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【試乗】新型 BMW X4 M40iは低重心のスポーツカーのようなハンドリングを愉しめる

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【試乗】新型 BMW X4 M40iは低重心のスポーツカーのようなハンドリングを愉しめる

2018年9月6日に登場した新型BMW X4。今回は日本に導入されたM40i、xDrive30i M Sport、xDrive30iの中から、まずはM40iに試乗した。ちなみに車名にxDriveの文字は入らないが、M40iも4WDモデルだ。(Motor Magazine 2018年12月号より)

着座姿勢は予想以上にアップライト、後席のゆとりもたっぷり

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スポーツアクティビティクーペとして誕生したBMW X4も2世代目になった。X3が開発コードネーム「F25」から「G01」へとフルモデルチェンジしたのにあわせて、そのクーペ版のX4も「F26」から「G02」へと順当なモデルチェンジを果たしている。

ボディシルエットは先代のX4と同じように見えるが、もちろん各部のディテールは異なっている。とくにテールゲート付近の処理は、上下に薄く横長になったL字型テールランプとともに、ラグジュアリークーペのような雰囲気のスッキリしたデザインになった。リアウインドウ上部のひさしも、ルーフから続く形状を受けて中央が低くなった波形になっている。

キドニーグリルは最新のBMWに多く採用されているシャッター付きではないが、キドニーグリル自体が大きくなっていて、キドニーグリルとラジエターの間にある斜めの補強パーツの存在も目立ち、新旧の見分けはつきやすい。

昨年から、BMW車はDRL(デイタイムランニングライト)が標準になっているので、ライトスイッチをオートにしておけば、昼間はコロナリングが明るく光り(このときテールランプは点かない)、暗くなればヘッドライトが点灯する。スモール位置に合わせれば一番暗い状態にすることができるが、走行時はどこかのライトは点いている。

右ハンドル仕様だけになったX4 M40iの運転席に乗り込むと、いつものBMWの景色が広がっている。インストルメントパネル、ダッシュボード中央の大きなモニター画面、電子式シフトレバー、iDriveのコントローラー、ドライビングパフォーマンスコントロールスイッチ、電子パーキングブレーキスイッチがセンターコンソールに並ぶ。

レッドステッチの模様が新しいシートは、見た目にもスポーティだ。クーペといっても低い位置に座ることを推奨していないのは、ヘッドアップディスプレイの表示位置から想像できる。アップライトに座り、アイポイントを高めに合わせると、見るもの触るものの全体の位置関係がしっくりくる。

後席は先代よりゆとりを感じる。ホイールベースが55mm伸びたのでレッグスペースだけではなくヘッドクリアランスにも余裕ができた。ボディ全長が80mm伸びたことで、なだらかに下降するルーフ部分が後退、快適性が向上した。

ハンドル操作に対して素直に曲がってくれる

X4 M40iのエンジンはB58B30Aと呼ばれる最新版の3L直6ターボだ。360ps/5500rpm、500Nm/1520-4800rpmのパワーとトルクを発生し、0→100km/h加速が4.8秒という俊足ぶりだ。

ターボエンジンゆえに、直列6気筒といっても昔の自然吸気エンジンのように高回転までは回らないが、それでもどの回転域でもスムーズで気持ちがいいのはさすがである。アイドリングストップからの再始動でもショックが出ないので、市街地走行の場面でもいたって滑らかであり快適だ。

全高は1620mmあるが、低重心のスポーツカーのようなハンドリングを愉しめる。ワインディングロードでも、ハンドル操作に対して素直に曲がってくれるのは見事。前後だけでなく、左右のトルク配分もxDriveとDSCで協調制御されているために、違和感なくアンダーステアもオーバーステアも出さずに走れる。

ドライビングモードをアダプティブにすれば、路面の先読みによってダンパーの減衰力をコントロールしてバネ上を揺らさないから、長距離ドライブでも快適だ。オシャレな存在のX4が、ますます魅力的になった。(文:こもだきよし)

BMW X4 M40i 主要諸元

●全長×全幅×全高=4760×1940×1620mm ●ホイールベース=2865mm ●エンジン=直6DOHCターボ ●排気量=2997cc ●最高出力=360ps/5500rpm ●最大トルク=500Nm/1520-4800rpm ●トランスミッション=8速AT ●駆動方式=4WD ●車両価格=977万円

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