釣り仲間を空港に送り届け、ぶらり一人旅モードに
オーストラリア・ノーザンテリトリー州でトヨタ「ハイラックス」ベースのキャンピングカー、アポロ「キャンパーバン」をレンタルして、釣り人としてバラマンディの大物を狙う23日間の旅をレポート。釣り仲間と男3人でフィッシングトリップを満喫するという旅の前半は終了し、次の1週間はノーザンテリトリーの国立公園を一人旅して徐々に南下していく予定です。
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右ハンと左ハンが入り混じったホットロッド軍団に遭遇
あっという間に1週間が経ち、ケンさんとキクが帰国する日がやってきた。ウィルダネスロッジを後にして、ダーウィンへと走る。
滞在中はあまり気にならなかったのだが、じつは猛烈に蚊に刺されてしまった。明け方にテントから出ようとしたとき、スクリーンにびっしり蚊が止まっているのを見てギクッとした。当然、テントの中にも入り込んでいるだろう。寝袋に潜り込んでいるとはいえ、ヤツらも本気。餌食になって当然だ。足や額をボリボリかきながらの運転となった。
途中のサービスエリアで、ホットロッド軍団と遭遇した。オーストラリアは長く左ハンドル禁止で、アメリカ車はすべて右ハンドルにコンバートされていた。何度か雑誌で取り上げたが、右ハンドルのローライダーというのも妙なものだった。どうやらこのルールは撤廃されたようで、集まったクルマには右と左が入り混じっていた。
時間があったので、ダーウィンで「クロックケイブ(ワニの洞窟)」というアトラクションに寄った。獰猛で知られるソルトウォーター・クロコダイルが飼育されていて、飼育員が差し出す鶏肉にかぶりつくパフォーマンスを披露する。
一番人気は、水着を着たお客さんが透明カプセルに入り、ワニのいるプールに入る肝試し。本人たちはコワ楽しそうだったが、やってみようという気にはならなかった。
「Airbnb」を利用して節約しながら快適な旅を
ふたりをダーウィン空港に送り届け、その日の宿へと向かった。
じつは、今回の旅では、新しいチャレンジを予定していた。それが、Airbnb(ABNB/エアビーアンドビー:民泊仲介サイト&アプリ)だ。2022年のアメリカ旅行でキャンプ場の予約に苦労した話はすでに書いたが、じつはモーテルも同様だった。しかも、高い! 以前は50~60ドルくらいで泊まれた中級以下のモーテルでも、平気で120ドルという。円安のご時世では、1万8000円だ。これにひとりで泊まりたくない!
そんな話をすると、知り合いの編集者がAirbnbをうまく利用して国内・国外を問わずに旅行しているという。そこで、ぼくも試してみることにしたのだ。
初めて泊まるAirbnbのホストはピーターさん。植物や鳥がいっぱいの広い敷地にいくつもキャビンを建て、宿泊施設を経営している。部屋には、敷地にいる鳥の自作図鑑まで用意してある。プールもシャワーも清潔だ。この部屋が65ドルとは、飛びつきたくなる。
送られてきた手順にしたがってゲートの呼び鈴を操作すると、ピーターさんが迎えに来てくれた。
「はじめまして。よろしくお願いします」
「$%&#<」
うまく聞き取れず、「え、なんですか」と聞き直すと、「$%&#<」。なんだろう? どうにも分からなくて首を傾げると、「(メールのやりとりから)日本人なのかと思いましたよ」
すっかり日焼けして、蚊に刺されて顔はボコボコだが、いったい何人に見えたのだろう? 後から妙に気になった。
ダーウィンの町には日本との悲しい歴史も
すっかりAirbnbが気に入ってしまい、翌日はダーウィンの中心部に宿をとった。思い立って、すぐに予約できるのも便利だ。この日のお宿は大きなコンドミニアムの1室だ。ホストはエルウィンさんという女性で、ニコニコと愛想がよく、頼むと洗濯もしてくれた。
お昼にチェックインさせてもらい、初日にできなかったダーウィンの町歩きに出た。じつは日本とダーウィンは関連がある。それは戦争だ。北部オーストラリアは、第2次世界大戦の激戦地となったパプアニューギニアやティモールが目と鼻の先。港があったダーウィンは日本軍の標的となり、1942年2月19日にはダーウィン空襲が行われた。市内の公園には、負の遺産が展示されている。ぼくを含め、日本人がすっかり忘れ去ったとしても、やられた側にとっては忘れられない記憶なのだ。
新しく開発されたウォーターフロント地区、アボリジニーのアートギャラリーなどをぶらぶらと見て歩く。乾季なので雲ひとつない快晴。冬とはいえ33度の暑さだ。たまらずに観光客相手のパブに入り、ビールをいただく。オーストラリアの中ジョッキの呼び方、スクーナーにも慣れてきた。もう一杯、飲んで、一旦、宿に帰った。
夕方に出直し、夕食を物色する。日曜のせいか、当たりをつけておいたコリアン料理もタイ料理も休みだった。ステーキも気が進まないなぁ、と思っていると、アジア飯のテイクアウトがあった。これもダーウィンらしくていいや、と肉と野菜の炒め物がのった丼を注文した。
国籍が分からない女性店員に注文し、「レストルームはどこ?」と聞くと、カウンターの真下を指差す。「え?」と聞き直すと、ぼくの目の前にある椅子を指している。ここで休んで待っていろ、といっているのか?「レストルームは、トイレだよ」というと、「トイレ? トイレはあっち」と無愛想に別の方向を指さした。
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みんなのコメント
左側通行なのに輸入車なら左ハンドルでも登録できる日本が変態なだけ。
で、オーストラリアで右ハンドルが多い理由って、
どのへんを読めと?