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STCC最終戦は「スタイリッシュに決められた」コチュリンスキーが女性史上初の選手権2位フィニッシュ

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STCC最終戦は「スタイリッシュに決められた」コチュリンスキーが女性史上初の選手権2位フィニッシュ

 シーズンフィナーレを待たずして2021年のタイトルが決定したSTCCスカンジナビアン・ツーリングカー選手権の最終戦が10月9~10日にリング・クヌットストープで開催され、自身3冠目を獲得した新王者ロバート・ダールグレン(クプラ・レオン・コンペティションTCR)の僚友、PWRレーシングのミカエラ-アーリン・コチュリンスキー(クプラ・レオン・コンペティションTCR)が今季2勝目を挙げ、彼女自身「大変なことだと理解していたけど、正直スタイリッシュに決められた」と、女性史上初のドライバーズランキング2位を獲得した。

 先週のマントープパークでシーズン最多勝記録を更新する10勝目を挙げ、早くも自身3度目のドライバーズチャンピオンを手にしたダールグレンだが、予選でも手を休めることなく「いつもどおりのテンション」で臨んだ新王者は、レース1のグリッドを確定するQ1でチームメイトに0.4秒もの大差をつけポールポジションを獲得。

驚速アウディも及ばず。PWRのロバート・ダールグレンが記録づくしで3度目の王座獲得/STCC第5戦

 続くレース2向けのQ2でも、ランキング3位でコチュリンスキーと争うトビアス・ブリンク(アウディRS3 LMS/ブリンク・モータースポーツ)を0.360秒の差で退け、2戦連続今季11度目の“定位置”を確保した。

 明けた日曜午前10時35分に開始されたレース1は、中段勢でターン1コースオフの波乱はあったものの、フロントロウに並んだPWRの2台がともに好スタートを決めると、力強いダッシュを見せた2番手コチュリンスキーが新チャンピオンからホールショットを奪い、これで実質的に勝負アリ。

 レースを通じてお互いに1.5秒のマージンを維持した2台に対し、セカンドロウ3番手のブリンク、同4番手のオリバー・セーデルシュトレーム(フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR/レストラップ・レーシング)らはクプラのデュオに近づくことを許されず。パープルのマシンが今季幾度も達成したワン・ツー・フィニッシュを再演する結果となった。

■「この結果をとても誇りに思う」とコチュリンスキー

 続く午後13時40分開始のレース2では、首位のダールグレンが今度こそ先頭で1コーナーへのターンインを成功させると、背後ではランキング2位を争うふたりの“直接対決”が勃発。

 このヒートでフロントロウに並んでいた2番手発進のブリンクだったが、アウディのボディを抉り取るようにサイド・バイ・サイドに持ち込んだコチュリンスキーが早くも2番手奪取に成功し、肉弾戦で勝負を決める気迫あふれるドライビングを披露する。

 これにより、シーズン最多勝記録を11まで更新したダールグレンに続き、2戦連続のワン・ツーとしたコチュリンスキーは、スタンディング上で3番手のライバルに17点まで差を広げることとなり、最大獲得ポイント20点の今季最終レースですべてが決する状況となった。

 午後16時を前にリバースグリッド採用でスタートが切られたレース3は、フロントロウ2番手発進のミカエル・カールソン(フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR/レストラップ・レーシング)が制し、後方からの猛追を見せたブリンクが0.725差で届かず2位フィニッシュに。

 一方のコチュリンスキーは無線で「技術的な問題の発生」を報告したものの、なんとか9位でゴールラインまでマシンを運び、11点差のマージンを持ってシリーズ史上初のランキング2位フィニッシュを達成した女性ドライバーの称号を得た。

「今季も懸命に戦い、週末ごとに一歩前進してきた手応えがある。両タイトルを制覇し、私自身も2位を獲得したチームとしての成果をとても誇りに思っている」と満足げに語ったコチュリンスキー。

「これまでシーズン全体でこれほど一貫性を保ったことはないかもしれない。開幕前時点の目標はトップ3でフィニッシュすることだったけど、その期待を上回る戦果を手にすることができた。大変なことだと理解はしていたけど、最終戦で今季2勝目も挙げ、正直なところ“スタイリッシュ”にやれたと思う。この結果をとても誇りに思うし、今は本当に幸せな気分よ」

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