10月6日、栃木県のモビリティリゾートもてぎにてMotoGP第16戦日本GPが開催され、土曜日のスプリントレースに引き続きフランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)が優勝し、今季8勝目を挙げた。
バニャイアは、スタート直後に先頭に立ってから一度もトップを譲らずに27周を走り抜き優勝。序盤からのペドロ・アコスタ(レッドブルGASGASテック3)やホルヘ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)の猛追をものともせず、完璧な勝利を果たした。
バニャイアがもてぎを完全制覇。中上は悔しさ跳ね除け、母国で見事ポイント獲得/第16戦日本GP
バニャイアはこのレースウイークを「とてもハッピーだよ。ここでこんなに速く走れたのは初めてだし、もっと大変になるかと思っていたんだけど、ウイーク初日から完璧に走ることができた」と振り返る。
「今回のマインドを次戦以降も繰り返せるようにしたいね。今日のレースは、とてもスムーズですごく良かった。今季8勝目、これはMotoGPでの自己最高記録だ。とても絶好調だよ」
最初の数周はアコスタが、そして3周目にアコスタが転倒した後はマルティンが背後からバニャイアの前を伺った。レース終盤、マルティンが一時0.8秒ほど後ろにまで近づいてきたが、バニャイアは再度マルティンを引き離してトップチェッカーを受けることに成功した。
「(マルティンとは)スタート後1.5秒の差をつけることができた。この差を取り戻すには、彼はタイヤをかなりプッシュしなければならないし、レース終盤にそうするのは簡単ではないと思っていたんだ」
「彼がまた近づいてきた時、ブレーキングを少し変えてみたんだ。バイクを止めるのに少し苦戦していたし、振動もたくさん感じたから、簡単ではなかったけどね。でも、ブレーキングを変えたらすぐにペースが上がって、差をもう一度開くことができたんだ」
「今日のペースはすごかった。2年前よりずっと速く走れたと思う。後方のライダーとの差は歴然だよ。5位とは17秒差。トップ4台のペースが素晴らしかったね」
モビリティリゾートもてぎのコースは、ストップアンドゴーのレイアウトが特徴で、通常よりもハードなブレーキングが求められる。バニャイア曰く、今日のレースではハードブレーキング用のブレーキを限界まで酷使する必要があったようだ。
「355mmのブレーキディスクが限界に達したと言わざるを得ない。こんなことは今までになかった。でも性能はかなり向上していると思うよ」
「マシンはとても安定しているし、僕らのマシンはブレーキングがとてもいいんだ。だからどう改善すればいいのかはわからない。でもフロントタイヤにもうワンステップ必要だと思う。リヤタイヤは今すごく良くて、とても役立っているからね。フロントはまだ去年のままだ。でも現時点ではすべて順調だし、限界だとは思っていないよ」
今回スプリントレースでの優勝で12ポイント、そして決勝レースでの優勝により25ポイントと計37ポイントを稼ぎ、ポイントリーダーのマルティンとの差を10ポイントにまで縮めたバニャイア。残り4戦、調子は上向き。白熱するタイトル争いは見逃し厳禁だ。
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