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牧野、ウエットパッチの残る路面でポールポジション「まとめるなら1周目。想定通りでした」【第10戦富士予選会見】

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牧野、ウエットパッチの残る路面でポールポジション「まとめるなら1周目。想定通りでした」【第10戦富士予選会見】

 10月12日(日)、静岡県の富士スピードウェイで、全日本スーパーフォーミュラ選手権第10戦の予選が行われ、牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)がポールポジションを獲得した。2番手はイゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)となり自己ベストグリッドを手にし、3番手は太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)がつけた。この3名が囲み会見に出席して予選の振り返りと決勝の展望を語った。


■ポールポジション:牧野任祐タイム:1分22秒123

スーパーフォーミュラ第10戦富士は牧野任祐がポールポジションを獲得。ホンダエンジン勢がトップ6を占める

──アタックはいかがでしたか

「まず自分はQ1がA組だったのですが、B組の方がQ2のコンディションに近そうだなと思って見ていました。しかしラップタイムを見るとそこまで上がっていたわけでもなさそうだったので、あまりA組とB組は大きく変わらなかったのかなと」

「ただ、Q2に向けては変わるだろうなと思って、そこは想定した通りというか、ダンプっぽいコンディションや路面の変化にも対応できてすごくいい予選だったかなと思います」

──最後のラップもタイムは好調でしたが途中で終了。理由は?

「2周連続でアタックして、セクター2までタイムを更新していたのは自分でも知っていたのですが、セクター3で落ちてしまうことも金曜日の時点で分かっていたので、まとめるなら1周目のアタックラップかなと予想していました」

「見ている側からは『赤(セクタータイムを更新している表示)なのに何で帰ってくんねん』と思うかもしれないが、そんな感じだったので、そこも含めて想定通りというか。とくにプッシュラップは、セクター3に合わせた組み立てとしてもうまくまとめられたかなと思います」

──コースコンディションはどうだった

「ちょっと1コーナー(TGRコーナー)は濡れていたかなと思います。あとはBコーナー(ダンロップ・コーナー)出口から13コーナーに登っていくところとかもちょっとだけ濡れてて、あの区間は大きくスライドしているクルマもいたと思います」

「それでも、1コーナーが一番ブレーキングはシビアだったかな。ただ、タイヤの温まり方とかも問題なく、コンディションに合わせて内圧を調節してもらっていたので大丈夫でした」

──決勝へ向けては

「金曜日にロングランを確認した感じだと、正直みんな似たり寄ったりだったのですが、フィーリング的には別に悪くなかったです。今回はポールポジションからスタートできますし、とくに奇数列からスタートするというのが本当に大事だと思うので、そういうのも含めてレースをうまく組み立てれたらなと思っています」


■2番手:イゴール・オオムラ・フラガタイム:1分22秒199

──2番手を獲得した率直な感想は

「自分としては、クルマのパフォーマンスはもっとあったはずだと感じています。ドライビングとしてはおそらく出し切れたと思うのですが、タイヤのウォームアップやトラフィックの関係とかがちょっとうまくいかず、さらに良い結果を逃したように感じているので、それがなおさら悔しいです」

──コースコンディションは

「1コーナーはまあまあ濡れていて、ラインが1車身分ぐらいしかなかったですね。Aコーナー(コカ・コーラコーナー)に向かうまでも所々濡れていて、タイヤから水飛沫が上がる箇所もありましたし、あと100Rの立ち上がりはウエットパッチがあって急にグリップが抜ける感覚もありました」

「セクター3に関してはすこしマシだったかなと思います。とくにセクター1から100R立ち上がりまではラインもすごく狭かったですし、グリップが上下する箇所もありました」

──アタックラップの状況は

「ウォームアップはみんなかなりプッシュしていて、ポジションの取り合いになったときに自分は少し飲み込れてしまいました。そのため、本当は4周目でアタックするつもりだったのですが、3周目からのアタックしかできませんでした」

「その結果、リヤの内圧は自分が思っていたところまで達していたのですが、フロントが思ったよりも足りず、1コーナーやAコーナーもうまく曲がっていなかったかなと思います。100Rあたりからは、少しずつクルマの動きがちゃんとタイヤが温まった状態に近づきましたね」

──決勝への意気込みは

「今週はロングランを一度もやっていないので、決勝については本当にわからないですが、これまでよりもコンディションの変化でパフォーマンスが上下されないような雰囲気を感じているので、その部分を期待してレースに挑むつもりです」


■3番手:太田格之進タイム:1分22秒263

──金曜日の12番手から上位へ浮上。心境は?

「専有走行の結果からして、チームメイトに対しても、全体的に遅れている印象はありましたが、ここ(富士)でのテストとか、前回の(7月の)レースとかから得たデータをしっかりと今日に反映させられて、ビルドアップして予選につなげられた結果、2列目ということで良かったです」

「金曜日からは、大きめのセット変更というわけではないのですが、いまのスーパーフォーミュラは本当にセンシティブで、本当に微妙なところを詰めていなくてはいけないし、タイム差も少ない。そのなかで、(細かい部分を)しっかりと詰めたという感じですね。大きな変更というわけではないです」

「Q2は時間が短いので1周早くアタックを始めなければいけませんが、そこに関してはアジャストが必要でしたが、チームもいろいろな管理を完璧にやってくれた結果だと思うので、(タイトル争いで上位にいる坪井翔、岩佐歩夢という)2台の前に出られて良かったと思います」

──周囲との相対的なタイム差を、どう見ていますか。

「まだちゃんとは見ていないのですが、僕のアタックも正直、完璧というわけではなかったし、ちょっと置きに行った感はあったので、もうちょっといけたかなというのは、いまは思いますけど。まぁそれはみんな一緒なので、『こんなもんか』という感じです」

──ドライでのロングランはどうなりそうでしょうか。

「ロングランは調子がいいので、大丈夫だと思います。少なくとも2台の前でゴールしないとダメですし、チームとしても僕ら2台ともチャンピオンシップの可能性はまだあるなかですから、2台でしっかりと表彰台を獲って、最終戦の鈴鹿に向けて望みをつなげたいと思っています」

[オートスポーツweb 2025年10月12日]

文:AUTOSPORT web

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