現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > フェラーリ 512TRは、進化したV12エンジンを搭載して最高峰の座に君臨した【スーパーカークロニクル/038】

ここから本文です

フェラーリ 512TRは、進化したV12エンジンを搭載して最高峰の座に君臨した【スーパーカークロニクル/038】

掲載 13
フェラーリ 512TRは、進化したV12エンジンを搭載して最高峰の座に君臨した【スーパーカークロニクル/038】

1970年代の後半に大ブームが起き、今もなお人々を魅了してやまないスーパーカーたち。そんな懐かしいモデルから現代のハイパースポーツまでを紹介していく、スーパーカークロニクル。今回は、フェラーリ 512TRだ。

フェラーリ 512TR(FERRARI 512TR:1991ー1994)
テスタロッサの後継モデルとして1991年に登場した「512TR」。その車名は、フェラーリの流儀で5Lの12気筒エンジンを搭載していることを表し、TRはテスタロッサの略である。もっとも、外観がテスタロッサとほとんど変わらないため、テスタロッサのマイナーチェンジ版などといわれたりするが、じつは似て非なるモデルだった。

●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか

シャシこそテスタロッサ用を小改良したものを流用しているものの、コクピットの後ろにミッドシップ搭載された5Lの180度V型12気筒DOHCエンジンは重心高を下げるためにドライサンプを採用したことで、エンジンとトランスミッションのアッセンブリーをテスタロッサよりも30mm低い位置に搭載する。

エンジンも排気量こそ変わらないものの、吸気系はプレナムチャンバーを再設計した新形状の吸入ポートの採用や、バルブの大径化などで吸排気効率を改善している。燃料供給装置もボッシュのモトロニックM2.7に進化した。さらに新設計のピストンの採用などで圧縮比を10.0に上げ、カムプロフィールも変更したことで、最高出力は38psもアップした。欧州仕様では428ps、北米仕様では421psを発生している。最大トルクの50.0kgmに変わりはなかったが、テスタロッサを上回る加速性能を手に入れた。

外観では、リトラクタブル式ヘッドランプやサイドのフィン付きエアインテークなどに変わりはない。フロントグリルが丸みを帯びたデザインとなり、テスタロッサではグリルとウインカーなどが一体となっていたが、512TRでは分割されている。リアコンビネーションランプやアルミホイール、インテリアなどの意匠も変更された。

512TRは、1994年に発表されたF512M(Mはモディファイの略)へと進化する。ヘッドランプは固定式となり、最高出力は440psへとさらにアップした。現在のところ、フラッグシップモデルとして12気筒をミッドシップ搭載した最後のモデルとなっている。

フェラーリ 512TR 主要諸元


●全長×全幅×全高:4480×1975×1135mm
●ホイールベース:2550mm
●車両重量:1650kg
●エンジン種類:180度V12 DOHC
●総排気量:4943cc
●最高出力:428ps/6750rpm
●最大トルク:50.0kgm/5500rpm
●燃料・タンク容量:無鉛プレミアム・100L
●トランスミッション:5速MT
●駆動方式:縦置きミッドシップRWD
●タイヤサイズ:前235/40ZR18、後295/35ZR18

[ アルバム : フェラーリ 512TR はオリジナルサイトでご覧ください ]

こんな記事も読まれています

新型「6人乗りハイエンドミニバン」発売! 国産“最高峰”の「3列目」も採用! 快適すぎるレクサス「新型LM」 サードシートの特徴は
新型「6人乗りハイエンドミニバン」発売! 国産“最高峰”の「3列目」も採用! 快適すぎるレクサス「新型LM」 サードシートの特徴は
くるまのニュース
ヤマハのナイトミーティング「The Dark side of Japan Night Meeting 2024」 来場者数は約700名 次回開催は?
ヤマハのナイトミーティング「The Dark side of Japan Night Meeting 2024」 来場者数は約700名 次回開催は?
バイクのニュース
『DS 7』の特別仕様、「RIVOLI E-TENSE 4x4」を発売…価格は794万4000円
『DS 7』の特別仕様、「RIVOLI E-TENSE 4x4」を発売…価格は794万4000円
レスポンス
売れっ子チューニング系ライターが「A PITオートバックス京都四条」の本当の使い方を伝授! 普通のオートバックスとは何が違う?
売れっ子チューニング系ライターが「A PITオートバックス京都四条」の本当の使い方を伝授! 普通のオートバックスとは何が違う?
Auto Messe Web
トヨタ セリカ1600GT(昭和45/1970年12月発売・TA22型)【昭和の名車・完全版ダイジェスト061】
トヨタ セリカ1600GT(昭和45/1970年12月発売・TA22型)【昭和の名車・完全版ダイジェスト061】
Webモーターマガジン
F1第7戦木曜会見:独特の雰囲気と歴史、追い抜きの難しさ。オールドサーキットのイモラにドライバーは賛否両論
F1第7戦木曜会見:独特の雰囲気と歴史、追い抜きの難しさ。オールドサーキットのイモラにドライバーは賛否両論
AUTOSPORT web
スバル、『WRX S4』で15回目のニュルブルクリンク24時間耐久レースに挑む
スバル、『WRX S4』で15回目のニュルブルクリンク24時間耐久レースに挑む
レスポンス
悲願のスーパーフォーミュラ初優勝に向けて好位置確保。2番グリッド牧野任祐「決勝に向けてポジティブ」|スーパーフォーミュラ第2戦オートポリス
悲願のスーパーフォーミュラ初優勝に向けて好位置確保。2番グリッド牧野任祐「決勝に向けてポジティブ」|スーパーフォーミュラ第2戦オートポリス
motorsport.com 日本版
F1、ペナルティ上等“マグヌッセン走り”阻止に向けてルール変更を検討へ。ただし施行を急がず
F1、ペナルティ上等“マグヌッセン走り”阻止に向けてルール変更を検討へ。ただし施行を急がず
motorsport.com 日本版
日産 新型「ノートSUV」間もなく世界初公開! 精悍グリルがカッコイイ! 新型「ノート“クロスオーバー”」発表へ
日産 新型「ノートSUV」間もなく世界初公開! 精悍グリルがカッコイイ! 新型「ノート“クロスオーバー”」発表へ
くるまのニュース
航続1000kmの電動SUV発表、中国NIOが新ブランド立ち上げ
航続1000kmの電動SUV発表、中国NIOが新ブランド立ち上げ
レスポンス
飛行機に! ボブスレーに! シューズに! クルマと「他スポーツ」の切っても切れない関係
飛行機に! ボブスレーに! シューズに! クルマと「他スポーツ」の切っても切れない関係
WEB CARTOP
苦戦した開幕戦から2ヵ月……岩佐歩夢が本領発揮。予選ぶっちぎりポール獲得で自信深める「ちゃんと形にできたことはすごく大きい」|スーパーフォーミュラ第2戦オートポリス
苦戦した開幕戦から2ヵ月……岩佐歩夢が本領発揮。予選ぶっちぎりポール獲得で自信深める「ちゃんと形にできたことはすごく大きい」|スーパーフォーミュラ第2戦オートポリス
motorsport.com 日本版
【人とくるまのテクノロジー展2024】マツダ 「MAZDA MX-30 Rotary-EV」の展示やクルマ好きの会社をアピール
【人とくるまのテクノロジー展2024】マツダ 「MAZDA MX-30 Rotary-EV」の展示やクルマ好きの会社をアピール
Auto Prove
マツダの新型SUV『CX-70』、ターボ+ハイブリッド搭載…メキシコ市場に導入へ
マツダの新型SUV『CX-70』、ターボ+ハイブリッド搭載…メキシコ市場に導入へ
レスポンス
やっぱりいまはコーティング! ワックスのツヤが最高! クルマの「ワックスvsコーティング」論争を考える
やっぱりいまはコーティング! ワックスのツヤが最高! クルマの「ワックスvsコーティング」論争を考える
WEB CARTOP
SC4度出動の荒れたレースをレオンが逃げ切り優勝|F3イモラスプリントレース
SC4度出動の荒れたレースをレオンが逃げ切り優勝|F3イモラスプリントレース
motorsport.com 日本版
超人気クロカン四駆! トヨタ新型「ランクル250」フルオプションで買うと「いくら」!? “1000万円以内”で買えるけど「しばらく買えない」理由とは
超人気クロカン四駆! トヨタ新型「ランクル250」フルオプションで買うと「いくら」!? “1000万円以内”で買えるけど「しばらく買えない」理由とは
くるまのニュース

みんなのコメント

13件
  • 昔、テスタロッサに住んでる家族がいた
  • 20代の頃にテスタロッサ、512TR、F512Mと乗り継いだが、個人的にはF512Mが一番運転しやすかった。
    基本的にアクセル、クラッチ、ブレーキ、ハンドルは重かった。
    若い時はいいが、歳をとると辛い。
    それらに比べると今のフェラーリは快適そのもの。
    しかしながら、あのデザインは不滅です。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2430.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1798.02070.0万円

中古車を検索
テスタロッサの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2430.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1798.02070.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村