初売りは年度末に向けた目標達成のスタートイベント
クルマのディーラーはメーカーからクルマを仕入れてユーザーに販売します。そして、多くの会社は4月~翌3月までが事業年度ですから、3月までに目標の売り上げを達成するためにさまざまななアプローチを行います。事業年度の残り3カ月のスタートイベントとして行われるのが「初売り」と考えればいいでしょう。
クルマのディーラーは売上台数によってメーカーから報奨金が支払われることがあります。そのため、薄利となっても1台でも多く売ったほうが全体として儲かることがあるのです。その締め切りでもある3月までに少しでも多くの台数を売るために、初売りなどのセールで販売を促すわけです。また、極端な場合はディーラーが展示車などの名目で自社登録することがあります。自社登録されたクルマもやがては売りに出されることが多く、これは「登録済み未使用車」などと呼ばれます。以前は「新古車」などという言葉が使われたことがありますが、紛らわしい、わかりにくいなどということで、今は業界ルールとして使わない取り決めになっています。
新車割引を前面に押し出すことは減ってきたが…
以前は初売りで“○万円引き”といった表現が見られましたが、今はかなり減ってきました。すべてがなくなったわけではなく、条件付きで値引き額が提示されていることが多くなっています。わりと多く見かけるのが“衝突安全装置付きのクルマの場合は○万円引き”といったような表現です。値引きをするということは、ある意味商品価値を落とすことに繋がりますが、“衝突安全装置”付きのクルマを値下げするというかたちを取れば、“衝突安全装置”の普及のためというような大義名分をつけることができるわけです。
また、装置が付いていると価格が上がるので値引きがしやすいということもあります。過去のチラシをチェックすると、軽自動車で5~6万円引き、5ナンバーミニバンで10万円引きといったところが相場でした。
新車値引き以外にもさまざまなキャンペーンが展開
初売りは新車値引き以外にもさまざまなサービスが行われます。クルマ購入に関わるものとしては、下取り査定額の上乗せやオプション購入クーポンプレゼント、ナビ装着半額割引きなどさまざまです。チラシをチェックしたところ、下取り査定上乗せは3~5万円、オプション購入クーポンプレゼントは5~10万円、ナビは定価20万円程度の製品を対象にしたものが多く見られました。下取り査定は購入費用に直接響きますが、オプションやナビはカー用品店で同等品を購入すると半額以下で買えることもあるので、自分のほしいものに適用できない場合などは冷静に判断したほうがいいでしょう。
冒頭で自社登録された「登録済み未使用車」の話をしましたが、こうしたクルマが多く販売されるタイミングが初売りのときです。また初売りでは、中古車を値引きして販売したり、新車のようなクーポンサービスを行うこともあります。ただし、中古車のクーポンサービスなどは新車の半額かそれ以下となることが多いようです。初売りは訪れるだけでもお得なサービスが受けられることが多くあります。子供連れで訪れるとおもちゃ入りの福袋がもらえたり、チラシを持参するとくじ引きができたりなどといった感じです。また、査定や見積もりや試乗などで福袋プレゼントがあったり、オイル交換などの費用が割引き料金で行われていたりといった感じです。初売りはクルマを売ることが大きな目標ですが、それだけではなく新規見込み客との接点を作る場所でもあるからです。
一般的に初売りでお得感がでるのは軽自動車やコンパクトカー、ファミリーミニバンなどで、価格の高い高級車はあまり対象となっていないようです。値引きなどで富裕層を呼び込むことが難しいからでしょう。しかし、初売りの目的は台数アップ、売り上げアップなので、交渉しやすい期間であることは間違いありません。
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