■ドイツでのベース価格は約2200万円から
独メルセデス・ベンツは2021年6月16日、欧州で新型「メルセデス・マイバッハSクラス」を発売した。
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新型メルセデス・マイバッハSクラスは、メルセデス・ベンツ新型「Sクラス」の持つ完成度の高さやハイテク機能と、マイバッハの持つ独自性や伝統を融合させたモデルで、2020年11月にデジタルで世界初公開された。2021年5月には欧州市場で受注を開始している。
ボディサイズは全長5469mm×全幅1921mm×全高1510mm、ホイールベースは3396mm。これは通常ボディの新型Sクラスよりも全長は290mm、ホイールベースで290mm長く、新型Sクラス・ロングよりも全長で180mm、ホイールベースも180mm長いサイズとなる。
クラシックな3ボックスのセダンタイプで、フロントはクロームメッキのフィンを備えたボンネットと、メルセデス・マイバッハ専用のラジエーターグリルが特徴だ。ボンネットの上にはメルセデス・ベンツのスリーポインテッドスターが輝き、Cピラーにはマイバッハブランドのロゴが備わり、独自性が強調されている。またCピラーには固定式ウインドウがあり、6ライトのデザインとなっている。
インテリアは、新型Sクラスの革新的なデザインに基づいている。ダッシュボードやセンターコンソール、アームレストのデザインは、視覚的に浮いているように見えるもの。新型メルセデス・マイバッハSクラスもデジタルとアナログが調和され、センターコンソールには12.8インチのOLEDディスプレイが標準装備される。
今回販売が開始されたモデルは、「S580 4MATIC」と「S680 4MATIC」の2グレード。
S580 4MATICは最高出力503ps・最大トルク700Nmを発生する4リッターV型8気筒ガソリンツインターボ(M176型)に48ボルトハイブリッドシステムを組み合わせたエンジンを搭載。第2世代のスターターオルタネーター(ISG)が組み合わされ、最大出力20ps・最大トルク200Nmを発生するISGが、高い効率性と力強い加速を実現する。
またS680 4MATICは612ps・900Nmを発生するV型12気筒ツインターボガソリンエンジン(M279型)を搭載する。
両グレードとも、トランスミッションは9Gトロニック(9速AT)、四輪駆動の4MATICと組み合わされる。V12ツインターボエンジンと4MATICの組み合わせは今回が初となる。
これにより、S580 4MATICの0-100km/h加速は4.8秒、S680 4MATICは4.5秒、最高速度は両グレードとも250km/h(リミッター)というパフォーマンスを誇る。
メルセデス・マイバッハSクラスのドイツでの車両価格は、S580 4MATICが16万4565.10ユーロ(日本円で約2200万円。ドイツの付加価値税18%を含む。以下同)、S680 4MATICが21万7323.75ユーロ(約2890万円)となる。
ちなみに、メルセデス・マイバッハSクラスと同時にデビューした、V8エンジン搭載のメルセデス・ベンツSクラス「S580 4MATIC」のドイツでの価格は、12万6266ユーロ(約1685万円)からとなっている。
オプションとして、10種類のカラーコンビネーションが用意されているツートーンペイントが1万4875ユーロ(約198万円)、勾配のある場所でも楽な力で開閉ができるリア電動コンフォートドアが1606.5ユーロ(約21万円)を用意する。
またオプションで「リアアクスルステアリング(4WS)」も用意される(1547ユーロ:約21万円)。これはリアが最大10度操舵するもので、装備されていないモデルの最低回転サークル(直径)が13.1mなのに対し、装備モデルは11.2mと、約2m減少する。これにより都市部での操作性が向上する。
さらにガイドラインや警告マークを路面に投影するなど、いままでにない新しい機能を実現するヘッドランプ技術「DIGITAL LIGHT」(2249.10ユーロ:約30万円)なども用意される。
* * *
2015年の市場導入以来、先代メルセデス-マイバッハSクラスは世界でおよそ6万台が販売された。2019年にはおよそ1万2000台と、いままでで最大の販売台数を記録している。
とくに中国市場では2019年に、2ケタの成長率を見せた。ロシアや韓国、米国、そしてドイツといった国々で伸びているという。
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