F1サンパウロGPの決勝はアストンマーティンにとって厳しいものになったが、その原因をチームは突き止めたようだ。
サンパウロGPでアストンマーティンは、ランス・ストロールがリヤが予期せずロックしたことで、フォーメーションラップ中にスピン。グラベルにハマりスタートすることができなかった。
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フェルナンド・アロンソもバウンシングに苦しめられてしまい、その結果レース中は背中の痛みにも襲われ、14位が精一杯。彼はレース中に無線で「このバウンシングは普通じゃない」と訴えていた。
アストンマーティンはこの問題についてすぐには原因を突き止められなかったため、ファクトリーに戻って時間をかけて原因の調査と理解に努めることとなった。
そして分析の結果、アストンマーティンはサンパウロGPでクラッシュしたことでフロアを別仕様へと変更したことが、問題の原因になったのではないという考えへ至ったという。
アストンマーティン勢はストロール、アロンソのふたりとも、決勝日朝に行なわれた予選でクラッシュ。チームはこの結果、フロアのスペアが不足。サンパウロGPでは、日本GPで使用していたスペックのフロアを使っていたが、ハンガリーGP仕様へと変えなくてはならなかった。
なおこのフロア変更は仕様が異なるパーツへの変更となるため、通常ならパルクフェルメ規定の違反にあたり、ピットレーンスタートとなってしまう。ただスペアパーツ不足を考慮しスプリントが行なわれるグランプリはレギュレーションでパーツ変更に関するルールが緩和されているため、サンパウロGPではフロア変更を罰則なしで行なうことができた。
ただフロア変更はできても、サスペンションのセットアップなどは変更できないことが、アストンマーティンの問題を引き起こすきっかけになってしまったようだ。
チームはサンパウロGPのバンピーな路面や厳しい気候条件に対処していたが、結果的にエアロプラットフォームとメカニカルセッティングが合致しないマシンができあがったと考えている。
チーム代表のマイク・クラックは、サンパウロGPで抱えていた問題について、次のように語った。
「ドライバー2名がマシンと格闘しており、日曜日のレース中にはドライビングが非常に難しいことになっていたのは、明らかなことだ」
「週末を終えたあとの分析によって、これらの出来事を説明するいくつかの要因が浮き彫りになった」
「予選中の両名のアクシデントを受けて、我々は3連戦の終わりで在庫のあった、使用可能な異なる仕様の部品で、かなりの交換を行なう必要があった。これはスプリントイベントのレギュレーションで許されたものであり、イベント前にFIAに対して不足分とリプレイスオプションを申告するんだ」
「だがマシンのメカニカルなセットアップを変更することは許されていない。つまり我々はマシンのセットアップの調整もチェックもすることができず、これが空力特性やパフォーマンスにネガティブな影響を及ぼすことになった」
「そこに危険なウエットコンディションと信じられないほどにバンピーなコースが加わった。ドライバーふたりは不利な状況に置かれていたことがわかるだろう」
「マシンは2台ともホイールロックの影響を非常に受けやすく、我々はこれがランスとフェルナンドのふたりの問題を引き起こしたした原因であることをデータから理解できた」
アストンマーティンは最近のレースではフロア選択の試行錯誤を続けている。アメリカGPで投入された最新型は、思うようなパフォーマンスを発揮していないことがその原因だ。
メキシコシティGPから日本GP仕様に戻していたが、高速レースとなる次戦ラスベガスとカタールでは、ハンガリーGP仕様を採用する可能性がある。
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