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ブームを辿れば行きつく「開拓車」! クルマ界に一大トレンドを作り出した偉大なる始祖3台

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ブームを辿れば行きつく「開拓車」! クルマ界に一大トレンドを作り出した偉大なる始祖3台

 この記事をまとめると

■今に続く常識を作り上げた革命児的モデルを紹介

登場当初はイロモノ扱い!?  いまや当たり前となった装備の意外な初搭載車3選

■今では当たり前の機能を持ったクルマも販売当時は不発に終わったケースがある

■最初のモデルが登場して以来20年以上業界で継承されている例もある

 今に続く偉大なるブームを作り上げた始祖たち

 市販車にはさまざまなトレンドが生まれては消えている。しかし、新しいトレンドには、必ずそのルーツとなるモデルが存在している。

 最近のトレンドでいえば、押し出しの強い大きなフロントグリルによる、いわゆる「オラオラ系」と呼ばれる顔が求められる傾向にある。軽自動車からLLクラスのミニバンまで、そのトレンドは共通している。

 もはや標準状態でオラオラ顔になっていることも増えているが、振り返るとオラオラ顔というのは、通称「カスタム系」と呼ばれるバリエーションに与えられるものだった。軽自動車やミニバンでは標準系とカスタム系といった2種類のフロントマスクを用意することが当たり前といった時期があった。

 実際、いまでもホンダN-BOXに代表される軽スーパーハイトワゴンでは、標準系とカスタム系を用意することはトレンドだ。そんなカスタム系のルーツといえるモデルを覚えているだろうか。

 それがダイハツ・ムーヴである。

 1993年に誕生したスズキ・ワゴンRが作り出した軽ハイトワゴンという新ジャンルに、ダイハツが投入したブランニューモデルで、1995年のデビュー当初はスタイリッシュで未来的なルックスでムーヴらしさを表現していた。

 そんなムーヴにカスタムが投入されたのが1997年のこと。角型ヘッドライトと横長のグリルといった独自のフロントマスクは、現在のオラオラ顔と比べると大人しい印象もあるが、「裏ムーヴ」というキャッチコピーのインパクトは強かった。

 このムーヴカスタム以降、軽自動車において標準系とカスタム系を用意することはスタンダードとなり、その流れがMクラスやLLクラスのミニバンにも広がっていき、結果としてオラオラ顔の誕生につながったという風に理解することはあながち間違いではないだろう。

 ファミリーカーの定番「ミニバン」の先駆けはなんと40年前に誕生

 ところで、オラオラ顔といえばスライドドアのミニバン系モデルを想像しがちだが、国産車におけるスライドドア&3列シートミニバンのルーツといえば、日産プレーリーを忘れるわけにはいかない。

 もはや名前を聞いても、どんなカタチのクルマなのか思い出せないという人も多いだろうが、それも当然で、初代プレーリーが誕生したのは1982年、いまから40年も前のことである。

 初期のスライドドア車といえば商用車ベースであることが多く、日産でもセレナのルーツとなるバネットなどは商用バンの乗用仕立てといえるメカニズムだったが、プレーリーはFFプラットフォームの上に、両側ピラーレス・スライドドアというユニークで使い勝手のいいボディを載せたオリジナリティあふれる設計となっていた。

 それは側面衝突やボディ剛性といった要素をほとんど考えなくてもいい時代だから可能になったパッケージングともいえた。もっとも、ピラーレス・スライドドアはけっして好評とはいえず、1988年に2代目へフルモデルチェンジした際にはBピラーのあるスライドドア車へと変身していたのだが……。

 いずれにしても全長4m程度で、3列シートを実現するというパッケージングの考え方、後席スライドドアを両側に配するというボディは、現在のミニバンにつながるものだ。プレーリーの販売実績だけを見ると成功作とはいい難い面もあるが、ミニバン・ムーブメントを生み出した記念碑的モデルであることに異論はないだろう。

 ところで最近ではミニバンからクロスオーバーSUVへとマーケットトレンドは変化している。それは日本に限った話ではなく、世界的なトレンドとしてSUVであることが人気モデルの条件といえるような状況になっている。

 現在、主流のSUVは乗用車系アーキテクチャーを基本としたFFベースのモデルといえるが、その世界的なルーツといえるモデルを生んだのは、紛れもなくトヨタだ。

 それこそが1994年に市販されたRAV4である。当時のトヨタはランドクルーザーやハイラックスサーフといったRVと分類されていたクロカン4WDをラインアップしていたが、もっと手軽な感覚で、街乗りしやすいモデルとしてRAV4が生み出された。メカニズム的にはフロントにエンジンを横置きしたFFベースとなり、当初は3ドアだけの設定というカジュアルなモデルという新提案だった。

 クロスオーバーSUVという言葉も普及しておらず、当時の日本市場では“ライトクロカン”といった呼び方もされていたが、新ジャンルを切り開いたモデルとして記憶に残る。そしてRAV4の成功を受けるようにして、ホンダからもCR-Vが登場。徐々にSUVというカテゴリーが確立されていった。

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みんなのコメント

15件
  • 初代RAV4はバギーをイメージしたとか、現行のはまったく初代の頃からイメージ離れている。
  • 普通車のカスタム系のミニバンは日産のハイウェイスターのヒットで対抗する車種が増えていった印象がある。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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