を搭載し、全車「セーフティ・サポート カーS<ワイド>」に該当している。

「インテリジェント エマージェンシーブレーキ」
衝突回避および被害軽減をサポートするインテリジェント エマージェンシーブレーキを全車に搭載した。インテリジェントLI&LDWは、意図せず走行車線を逸脱しそうな場合に警報でドライバーの注意を喚起する「LDW(車線逸脱警報)」と車線内に戻す方向に力を短時間発生させ、ドライバーがクルマを車線内に戻す操作を支援する「インテリジェントLI(車線逸脱防止支援システム)」を日産の軽自動車に初めて搭載した。

「踏み間違い衝突防止アシスト」
アクセルとブレーキの踏み間違いによる前方・後方への急発進を抑制するとともに、障害物に衝突する恐れがある場合にはブレーキをかけて衝突を回避、または被害を軽減する。前進時には壁などの構造物だけでなく、歩行者も検知。

「インテリジェント アラウンドビューモニター(移動物検知機能付)」
クルマを真上から見下ろしているかのように、周囲の状況を画像で把握できるアラウンドビュー モニターに移動物検知機能を追加し、日産の軽自動車に初めて搭載した。

「ハイビームアシスト」
カメラで前方の先行車や対向車のライトと道路周辺の明るさを検知して、ハイビームとロービー ムを自動で切り替えるハイビームアシストを搭載。

デザイン

新型デイズは、クラスを超えた威風を感じさせる堂々とした存在感と、先進性が高く、街なかでパッと目を引くダイナミックでスタイリッシュなスポーティモデルの「ハイウェイスターシリーズ」と、親しみやすさと信頼感のあるスタイリングで、毎日の運転が楽しくなるスタンダードモデルの「標準車シリーズ」の2つのラインアップを用意。

エクステリアは躍動感がありダイナミックなデザインで、しっかりとした信頼感を感じられるプロポーションとし、ハイウェイスターには、マルチレフタイプLEDを2段配列した、先進感際立つヘッドランプやクリスタルカットグリル&3Dメッシュグリルを採用するなど、これまで以上に洗練させるとともに、さらに先進性と質感を向上させている。

インテリアは、心地いい広々とした室内空間と、スマートな使いやすさを両立。2段構成のインストル メントパネルや精密な3Dパターン、直感的に操作できるエアコンスイッチなど、先進的で一体感のあるインテリアデザインに仕上げている。

ボディカラーは2トーンを4種類、モノトーン13種類の全17種類のカラーバリエーションがある。また、個性豊かなインテリアカラーをコーディネートして、自分好みの一台をセレクトできる。

パッケージング

極上の乗り心地、座り疲れを軽減させるゼログラビティシートを日産の軽自動車として初採用した。サスペンションは、振動を吸収するショックアブソーバーをサイズアップし、高応答バルブを採用することで、衝撃を抑制。

普段の街なかはもちろん、急カーブや高速道路においてもふらつかず、正確な操作を可能とするステアリングを採用した。また、小柄な女性でも踏みやすいペダルやシフト操作時の力の低減など、だれでも快適かつ安定して運転できるクルマに仕上げている。

また、Aピラーの位置を前席に近づけることで、運転席からの見開き角度を拡大。見通しがよく、 安心で快適な運転を楽しめる。メーター内には、アドバンスドドライブアシストディスプレイ(4.2インチTFT液晶)を新たに採用し、さまざまな情報をわかりやすく表示している。

インパネまわりには、7つの収納スペースを設置。さらに、車検証入れをドアポケットに設定することで、グローブボックスのスペースは、そのままの空間を使用できる。

燃費
日産デイズ ハイウェイスターX プロパイロットエディション:21.2km/L(WLTC)11、28.6km/L(JC08)

【価格(税込)】




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