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アメリカン・マッスルカーの代表、マスタングがEVに…衝撃の加速力

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アメリカン・マッスルカーの代表、マスタングがEVに…衝撃の加速力

フォードが昨年、米国発売した新型EV「マスタング マッハE」。歴代マスタング初のEVは、4ドアのクロスオーバーモデルだ。もちろんマスタングすべてがEV化されるのではなく、現行型のガソリンエンジン搭載の2ドアモデルと併売され、あくまでもマスタングファミリーの一員という位置付けになる。

ネーミング以外には共有する部品もないまったくの新設計だが、ヘッドライトやボンネットのキャラクターライン、テールレンズなどなど、エクステリアはマスタングらしさ、マスタングの特徴を織り込んだものになっており、グリル中央に光るエムブレムを見るまでもなく、マスタングらしさあふれるデザインになっている。

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ラインアップは、シングルモーターの後輪駆動、または2モーターのAWDが設定され、バッテリー容量もそれぞれ70kWhと91kWhの2タイプ。航続距離は1回のフル充電で360kmから505kmと実用的な数値だ。

今回試乗したのはハイパフォーマンスグレードの「GT」で、前後にモーターを配した2モーターのAWDモデル。最高出力は358kWを誇り、0→60mph(約97km/h)加速は3.8秒。このタイムは、なんとマスタングのパフォーマンスモデル「シェルビーGT350」をも上まわるのだ。GTグレードは、他のグレードで採用されているグリルレスではなくブラックの「GTグリル」を装備。よりマスタングのスポーティーな印象が打ち出されているのも好印象だ。

全長4742mm、全幅1882mm、全高1613mmのボディサイズはライバルのテスラ モデルYと実寸はほぼ同等だが、グラマラスなボディラインもあって、ひとまわり大きく見える。

キーレスのタッチボタンでドアを開け、室内に乗り込むと全面ガラスルーフの室内は明るい開放感にあふれている。ダッシュボード中央には縦型15.5インチの大きなタッチスクリーンを採用。EVらしいデジタルフレンドリーな設えだが、ダイヤル式のボリュームスイッチが設けられていたり、運転席正面に別途10.2インチのデジタルクラスターが設けられていたりするのは、非EVモデルからの乗り換えでも違和感はなさそうという安心感がある。

違和感といえば、駆動してからの室内の静粛性だ。ガラスの厚みを含め外部との遮音もバッチリで、走行中の風切り音やタイヤの走行音も皆無なあたりは、いわゆるアメ車に乗っている感が薄いといえば薄い。ちなみにGTには「ウィスパー」、「エンゲージ」、「アンブリドル」の3種類の走行モードが設定されており、「馬の手綱を解き放つ」という意味のアンブリドルをセレクトすると、出力を最大に発揮すると同時に車内に合成音による低音のメカニカルサウンドが響き渡り、ちょっとV8のマスタングに乗っている気分になれる。このサウンドについては、個人的には必要かな?と思うところはあるが、このモードでのアクセレーションはまさにマッスルカーの加速。硬い足まわりと重めのステアリングと相まって、新たなマスタングの走りを体感させてくれる。

パッケージングや価格帯、航続距離、加速性能などでみるとライバルとなるのはテスラのモデルYあたりになるが、ルックスや使い勝手、そしてなによりもマスタングという喜びが大きく、ここは好みではあるが、僕ならばマッハE一択だ。

文と写真=ケニー中嶋
アメリカ・カリフォルニア州在住のジャーナリスト。クルマだけでなく幅広い分野を取材するため、世界各地を駆け回る。

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