車種別・最新情報 [2023.04.29 UP]
悪路は任せろ! オフロードの絶対王者・ジムニーに乗るべき理由
トヨタ GRスープラ 鮮やかなプラズマオレンジ採用の限定車発売
【今、本当に乗りたい&買いたいクルマ】2023年春、狙うべき実力モデルはこれだ!
装備充実かつ走りも上々というのが、最近のクルマ選びのトレンド。実際、ライバルより一歩秀でた魅力を持つモデルは、このあたりをしっかりとおさえていることが多い。今回はそんな独自の魅力を持つ、“乗りたい&買いたい”オススメ車をお届け!
●文:川島 茂夫
SUZUKI ジムニー
●価格帯:155万5400~190万3000円
【PROFILE】
FRレイアウトのラダーフレーム式シャシーにパートタイム4WDを組み合わせたハードクロカン。軽自動車だが、SUV全体の中でも最高クラスの悪路踏破性を実現している。乗用モデルとして、エンジン違いのジムニーシエラもラインナップしている。
■主要諸元 (XC 4速AT)
●全長×全幅×全高(mm):3395×1475×1725 ホイールベース(mm):2250 ●車両重量(kg):1050 ●パワーユニット:658cc直3DOHCターボ(64PS/9.8kg・m) ●トランスミッション:4速AT ●WLTCモード総合燃費:14.3km/ℓ ●タイヤ:175/80R16
「軽」唯一の本格クロカン
設計からして完全に王者
ジムニーの特徴を一言で表せば「クルマが立ち入れるすべての道に対応したモデル」である。
最大の特徴といえるのがラダーフレームを用いたシャシーがもたらす卓越した悪路踏破性がクラスを超越。後輪駆動容量の大きなFRレイアウトに前後サスとも長いストロークの3リンク式リジッドアクスルを採用。4WDシステムには副変速機付きのパートタイム方式を用いるなど、タフな悪路走行に対応できるハードが満載だ。オンロードの走りには不利なタイプだが、現行型は高速操安性や乗り心地も改善されていることもセールスポイントになっている。
軽量小型の車体設計もジムニーならではの利点のひとつ。山深い場所では通行可車両の全幅が軽自動車に制限されている道も多いが、そんな場所にもジムニーは容易に入っていける。さらに小さな車体と大径タイヤの組み合わせも、凸凹が多い悪路には最適。柔らかな路面でも空転で埋まりにくいため、オフロードでの扱いも容易になる。アプローチアングルの面でも有利だ。少々乱暴にいってしまえばジムニーが入れない道は、他のクルマでも入れないということでもある。
ただし、乗用車としてはかなり偏ったタイプ。悪路踏破性以外の要素は現在の水準では平均以下ともいっていい。
実際、キャビンスペースは箱型ボディの中では最低レベルで、特に後席は寸法的な余裕がなく居心地も悪い。操縦安定性や乗り心地もトラック的で、エンジンこそターボを採用するが、車両重量の重さもあって動力性能にも余裕はない。燃費もクラス最低ランクである。現行型は安全運転支援装備こそ備わっているが、これら難点を挙げてみれば、ハスラーを開発したのも容易に理解できる。
悪路特化型の一芸名人みたいなモデルだが、そこに共感してしまえば替えが効かない。高性能スポーツの逆側に位置する、クルマ趣味の頂点といっても的外れではないだろう。
普通のクルマでは立ち入れない極悪地でも難なく走破できるジムニー。現行型は乗用車ライクな味付けも強まったが、その本質はあくまでもオフローダー。その大原則はいささかもブレていない。
エンジンをフロントミッドに置くレイアウトもあって、キャビンスペースはかなり手狭。荷室は後席格納時でも広く使えるとは言い難いレベルだ。
【だから乗りたい!】
フツウのオンロードでは平凡かそれ以下だが、オフロードでは絶対王者!
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