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初テストで初日最後尾も笑顔のJuju「ここでの経験は自分の糧になる」タイムアップのカギはS字

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初テストで初日最後尾も笑顔のJuju「ここでの経験は自分の糧になる」タイムアップのカギはS字

 12月6日、三重県の鈴鹿サーキットにてスタートした全日本スーパーフォーミュラ選手権の合同/ルーキーテスト。午前/午後の2セッション・計4時間の走行を終えた後、ルーキードライバーが一堂に会したメディア・ミックスゾーンで、一際高い注目を集めていたのがTGM Grand Prixから出走したJujuこと野田樹潤だった。

 元ドライバーの野田英樹氏を父に持つ17歳のJujuは、2020年よりデンマークに拠点を移し、ヨーロッパで活動を行ってきた。デンマークF4選手権を経て2022年には女性ドライバー限定フォーミュラであるWシリーズに参戦。直近の2023シーズンはユーロフォーミュラ・オープンに参戦してポール・リカール戦で優勝したほか、ZINOX F2000 TROPHYではシリーズタイトルを獲得した。

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 そんなJujuが日本のサーキットで公式セッションに出走するのは2019年以来となる4年ぶり、しかもそのマシンが日本のトップフォーミュラとあって、テスト参加発表時点から多くの反響を集めていた。

 迎えた6日の2セッションで、彼女は順調に周回を重ねていった。リザルト上では2セッションとも最下位となったが、1日をかけてタイムを縮めていき、午後のセッションでは1分41秒219という自己ベストタイムを記録。坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)がマークした最速タイムからは、4秒225のおくれで走行初日を終えた。

 走行後、Jujuは終始笑顔を見せながら報道陣の質問に答えた。

「鈴鹿もほぼ初めてで、スーパーフォーミュラも初だったので、覚えることがたくさんありました。結果は満足のいく完璧なものではありませんが、明日に向けての目標もできたので、すごく良かったなと思います。日本のファンの方々の前で久しぶりに走ることができたので、すごく嬉しいです」

 SF23については「ダウンフォースがすごくあるので、コーナーは自分が思っている以上に、いけますね」とインプレッションを語る。

「いまはその『どこまでいけるか』という感覚をもうちょっと自分のなかで詰めていく、というのが一番の課題かなと思います」

「あとは皆さんがすごく心配してくださっていた筋力面については、いまのところは大丈夫そうですね」

「午前中は着実に(タイムを)上げていくことができましたが、午後は自分が思っている以上に上げられませんでした。何が問題かはしっかり明確になっているので、そこはチームと話して、明日はもっともっと、一歩ずつ成長していけたらなと」

 初日にしてさまざまなことを吸収しながらタイムアップしたJujuだが、ニュータイヤでのアタックは満足のいくものではなかったという。「いままでにないグリップ感でした。まだまだ100パーセントの性能は引き出せていないと思いますが、引き出せるようになったらすごく楽しいクルマだろうなと感じました」とタイヤとSF23のポテンシャルの高さを感じていたようだ。

 Jujuは最終日の8日まで、6セッションをフルに走行する予定だ。この3日間の具体的なターゲットについては、とくに設定していないという。

「始める前から未知数だったので、自分がどこまでいけるか全然分からなくて。最後尾だったとしても『それは、そうか』くらいの感じで、最後尾から一歩でも前に出られたら、もうそれ以上はないという感じです。初日は最後尾でしたが、どうすればいいかは明確になったので、思った以上に楽しい一日でした」

 具体的な自身の課題について問われると、タイムの詰めどころとしてS字を挙げた。言うまでもなく、鈴鹿の“要所”となる区間だ。

「鈴鹿はほとんど走ったことがないので、皆さんそこで苦労するというのはチームの方から聞いていました。すごくテクニカルなコーナーなので、(実際に走ってみて)そこは走りがいのある、練習しがいのあるコースだと思いました」

「一歩ずつ成長して、少しでも他のドライバーに追いつけたらなと思います。まずはここでしっかりと自分を少しずつ成長させていくということが来年にも繋がるのかなというところがあります。ここでの経験は『自分の糧』になると感じています」

 2024年については「どうなるかは正直分かりません」と語るJuju。まずは残り2日間の走行に集中し、さらなるタイムアップを目指していくことで、“糧”を手にしていきたいところだろう。

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