29歳、フェラーリを買う──Vol.121 フェラーリと維持費

『GQ JAPAN』の編集者・イナガキ（29歳）が、ひょんなことから中古のフェラーリを購入した！ 勢いで買ってしまったフェラーリのある生活とは？ 今回は、維持費に関するお話。

修理費用に怯える

21年落ちのフェラーリを維持するには、それなりのお金がかかる。とくに、それを買った年（2019年）には、車検整備のために約100万円を投じなければならなかった。

【前話】Vol.120 小さなトラブルは気にしない、気にしない

自動車税や自動車保険（車両保険込み）などはそれぞれ10万円前後でおさまるとしても、問題のある部品やトラブルが発生した箇所の修復などにどれくらいの金額が必要になるかはわからないので、毎年、100万円程度の出費は覚悟している。

これまでもドアロックのトラブルや冷却水漏れなどで急な出費はあった。

ま、21年落ちの輸入車だし、「まったくしょうがないなぁ」と思いながらも修理費を支払ってきた。
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はたしてこの先、どの程度の出費を見込めばいいのか……まったくもって予想がつかないだけに、それを考えるたび頭が痛い。

それもあって、気軽にガンガン乗るのをためらってしまう。機関維持のため、最近では月に数回、ちょっと乗る程度だ。
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「維持費を気にするなら最新のフェラーリに乗り換えるのも良いのでは？」と、ディーラーや友人から提案されたことは何度もあった。

新車のフェラーリは、買うとなると、諸費用やオプション込みで3000万円はくだらない。が、メンテナンス・プログラムが充実しているので、購入からしばらくの整備費用はほとんど掛からないというのだ。

しかも新車保証制度によって広範囲の部品がカヴァーされるから、故障が発生しても、修理費用はタダのことがほとんどという。車検整備も20～30万円でおさまるというからびっくり。毎年、100万円前後の修理費用を覚悟している身がなさけない。
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最新のフェラーリは驚くほど壊れないし、たとえ壊れても保証の範囲内であれば費用はかからない。つまり税金や自動車保険、消耗品の取り替え程度の出費で済むので、ちょっと古いフェラーリ乗りとしてはあこがれる。

ちなみにこうした新車保証制度は、マクラーレンなどのほかのスーパーカー・ブランドでも充実している。スーパーカーはメンテの費用が嵩む、というのは、いまや過去の話のようだ。
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驚きの自動車保険料

が、ボクは重要な点を失念していた。税金はともかく、自動車保険がべらぼうに高くなるのだ。なぜなら車両保険の金額が大きいからである。

新車のフェラーリを購入した場合、車両保険の金額は3000万円前後になるはずだ。その場合、年間の保険料は、等級にもよるけれど30～40万円はくだらない。
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車両保険を掛けなければ保険料はグンっと安くなるけれど、そんなこと、とても怖くて出来ない。カーボンファイバー製パーツを多用する最新フェラーリは、ほんのわずかな事故でも、修理費用が数百万円に達するリスクがあるだけに、車両保険は必須だ。

もちろん、車両保険金額を1000万円に抑えれば保険料は下がるが、3000万円のクルマに1000万円しか付保しないのは心もとない。できる相談ではない。

ということで、自動車保険と自動車税、あわせて年間40～50万円かかることになる。ちなみに、わが360モデナの自動車保険＋自動車税は20万円ちょっとだから、新車のフェラーリに乗り換えると約2倍の出費になることは覚悟しなければならない。

それでも、いつ発生するかわからない修理費用の影に怯えるよりはまし、なのだろうか。

3000万円の新車のフェラーリ、今すぐに買えるわけではないけれども、思い悩む日々がつづいている。

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文・稲垣邦康（GQ）　写真・安井宏充（Weekend.）

Comments

カネの話ばかり
ホント、つまんねぇ記事

内容がなく、とうとう目次ばかりになった