現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 限定300台でも即完売した「究極のWRX STI」! ニュル24時間を制した「S206」の本気過ぎる中身

ここから本文です

限定300台でも即完売した「究極のWRX STI」! ニュル24時間を制した「S206」の本気過ぎる中身

掲載 更新 4
限定300台でも即完売した「究極のWRX STI」! ニュル24時間を制した「S206」の本気過ぎる中身

STIコンプリートカーならではの専用チューンが施されている

 スバルWRX STI S206は2011年11月24日に300台限定で発売されたSTIの手掛けるコンプリートカー。GRB型で5ドアへとボディをスイッチしたWRXシリーズだが、市場の熱烈な声もあり、2010年のマイナーチェンジで4ドアモデルが追加された。

今はなき「スポーツワゴン」の再来? レヴォーグにWRXの「顔面移植」カスタムが大流行

 STIが挑戦し続けてきた「ニュルブルクリンク24時間レース」(以下NBRチャレンジ)も2010年に発売された4ドアモデルのSTIコンプリートカー「WRX STI tS」をベースに参戦するようになった。

NBRチャレンジで培ったテクノロジーを惜しみなくフィードバック

 S206には、先代のR205同様NBRチャレンジで培ったテクノロジーを惜しみなくフィードバックしていることもあり、ベースモデルも4ドアとなっている。また、2011年のNBRチャレンジではクラス優勝を獲得したことを記念し、S206にはスペシャルアイテムを追加装備した「NBRチャレンジパッケージ」も設定。以降発売されるS207、208はもちろん、WRX S4 tSにもNBRチャレンジパッケージを展開していった。

 先代のR205ではベースモデルは軽量モデルの「スペックC」となっていたが、S206では標準モデルとなる。走りの性能に特化した「R205」に対し、内外装にもこだわったS206はプレミアムスポーツというSシリーズならではの上質さを重視した結果のチョイスといえそうだ。

STIコンプリートカーならではの専用チューンが施されている

 とはいえ、スペックCならではのボールベアリングターボやアルミボンネットフードといった走りに直結する装備はS206にも特別装備されている。さらに専用チューニングECUとクランクシャフトやピストンなどのバランス取り、加えて専用スポーツマフラーなどの組み合わせにより、スペックは320ps/6400rpm、44.0kgm/3200-4400rpmを発生する。

専用のビルシュタイン製ダンパー&コイルスプリングを採用

 足まわりも、STIコンプリートカーならではの専用チューンが施され、専用ビルシュタイン製ダンパー&コイルスプリング、フレキシブルタワーバー、フレキシブルドロースティフナー、フレキシブルサポートリヤなどシャーシ系にも手が入る。ほかにもBBS製19インチ鍛造アルミホイールとミシュランタイヤも装備。

ブレンボ製のブレーキを装備

 ブレーキもフロントにブレンボ製6POT対向ピストンキャリパー、18インチ2ピースドリルドディスクローターを採用。リヤにはブレンボ製4POT対向ピストンキャリパーに18インチドリルドローターが組み合わされ、ストッピング性能も申し分ない。

エクステリアは専用フェンダーアウトレットなどを特別装備

 エクステリアでは専用の大型フロントアンダースポイラーや専用フェンダーアウトレットなどを特別装備。見た目だけでなく空力性能や冷却性能を考慮したスペシャルアイテムだ。インテリアも専用表皮のレカロシートやピアノブラック塗装を施した専用インテリアパネル、S206ロゴ入りサイドシルプレートなど、質感も向上させた特別な内装となる。

100台限定のスペシャルパッケージ

 そして、300台限定のS206のうち、ニュルブルクリンク24時間耐久レースクラス優勝を記念したNBRチャレンジパッケージを100台限定で設定。上記のスペシャルアイテムに加え、角度調整も可能なドライカーボン製大型リヤウイング、WRX STI tSでも採用されたカーボン製ルーフを装備。ほかにも専用オーナメントや専用のブラックカラーのBBSホイール(形状、サイズはS206と同一)などが追加され、さらに走りに磨きをかけている。

 ちなみにベースとなる3代目WRX STIの後期モデルからは、カタログ、店頭、WEBサイトなどから“インプレッサ”の文字が消え、車種としてWRX STIとなったモデル。厳密には車両形式はGR/GVというインプレッサに与えられる“G系”のままであるため、本格的に車種名としてWRXを名乗るのは次のVA型からとなる。

走り出した瞬間にS206との違いがわかるNBRチャレンジパッケージ

 実際にS206 NBRチャレンジパッケージを幾度かドライブする機会があったが、インテリアの色使いこそR205と異なるが、インパネ形状などが同一なこともあり、走り出した瞬間にその味付けの違いに驚かされる。 軽快かつスパルタンな印象のR205に対し、ステアリングギヤレシオをあえてスローにしたS206はその手ごたえや挙動が実にジェントル。決してダルなのではなく、乗り心地だけでなくステアリングフィールまでもしなやかなのだ。

 セダンボディということもあり、R205のようにひらひらと舞うような走りとは対照的に、スポーティでありながら上質さを感じさせる。それでいて、ひと度アクセルを踏み込めば圧倒的なパワーとトルクが炸裂する。まさに普段はその能力を内に秘め、いざというときに豹変するという印象だ。

中古市場は新車価格と変わらない金額で流通

 ちなみにS206は人気も高く、中古車サイトにも2021年7月現在でたったの3台! しかもNBRチャレンジパッケージは掲載がない状態。金額もコンディションによりまちまちではあるが新車当時の価格からほぼ変わらない金額で流通している。もし本気で購入を考えるなら相当な根気が必要となるが、手に入れた時の満足感は計り知れないだろう。

文:Auto Messe Web 『Auto Messe Web編集部』
【キャンペーン】第2・4金土日は7円/L引き!ガソリン・軽油をお得に給油!(要マイカー登録&特定情報の入力)

こんな記事も読まれています

【クルマ文化を一緒に盛り上げたい】レーシングドライバー塚本ナナミがS耐参戦へ向け、クラウドファンディング開始!
【クルマ文化を一緒に盛り上げたい】レーシングドライバー塚本ナナミがS耐参戦へ向け、クラウドファンディング開始!
AUTOCAR JAPAN
計画から68年、なかなかできない超重要道路「横浜藤沢線」12月に一部4車線化! 圏央道アクセス担う
計画から68年、なかなかできない超重要道路「横浜藤沢線」12月に一部4車線化! 圏央道アクセス担う
乗りものニュース
ハーレー「“新型”ミドルクラスネイキッド」登場! “440cc”のちょうどいいサイズで扱いやすい! “X”シリーズの新顔「X440」インドで発表
ハーレー「“新型”ミドルクラスネイキッド」登場! “440cc”のちょうどいいサイズで扱いやすい! “X”シリーズの新顔「X440」インドで発表
くるまのニュース
スズキ初の量産EV『eビターラ』、最高評価の5つ星を獲得…インドNCAP
スズキ初の量産EV『eビターラ』、最高評価の5つ星を獲得…インドNCAP
レスポンス
【ホンダ・リード125】定番の原付ニ種スクーター、カラーバリエーション変更で2026年1月29日発売! 価格は35万2000円
【ホンダ・リード125】定番の原付ニ種スクーター、カラーバリエーション変更で2026年1月29日発売! 価格は35万2000円
モーサイ
キャンピングカー市場1100億円突破! なぜ市場は「新車」「中古」で二分されるのか? 市場拡大の裏側で進む変化とは
キャンピングカー市場1100億円突破! なぜ市場は「新車」「中古」で二分されるのか? 市場拡大の裏側で進む変化とは
Merkmal
3列7人乗りSUVがフルモデルチェンジ! メルセデス・ベンツ新型『GLB』発表 車内は広く快適に
3列7人乗りSUVがフルモデルチェンジ! メルセデス・ベンツ新型『GLB』発表 車内は広く快適に
AUTOCAR JAPAN
スズキ「V-STROM 800」2025年モデル 新色となって再評価「この価格はありがたい」など反響
スズキ「V-STROM 800」2025年モデル 新色となって再評価「この価格はありがたい」など反響
バイクのニュース
「なんかこの信号永遠に赤なんじゃねーの?」 信号機の変わるタイミングはどう決まる?
「なんかこの信号永遠に赤なんじゃねーの?」 信号機の変わるタイミングはどう決まる?
WEB CARTOP
“無施錠・エンジンかけっぱなし”の「パトカー」盗まれた!? 逮捕された男「乗り心地が良さそうだと思って」 “車両の管理体制”に賛否両論
“無施錠・エンジンかけっぱなし”の「パトカー」盗まれた!? 逮捕された男「乗り心地が良さそうだと思って」 “車両の管理体制”に賛否両論
くるまのニュース
サンキューピアストリ! ランド・ノリス、初のF1王者は『学びが多かった』チームメイトのおかげ
サンキューピアストリ! ランド・ノリス、初のF1王者は『学びが多かった』チームメイトのおかげ
motorsport.com 日本版
建造中の海自「最新ステルス艦」を捉えたレアショットが公開! 豪州の要人が造船所を視察
建造中の海自「最新ステルス艦」を捉えたレアショットが公開! 豪州の要人が造船所を視察
乗りものニュース
買いたくてもいまだに買えない!? トヨタ「ランクル250」登場から1年半でも“受注停止”の謎 どうすれば手に入る? 販売現場に聞いてみた
買いたくてもいまだに買えない!? トヨタ「ランクル250」登場から1年半でも“受注停止”の謎 どうすれば手に入る? 販売現場に聞いてみた
VAGUE
「スタッドレスとかチェーンある?」「融雪剤はやばい?」雪にまつわるバイクのQ&A
「スタッドレスとかチェーンある?」「融雪剤はやばい?」雪にまつわるバイクのQ&A
WEBヤングマシン
メルセデスが選手権2位を獲得「グラウンドエフェクト時代には苦しみ続けた。新規則の下でタイトルを狙いたい」とラッセル
メルセデスが選手権2位を獲得「グラウンドエフェクト時代には苦しみ続けた。新規則の下でタイトルを狙いたい」とラッセル
AUTOSPORT web
【ディーゼルとPHEV】日産が中国でピックアップトラック『フロンティア・プロ』発表 中国発のグローバルモデル
【ディーゼルとPHEV】日産が中国でピックアップトラック『フロンティア・プロ』発表 中国発のグローバルモデル
AUTOCAR JAPAN
豊田通商グループのプラニック、環境大臣表彰受賞…「Car to Car水平リサイクル」で温室効果ガス削減
豊田通商グループのプラニック、環境大臣表彰受賞…「Car to Car水平リサイクル」で温室効果ガス削減
レスポンス
日本精工、半導体製造向け高精度アライメントテーブル初公開へ…SEMICON JAPAN 2025
日本精工、半導体製造向け高精度アライメントテーブル初公開へ…SEMICON JAPAN 2025
レスポンス

みんなのコメント

4件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

452 . 1万円 485 . 1万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

75 . 8万円 1180 . 0万円

中古車を検索
スバル WRX STIの買取価格・査定相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

452 . 1万円 485 . 1万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

75 . 8万円 1180 . 0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村