2019年に新たな国内選手権のスタートが予定されるTCRオーストラリアに向け、同国の人気ツーリングカーシリーズ、VASCヴァージン・オーストラリア・スーパーカーでニッサン・アルティマを走らせるケリー・レーシングの参戦がアナウンスされ、スバルWRX STI TCRの2台と、さらに2台のオペル・アストラTCRを投入することが発表された。
2018年までニッサンのファクトリーチームとしてVASCを戦ったケリー・レーシングが、同じくライバルであるギャリー・ロジャース・モータースポーツ(GRM)に続いて、2019年に新規創設された国内TCR選手権に参戦する2番目のチームになることが確認され、その初年度に向け4台体制を構築して挑むこととなった。
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そのマシンチョイスも独自路線を行くもので、イタリアのトップラン・モータースポーツが製作し、かつてのTCRインターナショナル・シリーズにも参戦したスバルWRX STI TCRをセレクト。さらにオペル・パフォーマンス・センター(OPC)との協業でドイツのLubner Motorsportが仕立てたオペル・アストラTCRも入手し、4台体制を敷く予定となっている。
これらのマシンは今後数週間のうちにオーストラリア大陸に到着するスケジュールとなり、5月中旬の開幕戦までに複数のテストを実施する計画だという。
このうちトップラン製のスバルには、2016年のオーストラリア・ラリー選手権チャンピオンのモリー・テイラーが起用される可能性が取りざたされているものの、まだ最終的な確定のアナウンスはなく、4台ともにシートは空席のままとなっている。
そのテイラーは今季もスバル・オーストラリアとの契約を発表し、引き続きオーストラリア・ラリー選手権でスバルをドライブすることが決まっているのに加えて、2018年末にはイタリアに渡ってトップランのTCRマシンをテストした経験も有している。
■オーストラリアンGT耐久選手権王者がホンダ・シビック・タイプR TCRをドライブ
「2019年のプログラムにTCRシリーズでの戦いを加えることができて興奮している。我々はここオーストラリアとグローバルなシーンの双方で、このTCR選手権の成長に注目してきた」と語るのは、ケリー・レーシング代表のトッド・ケリー。
「ケリー・レーシングの有するリソースとスキルは、TCRのローカル・シリーズで戦うに最適なものだ。オペル・アストラTCRは欧州選手権などですでに実績のあるマシンで、適切なドライバーラインアップを確保できればすぐにでも競争力を発揮出来るのは間違いない」
「そしてスバルを走らせることが可能になったのも素晴らしい。このマシンはオーストラリアのサーキットにとても合っていると思うし、現在TCR規定マシンに存在する2台のセダンボディのうちの1台だけに、ホットハッチ勢に対抗して良いバトルができると信じている」
さらにシリーズ最初の参戦チームとして名乗りを上げていたGRMは、ロメオ・フェラーリとの広域なパートナーシップ契約のもとで投入するアルファロメオ・ジュリエッタ・ヴェローチェTCRに加えて、新たに2台のルノー・メガーヌR.S.TCRも戦線に投入することを決めた。
すでにアルファロメオのドライバーとして新人のジミー・バーノンの起用を発表していたが、ルノーのステアリングを握る最初のドライバーにはVASC下部シリーズのSuper2シリーズチャンピオンのクリス・ピザーにマシンを託すことがアナウンスされた。
その他、VASCの耐久タイトルである“エンデュランス・カップ”でDJRチーム・ペンスキーのファビアン・クルサードとのペアとして活躍し、自身もオーストラリアンGT耐久選手権王者でもあるトニー・ダルベルトがWall RacingのFK8ホンダ・シビック・タイプR TCRでエントリー。
また、バサースト1000勝者のジェイソン・ブライトも、自身のチームからフォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCRの2台体制で参戦することを明かしている。
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