「ステンシル」って何？「100均」グッズでDIY可能な「ミリタリー風文字」がお手軽すぎた

コロナ禍も手伝っていま人気のステンシルペイントをDIYしてみる！

　テレビやYouTubeの影響もあり、世の中は空前のDIY（Do it Yourself）ブームが吹き荒れています。コロナ禍の影響で“おうち時間”が増え、余暇を使って簡単なリフォームやガーデニングを楽しむ人も増えているようですが、リフォームに挑戦する自信もないし、花壇を作る庭もない……という人も多いはず。

　そんな人におすすめしたいのが「ステンシル（ペイント）」です。ステンシルとは切り抜いたローマ字や英数字、模様、図柄のテンプレートを使って缶スプレーで文字を塗装するマーキングのこと。何気ないアイテムを自分流にアレンジできる楽しみ方のひとつです。

あのバンクシーの壁画もステンシルで描かれている！

　ステンシルは最古の表現方法とも言われ、最近では所ジョージさんが自身のチャンネルで多用したことで大きなブームを呼びました。有名なところでは、バンクシーも同じ手法を使っており、手描きとは違って同じ図案・デザインを量産できることが特徴です。このステンシルをもっとも多用しているのがアメリカ軍で、戦闘機や戦車、機材、弾薬箱などに所属やコード番号、内容物を記載し、その武骨なマーキングはアメカジのトレンドにもなっています。

ステンシルプレートは100円ショップでも手軽に購入できる

　ではステンシルを楽しむためにはどうしたら良いの？　とお悩みの方は、まずは雑貨店や通販でステンシルプレートを手に入れましょう。プラスチックや金属の板にローマ字や数字が切り抜かれたものがセットになっているので、プレートを組み合わせてテンプレートを作ってください。

　価格的には1000円前後のものが多く、文字サイズもS、M、Lが用意されているので自分が使いたいサイズを選ぶのがポイント。また、最近では100円ショップでも製図用のステンシルプレートや最初からデザインされたテンプレートが販売されているので、それらを組み合わせて使うのもおすすめです。とくにセリアはステンシル系の素材が豊富で、アメカジ的なものからウエルカムボードやトールペイントに使えるものまで数多く用意されています。

成功の決め手は塗装する箇所の油分を脱脂すること

　ステンシルの作業は簡単です。プレートを選んで名前や数字を組み合わせ、スプレーしたいアイテムに貼り付けます。この時に注意して欲しいのが「マスキング」。周囲に塗料が付着しないように新聞紙や雑誌などを使ってしっかりとマスキングを行いましょう。

　プレートの合わせ目から塗料が入り込むことがあるのでプレートを重ねた部分もマスキングするのが美しく仕上げるコツ。マスキングはガムテープやセロテープでもOKですが、100円ショップやホームセンターには専用のマスキングテープが売られているので手に入れておくことをおすすめします。

　この準備が終わったら、素材の材質に合わせた塗料でスプレーするだけ。金属、木材、布、プラスチックなど素材に合わせた塗料を選ぶことで密着性が良くなり、作業した後に塗料がはがれるなどのトラブルを防ぎます。作業時に注意してほしいのが塗装部分の油分を落としておくこと。油分が残っていると塗料ののりが悪くなるのでしっかりと脱脂しておくことがポイントです。また、Tシャツやブルゾン、帽子などの布製品では、撥水や防水加工が施されているので塗料を弾いてしまう可能性があるのでステンシルには向きません。

塗装は一気に仕上げるのではなく薄く重ね塗りすることがポイント！

　塗装を行う時の注意点は一度で仕上げようとしないこと。素材とスプレーの距離を20cmほど開け、薄く何度も重ねるように作業してください。また、ステンシルに対して噴射角を直角にするのも綺麗に仕上げるポイントです。斜めにスプレーしてしまうとテンプレートの隙間から塗料が入り込んで文字がにじんでしまう可能性があるからです。

　その風合いもステンシルの味なのですが、綺麗に仕上げるためには焦らずに時間をかけて作業することが大切です。作業する時は天気が良く湿度の低い日を選び、風のない時間を選びましょう。もちろん、換気にも気を付けて、ご近所の迷惑にならないように作業を行ってください。事前にテストを行ってコツをつかんでから本番に挑戦するのも賢い方法です。

アウトドアギアはもちろん洋服のワンポイントアクセントにもオススメしたい

　ステンシルを施すことで大量消費材として売られていたアイテムが自分だけのオンリーワンとして生まれ変わります。ボク個人の楽しみ方としては釣りや自転車、オートバイの仲間用としてフォールディングチェアやキャップにチーム名やイニシャルを入れたり、2バーナーやジャグ、クーラーボックスなどのアウトドア用品にもアクセントとしてステンシルを入れています。ステンシル上級者になれば工作用紙にデザインした図案を切り抜いてオリジナルのテンプレートを作ることも可能。Tシャツやデニムのヒップポケットにオリジナルのステンシルを施して自分だけのオリジナル作品を作ってみませんか！