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補助金ありきでEVやPHEVを購入はOK! ただし短期間で手放すと「補助金の返納」が必要だった

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補助金ありきでEVやPHEVを購入はOK! ただし短期間で手放すと「補助金の返納」が必要だった

 この記事をまとめると

■EVの購入に対しては国や地方自治体から補助金が支給される

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■補助金を受けた場合は処分制限期間が設けられる

■期間内に車両を手放すと保有期間に応じて補助金の一部に返納義務が発生する

 CEV補助金の支給は車両の保有期間が決まっている

 先進的な次世代車を購入する際、国や地方自治体から補助金が出ることはユーザーの間でも広く知られているところだ。

 自動車メーカー各社も、とくにEVについては自社ホームページ、カタログ、そしてディーラーで配布するパンフレットなどで、新車価格と補助金額を明示して、ユーザーの金銭的な負担がどれほど軽減するかを強調する場合が多い。

 そんな補助金をユーザーが受け取ったあと、規定されている保有期間内になんらかの理由でクルマを手放すことになった場合、ユーザーはどう対応すればいいのだろうか。

 国の「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金(略称:CEV補助金)」を例にとって見ていこう。

 まず、補助金の目的についてだが、EV、プラグインハイブリッド車、燃料電池車等の導入に対するもの。合わせて、電動車に使う充電や水素充填インフラの整備等についても、導入促進補助金に対する予算建てが行われている。

 こうした補助金を設定した背景には、国が目指す「2050年カーボンニュートラル」がある。その実現に向けて、国は直近で「グリーントランスフォーメーション(GX)政策」を構築しており、運輸部門については、再生可能エネルギーの拡充、次世代ネットワークへの対応、水素・アンモニアの活用、そしてカーボンニュートラル燃料を実用化に向けた研究開発などを進めている。

 また、「グリーン成長戦略」として、自動車及び蓄電池産業での主な取り組みで達成目標を掲げている。具体的には、2035年までに乗用車の新車販売で電動車100%。小型商用車については、2030年までに電動車20~30%、2040年までに電動車・脱炭素燃料車100%。さらに、大型商用車については2020年代に5000台を先行導入し、2030年までに2040年の普及目標を設定するとしている。

 処分制限期間内に車両を手放す場合は補助金返済義務が発生する

 このような国の将来構想のなかで、ハイブリッド車の販売比率が高い日本において、EV・プラグインハイブリッド車、燃料電池車への移行を促進するため、CEV補助金を設けているのだ。

 CEV補助金の業務を行う、一般社団法人 次世代自動車振興センターによれば、補助金を受けた車両(財産)は3年ないし4年の定められた期間(取得財産等の処分制限期間)の間の保有が義務付けられている。

 自家用乗用車では、乗用車、貨物車、軽自動車などが4年、ミニカーや原付2輪等は3年という所得財産等の処分制限期間内に、車両を手放す場合、申請者は財産処分承認申請書を次世代自動車振興センターに提出し、同センターで処分内容を確認した上で、申請者に財産処分承認通知書を発行する。

 これにより申請者は、車両の処分(下取・売却等)を行うことができる。

 そして、財産処分報告書を同センターに提出すると、補助金返納額の算定を行ってから申請者に通知する。その知らせを受けてから期限20日以内に申請者は補助金を同センターに返納しなければならない。補助金返納額の算出方法は、令和4年度補正予算以降の補助金を受けた車両の場合は以下のとおりだ。 補助金返納額=補助金額x(残存期間 ÷ 処分制限期間) ※残存期間は月割りで計算する。 こうした条件に当てはまる場合、ユーザーは必ず同センターに対して正しい手続きをする必要がある。

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みんなのコメント

8件
  • ********
    その前に海外EVに補助金撤廃をして欲しい。
  • jin**********
    4年未満でPHEVから新しいPHEVに乗り換えた際、補助金の返済を求められました。使用年数に応じて金額が変わります。
    新規買って交付を受ける際は数ヶ月かかって手続きが遅いけど、手放して返金となった時は1週間くらいでマッハで書類が届き、かなり短い間に返済締め切りが設定される。流石、お役所仕事だなと感心した(苦笑
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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