オプション誌面で続けられてきた86/BRZによる最高速性能テスト。今回は、ついに300km/hを超えた4台のマシンと、そのテストの意義について紹介していこう。
315.66km/h!! オートクラフト
TOP SPEED:315.66km/h
POWER:480ps+NOS
SPECC:エンジン強化+EFR7670
■エンジン:EFR7670/NOS/オートクラフト・セミクローズデッキ加工、エキマニ、70φビックスロットル、70φフロントパイプ、80φマフラー/ECUTEK/CP・ピストン/BC・コンロッド/トラスト・プロフェック
■ドライブトレイン:ATS・ツインプレートクラッチ/サード・トルセンLSD/3.58ファイナル
■タイヤ:アドバンA050(FR265/35R18)
■エクステリア:A.C.E+・リヤウイング
314.27km/h!! HKS-TF×KMS
TOP SPPED 314.27km/h
POWER 622.4ps
TORQUE 69.7kgm
SPEC 2.2ℓ+GTIII-SStwin
■エンジン:HKS・GTIII-SS×2、2.2ℓショートブロック、Vカム(IN260度11.7mm EX266度11.7mm)、ウエストゲート、フラッシュエディター/HKS-TF・ワンオフエキマニ&マフラー、R35純正I/C
■ドライブトレイン:HKS・6速シーケンMT/純正LSD/3.58ファイナル
■エクステリア:バリス・Fバンパー、カーボントランク、Rウイング/ロケットバニー・フェンダー/エスプリ・カーボンドア/カーボンルーフ
313.68km/h!! フェニックスパワー
TOP SPEED 313.68km/h
POWER 550ps
SPEC 2.1ℓ+TD06-25G(550ps)
■エンジン(設定ブースト圧:1.4kg/平方センチメートル):TD06-25Gキット(試作)/フェニックスパワー・2.2ℓキット、ターボ用80φマフラー、3層インタークーラー、80φパイピング、ECUセッティング/HKS・カムシャフト/フルブラスト・80φスロットル/VABエアフロ
■ドライブトレイン:ATS・カーボンツインクラッチ/3.58ファイナル
■タイヤ:アドバンネオバ(F235/35R19 R265/30R19)
■エクステリア:イングス・N-SPEC(フロントバンパー、サイドステップ、リヤバンパー、フロントフェンダー、エアロボンネット)
304.63km/h!! ガレージ八幡
TOP SPEED 304.63km/h
POWER 600ps
SPEC 2.1ℓ+GTX3240
■エンジン(設定ブースト圧:1.9kg/平方センチメートル 500ps+NOS):HKS・GT3240、カムシャフト/ブリッツ・SBC/ガレージ八幡・ピストン、コンロッド、EXマニ、マフラー、Vマウントキット、オイルクーラー、コンピュータ/NOSシステム
■ドライブトレイン:R154ミッション換装/エクセディ・クラッチ/TRD改・LSD/3.58ファイナル
■エクステリア:ガレージ八幡・ワイドボディキット、リヤスポイラー
その目的はチューニング技術の向上!!
オプション誌面で続けてきたチューンド86/BRZによる最高速テスト(86/BRZ ZENKAI ATTACK)。その開発を重ねてきたショップの技術は日々高まり、2018年になり、参加するチューニングショップの車両が続々と300km/hオーバーという領域に突入している。
このテスト、最高速という言葉からか単純な出力向上合戦かとも思われがちだが、実際には出力を向上するにもエンジンそのもの機械的な強度や精度をたかめ、耐久性を大幅にアップするなど並大抵ならぬ技術がもとめられる。
ちなみに、300km/hオーバーマシンの出力は600psにせまり、カタログスペックの3倍近く。メーカーの想定するFA20の出力限界を大きく上回っていることはあきらかだ。また、約5キロメートルのテストコースを全開で周回するには十分な耐久性も求められる。
また、エンジン出力の向上に伴い駆動系のキャパシティも不足、各社ともより耐久性の高いミッションのテストや、駆動系への負担をかけないエンジン特性を引き出すことにも尽力している。
そしてサスペンション、車両下方向へのGも大きな45度バンクでの安定、バンクから平面へと荷重が大きくことなるバンク出口での姿勢変化への対応が求められる。硬さ、しなやかな吸収力という相反する要素が求められる。さらに、バンク内で280~290km/hまで伸ばしたスピードから約1.2kmの直線で最高速まで到達させるが、このスピード領域ではちょっとした路面のうねりや風向きが車両の直進性を大きく揺るがす。まさに、氷の上でアクセルを全開にして走るような感覚でもある。
さらに空気の壁。低いギヤでの加速時には持て余すかに感じたパワーだが、300km/hに迫ると走行抵抗と完全に拮抗しはじめ、その加速を鈍らせるのだ。
その他にも、初挑戦の車両は予想以上のバンクのGで、タイヤがシャーシに押し付けられてしまいテストを断念したり、空気の抵抗でバンパーの取り付け部が脱落する、ダイナパックでどれだけ付加をかけても安定していたブースト厚がその負荷によって高められてエンジンブローなどこれまで多くのチャレンジャーが涙をのんできた。
このように、試行錯誤の上、完成度を極限まで高めたチューニングカーだけが達成してきたオーバー300km/hゾーン。
当初はNA2000ccで約200ps程度というベース車で最高速テストを行うことの意義を疑問視する声も多い企画であったが、取り組んでいるチューニングショップの技術は、明らかに、取り組んでいないショップを上回っているのだ。
ストリートで300km/hを出すオーナーは皆無かもしれないが、一歩先の領域で何が起こるかを予測できるチューナーこそ、最高のチューニングカーを作れるチューナーである。それを信じ、その技術向上のステージを作っていくことこそ、雑誌オプションの使命だ。
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