■超ユニークなボディのSUVたち
アメリカでピックアップトラックの荷台にFRP製のキャノピーを載せて、ワゴンのようなルックスにしたことが起源とされるSUV(Sport Utility Vehicle)。
【デカ過ぎ? 出るのが早過ぎた!?】一代限りで消えてしまった残念なSUV5選
近年は日常での使い勝手が良い乗用車ベースの「クロスオーバーSUV」が増え、人気カテゴリーになっています。
現在、販売中のSUVは4ドアにリアハッチがあるタイプが主流で、ステーションワゴンのような使い勝手の良さが魅力ですが、なかには2ドア車(リアハッチを除いたドア、以下同様)や趣味性が重視されたモデルもありました。
そこで、いまでは珍しいタイプのSUVを5車種ピックアップして紹介します。
●ランドローバー「レンジローバーSVクーペ」
ランドローバーは「ジュネーブモーターショー2018」で、世界初のフルサイズ・ラグジュアリー2ドアSUVの「レンジローバーSVクーペ」を、世界限定999台で販売すると発表しました。
ベースとなったレンジローバーに対してボディパネルの多くを新作して2ドア化し、巨大なドアは電動クローズ機構を採用しています。
外観デザインの特徴は、すべてのピラーをブラックにすることで「フローティングルーフ」とし、レンジローバーのイメージを踏襲しながらも、低くリアに向かってなだらかに傾斜するルーフラインが、クーペとしての美しさを演出。
内装では前席と後席が異なる色で、明るい色と落ち着いた色で配色した4種類の2トーンカラーが用意されました。また、ハンドルやセンターコンソールなどに本木目を採用するなど、高度なクラフトマンシップによって豪華さを強調しています。
エンジンは最高出力565馬力を発揮する5リッターV型8気筒スーパーチャージャー付きエンジンを搭載し、0-100km/h加速は5.3秒、最高速度は266km/hとされ、8速ATと組み合わされた4WDシステムを採用。
そして、製作は顧客のリクエストから特別な1台を生み出す部門である、「スペシャル・ビークル・オペレーションズ(SVO)」が、手作業で生産することになるはずでした。
しかし、2019年の始め、この超豪華な2ドアSUVクーペは1台も販売されることなく計画を中止したと発表され、幻のモデルとなってしまいます。
●日産「ムラーノ クロスカブリオレ」
すでに日本では販売が終了している日産の大型SUV「ムラーノ」ですが、北米では現在も継続して販売されています。
そのムラーノの派生車として登場したのが「ムラーノ クロスカブリオレ」です。ベースは2015年まで日本で販売されていた2代目ムラーノで、2011年から北米で販売されました。
構造は屋根を撤去して電動の幌を装着し、サイドパネルを2ドア化してハッチバックをトランクに作り変えています。乗車定員は4名で、当時としてはジープ「ラングラー」以外では非常に珍しい、開放感あふれるオープンSUVに仕立てられていました。
少量ですが日本に並行輸入されおり、また、日産本社ギャラリーにも展示していたこともあったので、実車を見たという人も多いでしょう。
なお、アメリカでは現行の3代目ムラーノ発売とともに、ムラーノ クロスカブリオレは廃止されてしまいました。なお、ランドローバーが同様にSUVのオープンカー「レンジローバーイヴォーク コンバーチブル」を製作し、日本でも正規輸入されていました。
●トヨタ「ランドクルーザー70 トゥループキャリア」
1954年に登場した「ランドクルーザー」は高い悪路走破性と耐久性が評価され、現在も世界的に人気があるクロスカントリー4WD車です。
現在販売中のランドクルーザーは、いくつかのタイプに分かれ、なかでもハイテクな装備を極力採用せず、真のオフロードカーとして世界各国で愛されているのが70系といわれる「ランドクルーザー70」です。
このランドクルーザー70の主な輸出先としてオーストラリアや中東、アフリカがありますが、仕向け先地域ごとにさまざまな仕様が存在しています。
ボディタイプのバリエーションも多く、日本でもワゴン(商用車登録)とピックアップトラック(ダブルキャブ)が2014年に期間限定で販売されましたが、とくにユニークなのが「トゥループキャリア」というモデルです。
トゥループキャリアは元々、兵士を運ぶクルマの意味で、ドア自体は2ドアとし、リア部分には乗り合いバスのような横向きシートが向かい合わせで装備され、バックドアは観音開きになっています。
なお、オーストラリア仕様では2人乗り、もしくは5人乗りとなっており、荷台はさまざまなアレンジができる仕様となっています。
■ヒット作となった2ドアSUVとは!?
●日産「テラノ」
1984年にトヨタのピックアップトラック「ハイラックス」をベースに、FRP製キャビンを装着した「ハイラックスサーフ」が発売され、レジャー用途として人気を博しました。
そして、1986年には日産「テラノ」もハイラックスサーフと同様に「ダットサントラック」のシャシをベースに製作されたSUVとして発売。
発売当初のテラノは2ドアのみで、使い勝手は決して良かったとはいえませんでしたが、それを払拭してしまうほど優れたデザインが評価され、折しも「RVブーム」「スキーブーム」が始まろうとしていた時代背景もあり、「テラノ」はヒット作となります。
搭載されたエンジンは2.7リッター直列4気筒OHVディーゼルエンジンのみで、1987年には3リッターV型6気筒ガソリンエンジン搭載車を追加ラインナップ。同時に当時のクロスカントリー車としては珍しい4速AT車も登場し、イージードライブを求めるユーザーを獲得しました。
その後、1989年にライバルのハイラックスサーフが2代目となり4ドア車をラインナップすると、直後にテラノも4ドア車を発売します。
テラノの4ドア車はリアドアハンドルを目立たないよう設置することで、現代に続く2ドアにも見えるデザインをいち早く採用していました。
●ホンダ「HR-V」
1998年にデビューしたホンダ「HR-V」は、前年の「東京モーターショー」に出展したクロスオーバーSUVのコンセプトカーを市販化したモデルです。
同社のコンパクトカー「ロゴ」のシャシをベースにしたボディに大径タイヤを装着し、外観は伸びやかなサイドビューとキャビンが低くデザインされたスタイリッシュなフォルムとなっています。
搭載されたエンジンは1.6リッター直列4気筒で、ホンダの可変バルブシステム「VTEC」によって125馬力を発揮するモデルと、通常のシリンダーヘッドで105馬力の2種類を用意。
HR-VはクロスオーバーSUVとして、当時は斬新なコンセプトでしたが、2ドアのみだったことや特徴的なフロントマスクは好みが分かれ、「CR-V」ほどは売れませんでした。
1999年には4ドア車が追加され使い勝手が向上し、2001年にはVTECエンジンのFF車を追加するなど、販売増を狙いますが、2003年には2ドア車の販売を終了し、2005年には4ドア車も生産終了となりました。後継車は2013年に発売された「ヴェゼル」です。
※ ※ ※
前述のとおり、ピックアップトラックをベースにしたモデルがSUVの元祖とすると、じつは2ドアが正しい姿といえます。
しかし、やはり2ドアは使い勝手という点では劣るため、クーペやスポーツカーのように趣味性が重視されてしまいました。
一方で、2ドアのSUVはデザイン的には優れており、いま見ると新鮮に映る人も多いのではないでしょうか。
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