ビッグパワーに疲れたスモーキーのお遊びグルマ
暇潰しでVTCレスの高回転型VQ35ユニットを製作!?
「スモーキー永田が息抜きで作ったNAチューンが凄い!」高回転型のVQ35ユニットをBNR32に搭載!
「ふと5Mのメカチューンに明け暮れていた、10代の頃の自分が脳裏に浮かんでね。当時は色々失敗もしたけど、走るたびに少しずつ速くなっていくクルマが楽しくてしょうがなかった。もう一度あの頃の自分に立ち返ってみよう。そう思ったことが、NAメカチューンをはじめたキッカケ。ある意味、原点回帰だね」。自身が作り上げた美しいエンジンルームを眺めながら、スモーキー永田が語り出す。
「選んだエンジンはVQ35DE。理由は…、工場に転がってたから(笑) まぁ、VQ35ってノーマルは回転が重くて回らないけど、やり方次第で楽しいエンジンになるからね」。VQ35のチューンドベースとしての素性の良さを知っているスモーキーは、その内部にまで徹底的に手を入れた。
コンロッドボルトおよびバルブスプリングをニスモ強化品に変更したエンジン本体は、フライホイールを含めてフルバランス取りを敢行。また、ピストンは純正を使用し、インテーク側のみバルタイを振った時に起こりうるバルブタッチを警戒して、2mmのリセス加工が施されている。
排気系はNAでのパワーアップでは必須となる排気脈動効果を最大限に活用するべく、EXマニを徹底研究。結果、45φの等長3-1レイアウトをオリジナルで製作した。
「やるんだったら他人と同じは嫌だった。それで、こういう奇抜な仕様になったわけ。見た目と吸気音、そしてレスポンスを考えて6スロのスポーツインジェクションを選択。当然エアフロや電制スロットルは付かなくなるからVプロでエアフロレス制御に。そうなると、エンジン回転や負荷に応じてカムの位相が連続的に可変するシステム『VTC』は稼働しなくなるので、VTCプーリー本体を取って、固定バルタイに変更。可能な限りシンプルに、ある意味デチューンしていったとも言うかな」。
カムシャフトは、ニスモのスペック2(IN284度/リフト11.0mm EX268度/リフト10.5mm)を導入し、スライド式カムスプロケは完全なオリジナル設計となる。また、バルタイ調整を容易に行えるようにと、フロントカバーは一部がワンタッチで脱着できるように加工されている。
重要なスロットルは、燃焼室までの長さ(吸気管長)を極限まで短くしてバイクのようなハイレスポンスを狙うべく50φのオリジナルを採用。ゴールドとブルーの専用ファンネルがエンジンルームを飾る。
マネージメントには得意のVプロを駆使してキメ細かく行っている。燃調や点火時期を含めたセッティングはまだ詰める要素があるとのこと。
「8500rpmレブでリッター100ps、350psってところだね。乗ってみると想像以上にゴキゲンで楽しかった。バイクみたいな感覚で、アクセルを踏んだ瞬間にエンジンが反応してビンビン回るレスポンスの良さ。そしてNAらしい音。チューニングって馬力至上の部分があるけど、それが全てじゃない。気持ち良さを追求する方向もアリなんだから。もっと楽しもうよ、クルマ遊びを」。
●取材協力:トップシークレット 千葉県千葉市花見川区三角町759-1 TEL:043-216-8808
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みんなのコメント
知識も腕もあり凄い。
同業者として、カスタム業界を盛り上げて欲しい。
ナルドの挑戦とかもそうだけど、マシンメイクがスゴイ。
R32にR35のユニットを丸ごと移植したり、80スープラにセンチュリーのV12移植もそうだし、古くは80スープラにRB26移植もやってたね。
そしてエクステリアも極端に派手でも無いけど、スッキリとしたデザインでゴールドのボディカラーが印象的。
まぁ良くやるなぁ…って思う。