2023年、認証試験での不正が計64車種で発覚し、生産している全車種の出荷を停止したダイハツ。2024年2月13日、そのダイハツが新体制に関しトヨタと共同で会見を行った。トヨタの佐藤社長も出席したこの会見で見えてきたものとは?
※本稿は2024年2月のものです
文/国沢光宏、写真/ベストカー編集部、トヨタ
初出:『ベストカー』2024年3月26日号
軽自動車に注力って……新型トールはどうなっちゃうのよ!? 3社共同の軽商用BEVは!? 「ダイハツ新体制」で気になるギモン
■ダイハツ新社長はトヨタの中南米部門本部長
2024年3月1日付けでダイハツ社長に就任した井上雅宏氏。1987年トヨタ自動車に入社、1994年にブラジルトヨタに出向。長年にわたり中南米事業の構造改革に取り組んできた
2023年12月20日の第三者委員会の調査報告を受け、1回目の“具体的な動き”が出てきた。2024年2月13日に緊急記者会見を行い、社長交代と簡単な今後の方針など発表したのである。
ダイハツの改革の中心となるのは当然ながら社長人事。誰が就任するのか話題になっていたけれど、メディアや業界でもまったく名前が出なかった、トヨタ中南米本部の本部長である井上雅宏さん(60歳)という方がダイハツの代表になるという。
当然ながらQ&Aセッションでメディアから「どういった理由で井上さんを選んだのか?」という質問出てました。トヨタの答えは「法規も習慣も文化も異なる新興国を見てきたベテラン」で「現場の話を聞く能力をしっかり持っている」。さらに「佐藤さんとのコミュニケーションも万全」といったもの。
■ダイハツはこの先どうなる?
2月13日の会見では、ほかにも会長職の廃止や、軽自動車を軸とした事業領域とし、海外は企画・開発・生産をトヨタからの委託に変更することなどが発表された
ダイハツがこの先どうなるか。不勉強につき私もまったく経歴など存じ上げなかった方のため、以下、ある程度予想になることをお断りしておく。
まずトヨタから感じる強い意志は「ダイハツの技術を尊重する」ということ。ダイハツにトヨタのようなクルマ作りを求めるなら、当然のごとく技術系の人を社長か副社長にすることだろう。同時に発表された桑田正規さん(53歳)という副社長も人事系。
トヨタが考えるダイハツのストロングポイントは「安全で安価な国民車作り」なんだと思う。時間をかけダイハツの中に入り込み、人作りから始めようということだと考えます。
ちなみにダイハツの役割分担といえば基本的に変更ないようだ。国内市場は軽自動車メイン。新興国で小型車を担当するとのこと。
今回明確になっていない軽自動車ベースのルーミーやライズ、パッソといったダイハツ開発のOEMについていえば、おそらく開発の責任がトヨタになり(ダイハツの低性能ADASはトヨタブランドを付けないでほしいと強く思う)、生産工場をダイハツに残すことになると思う。
■CJPT再加入の可能性も!?
トヨタ・スズキとの3社共同で発売予定だったBEVの軽商用バンはいったん延期中。新法規に対応後登場か!?
また商用車のパートナーシップ『CJPT』は脱退となったが、日野自動車と同じく1年ほどで再加入になる可能性大。CJPTでダイハツが担当する電気軽商用車はセキュリティ関係の新しい法規に対応などしなければならず、認証取るまで最短で1年かかる。
発売できるようになる頃にはCJPTに戻っているだろうから、スズキやトヨタで販売する予定だった電気軽商用車も予定どおりOEM供給されると考えます。
総合的な印象と言えば「病気の治療を外科手術でなく漢方薬で行います」といった流れか。新型車の投入は遅れも出るに違いない。トヨタもダイハツも資金力はある。安全関係や法規遵守についていえばすぐ対応するが、病気になる体質についちゃジックリ取り組むみたいなことだと思う。
ダイハツがトヨタみたいにクルマ好きも「いいね!」する軽自動車を作るメーカーになるかと思っていた私は、少しだけ残念です。
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みんなのコメント
しっかり技術はあるので
あとはやり方の問題。
不正せざるをえないような
プレッシャー掛けない、
キッチリした風通しの良い組織ができれば
ますます発展すると思うが。
1.3L FR 5ナンバーのビジョンコペンは期待大だったんですが。残念
トヨタがS-FRを作ってくれればいいんですが、それも期待ウスなのか