ハースの小松礼雄代表は、サンパウロGPでアルピーヌがダブル表彰台を獲得しF1コンストラクターズランキングで6位へ浮上することは「予想していなかった」という。しかし同時に、来季からチームに加入するエステバン・オコンの好パフォーマンスというポジティブな面もあると指摘した。
アルピーヌは今年、シーズン開幕から苦戦を強いられ、第6戦マイアミGPまではノーポイントに終わっていた。しかしシーズン終盤のサンパウロGP決勝では、雨を味方に2-3フィニッシュを達成した。
■アルピーヌ、F1サンパウロGPでのダブル表彰台には約45億円の価値!? オークス代表「チームの自信を保つのに役立つ」
一時はレッドブルのマックス・フェルスタッペンを引き離してトップに立ち、チームメイトのピエール・ガスリーを抑えて2位でフィニッシュしたオコンは、2024年限りでアルピーヌを離れ、2025年からハースへ加入し、ルーキーのオリバー・ベアマンとコンビを組むことになっている。
波乱続きでノーポイントとなったハースにとっては全体として満足のいかない週末となったが、小松代表には明るい兆しが見えたようだ。
「アルピーヌがダブル表彰台を獲得するとは思っていませんでしたが、何が起こるか分からないということは常に理解していました」
小松代表はmotorsport.comにそう語った。
「こういった混沌としたレースでは、誰もが15ポイントを獲得できるチャンスがあります。33点なんて予想していなかったですが、実際にそうなりました。アルピーヌにはおめでとうと言いたいです。ウエットコンディションで彼らのマシンは非常に強力で、とても速かったです」
「もしポジティブなことがあるとすれば、来年のドライバーであるエステバンのドライビングが素晴らしかったことです。だから、すぐに祝福のメッセージを送りました。自分たちのライバルをリスペクトする必要があります。彼らは素晴らしい仕事をし、このコンディションに適したマシンを用意しました」
ハースは今季、ニコ・ヒュルケンベルグがシーズンを通して好調を維持し、ケビン・マグヌッセンも体調不良でサンパウロGPを欠場しベアマンにマシンを譲ったものの、ポイントやサポートでチームに貢献。ランキング6位を手中に収めるかと思われた。
しかし、上記の通りそのサンパウロGPではオコンとガスリーが揃って表彰台を届け、RBもダブルポイントを獲得したことでランキング争いは接戦に。3戦を残した今、3チームが5ポイント差でひしめいている。
「残り8戦で『アルピーヌまで良いギャップを築けている。我々は1戦1戦、差を広げていけば良い』と言っていたと思います。しかしそうはなりませんでした」と小松代表は認めた。
「オースティンでは決勝で取りこぼしがありましたし、(サンパウロGPでは)インターミディエイトタイヤではマシンに速さがありませんでした。しかし、作戦的にはもっと上手くやれたはずです」
「スプリント予選で、十分なパフォーマンスを発揮できたセッションはひとつもありませんでした。自分たちを見つめ直し、中団チーム上位に入るため、作戦面を改善しなければいけません」
「ポジティブなことは、我々のドライバーを見ると、オリー(ベアマン)はコントロールボックスの故障がなければ6番手争いに加わっていたはずです。ドライではペースがありましたが、ウエットコンディションのインターではペースが上がりませんでした。しかし、それでもポイントを獲得するべきでした」
「みんなをやる気にさせる必要があります。最後の3戦はとにかくやるしかありません。ドライコンディションになれば、ポイントを獲得できるはずです」
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