■「送り出し架設工法」で架橋
仙台市東部にある、国道4号仙台バイパスの「箱堤交差点」で、信号スルーを実現する立体交差工事が、完成秒読みとなっています。
【画像】超便利!? これが壮大な「日本一の交差点」立体化計画の全貌です
仙台バイパスは、仙台市街の大動脈ともいえる重要交通網を担っていて、交通量は1日あたり8万2000台以上を誇り、東北最大となっています。
そんな交通量なので、信号待ちは大渋滞の根本原因になっていました。そこで、6車線拡幅したうえで主要交差点を立体交差にする「仙台拡幅」事業が進められてきました。
苦竹立体を含む小鶴地区で2007年、北側の鶴ヶ谷地区で2020年に完成。残る南側の工区が、箱堤交差点を中心とする工区です。
この箱堤交差点は「日本一大きい」と称されるほど大規模な構造です。国道4号側は「11車線」、交差する都市計画道路は「9車線」というすさまじいスケール。右折レーンだけで3車線あります。
当然ながら空前の大渋滞スポットであり、混雑時の平均時速は10キロ台のノロノロ運転を強いられるほか、死傷事故率は管轄エリア国道平均の約10倍。事故の92%が追突です。
この工区では、箱堤交差点を中心として約1.4kmを新たに高架新設します。苦竹IC南側からさらに高架が延伸してくる形です。
悲願とも言える仙台拡幅の総仕上げ「箱堤交差点立体化」ですが、完成時期は「2024年度」つまり、来年3月までには完成となる、ほぼ仕上げ工事の状態にまで達しています。
2023年1月には、交差点をひとまたぎする橋桁を、一晩で一気に架けるという大工事を完了させました。交差点の風景は一変し、ことし10月時点ですでに舗装も終わり、あとは区画線や標識設置などが残るのみです。
11月22日時点で、まだ開通日は発表されていませんが、もはや時間の問題でしょう。中央卸売市場やトラックターミナルなどを抱え、迅速な輸送に課題を抱えていた「悪名高い交差点」が、大変貌を迎えます。
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