現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > VW新型コンパクトSUV「Tロック」 さっそく日本の道で走ってみた

ここから本文です

VW新型コンパクトSUV「Tロック」 さっそく日本の道で走ってみた

掲載 更新 10
VW新型コンパクトSUV「Tロック」 さっそく日本の道で走ってみた

■「Tクロス」と「ティグアン」の間の大きさとなるコンパクトSUV

 SUV攻勢を加速させるフォルクスワーゲン(VW)が、昨年の「T-Cross(Tクロス)」に続いて送り込んだニューモデルが「T-Roc(Tロック)」だ。

【画像】ついにきた! フォルクスワーゲン「Tロック」をチェック(25枚)

 欧州ではすでに2017年に発売されていて、このほど晴れて日本に導入される運びとなった。

 全長4240mm×全幅1825mm×全高1590mmというスリーサイズは、Tクロスよりも125mm長く、65mm幅広い。またティグアンよりも260mm短く、15mm狭いという立ち位置になる。

 TクロスやティグアンがオーソドックスなSUVのスタイリングであるのに対し、Tロックはテールゲートがなだらかに傾斜したSUVクーペのシルエットをまとうのが特徴となっている。

 そのクーペ的なルーフラインを強調するかのように配されたクロームのトリムをはじめ、ベントレー「ベンテイガ」のようなボディサイドのキャラクターラインや、その延長上の鋭く尖がったテールゲートの水平なラインも目を引く。

 また全9色の多彩なボディカラーは、VWのSUVとして初めて2トーン仕様が選べるのも特徴で、ブラックまたはホワイトのルーフカラーを組み合わせることが可能となる。

 インテリアも、ボディカラーとのコーディネートを図れる大面積のトリムなどにより、スポーティさとポップさを兼ね備えた雰囲気となっている。水平基調のインパネには、最新のデジタルメータークラスター「アクティブ・インフォ・ディスプレイ」や、表面を大型ガラスパネルで覆ったタブレット感覚のインフォテイメントシステム「ディスカバー・プロ」などが全車標準装備される。

 クーペフォルムながら、後席の居住空間も必要十分で、通常時の荷室容量は445リッター、シートバックをすべて倒せば最大1290リッターと、ライバルSUVに対して遜色ない広さを確保しており、実用性も申し分ない。

 輸入車コンパクトSUVでは、同じく新しくなったばかりのプジョー「2008」やルノー「キャプチャー」などのフランス勢が直接的なライバルとなるほか、同門のアウディ「Q2」や、やや大柄ながらメルセデス・ベンツ「GLA」、BMW「X2」あたりの独プレミアム勢も競合してきそうだ。

 欧州ではガソリン4種類、ディーゼル2種類という計6種類ものパワートレインが用意されているが、日本向けはひとまず最高出力150ps・最大トルク340Nmを発生する2リッター直列4気筒ディーゼルで前輪駆動の「2.0TDI」のみとされた。

 グレードは、「TDIスタイル」(車両価格384万9000円。消費税込、以下同)、「TDIスタイル デザインパッケージ」(405万9000円)、「TDIスポーツ」(同419万9000円)、「TDI R-Line」(同453万9000円)という4グレードでの展開となる。

■2リッターディーゼルターボはトルクフルで頼もしい

 試乗したのは、内外装に数々の専用装備が与えられた、Tロックの魅力をもっとも感じさせるであろうR-Lineとなる。

 ドライブしてまず感じるのは、VWのSUVらしいまとまりの良さだ。

 すでに定評のある「MQB」プラットフォームも効いてか、ドライブフィールは極めて快適で軽快かつ扱いやすく、なんら気になるところはない。

 全幅は1800mmをやや超えるものの、前輪の切れ角が十分に確保されているので取り回しは良好だった。このサイズで、最小回転半径が5.0mちょうどというのも恐れ入る思いだ。

 最新のTDIエンジンは低速から力強く、それを歯切れのよいシフトチェンジを提供する7速DSG(DCT)が効率よく路面に伝えてくれる。トルクフルな走りはロングドライブでは、なおのこと頼もしく感じられることだろう。ディーゼルとしては音や振動も比較的小さく抑えられているのも好印象だった。

 R-Lineのみに標準装備される電子制御ダンパーを備えたアダプティブ シャシー コントロール(DCD)による足まわりの仕上がりも上々だ。

 スポーティな走り味から快適性重視まで任意にモード選択することができるが、ひとまずAUTOにセットしておけばどこでも事足りる。

 SUVとしては重心高がそれほど高くないこともあり、ロールなどの姿勢変化を抑えるために無理をしなくて済んだような印象で、適度にダンピングが効いていながらも微小ストローク域がしなやかに動くので、19インチで40偏平のタイヤを履いているとは思えないほど乗り心地は快適だった。

 また、VW車がおしなべて持つ美点である、操舵に対して正確に応答し、しっかりとした手応えのあるステアリングフィールももちろん身につけている。リアの追従性も高く、走りに一体感があり操縦安定性にも優れている。

 先進安全装備についても基本的な機能はもちろん、ステアリングを制御するレーンキープアシストや、二次被害を防止するVWならではの技術であるポストコリジョンブレーキシステムを採用するなど、上級機種に匹敵するほど充実しているのも特徴だ。

 スタイリッシュで実用性も高く、そつのない仕上がりで価格やキャラ的にもとっつきやすいTロックは、ますまず増殖するコンパクトクロスオーバーSUVの中でもベンチマークといえる1台になることだろう。

* * *

Volkswagen T-Roc R-Line

・車両本体価格(消費税込):453万9000円
・全長:4250mm
・全幅:1825mm
・全高:1590mm
・ホイールベース:2590mm
・車両重量:1430kg
・エンジン形式:直列4気筒ディーゼルターボ
・排気量:1968cc
・駆動方式:FF
・変速機:7速DSG(DCT)
・最高出力:150ps/3500-4000rpm
・最大トルク:340Nm/1750-3000rpm
・燃費(WLTC):18.6km/L
・サスペンション前/後:ストラット/トレーリングアーム
・ブレーキ前/後:Vディスク/ディスク
・タイヤ:225/40R19

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

8年目の小さな「成功作」 アウディQ2へ試乗 ブランドらしい実力派 落ち着いた操縦性
8年目の小さな「成功作」 アウディQ2へ試乗 ブランドらしい実力派 落ち着いた操縦性
AUTOCAR JAPAN
RSCフルタイム引退のウインターボトム、2025年は古巣に復帰しウォーターズの耐久ペアに就任
RSCフルタイム引退のウインターボトム、2025年は古巣に復帰しウォーターズの耐久ペアに就任
AUTOSPORT web
ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
乗りものニュース
スズキ、軽量アドベンチャー『Vストローム250SX』のカラーラインアップを変更。赤黄黒の3色展開に
スズキ、軽量アドベンチャー『Vストローム250SX』のカラーラインアップを変更。赤黄黒の3色展開に
AUTOSPORT web
元ハースのグロージャン、旧知の小松代表の仕事ぶりを支持「チームから最高の力を引き出した。誇りに思う」
元ハースのグロージャン、旧知の小松代表の仕事ぶりを支持「チームから最高の力を引き出した。誇りに思う」
AUTOSPORT web
本体35万円! ホンダの「“超”コンパクトスポーツカー」がスゴい! 全長3.4m×「600キロ切り」軽量ボディ! 画期的素材でめちゃ楽しそうな「現存1台」車とは
本体35万円! ホンダの「“超”コンパクトスポーツカー」がスゴい! 全長3.4m×「600キロ切り」軽量ボディ! 画期的素材でめちゃ楽しそうな「現存1台」車とは
くるまのニュース
リアウィンドウがない! ジャガー、新型EVの予告画像を初公開 12月2日正式発表予定
リアウィンドウがない! ジャガー、新型EVの予告画像を初公開 12月2日正式発表予定
AUTOCAR JAPAN
最近よく聞く「LFP」と「NMC」は全部同じ? EV用バッテリーの作り方、性能の違い
最近よく聞く「LFP」と「NMC」は全部同じ? EV用バッテリーの作り方、性能の違い
AUTOCAR JAPAN
アロンソのペナルティポイントはグリッド上で最多の8点。2025年序盤戦まで出場停止の回避が求められる
アロンソのペナルティポイントはグリッド上で最多の8点。2025年序盤戦まで出場停止の回避が求められる
AUTOSPORT web
「俺のオプカン~仙台場所~」初開催!「オープンカントリー」を愛する男性ユーザーが集まって工場見学…川畑真人選手のトークショーで大盛りあがり
「俺のオプカン~仙台場所~」初開催!「オープンカントリー」を愛する男性ユーザーが集まって工場見学…川畑真人選手のトークショーで大盛りあがり
Auto Messe Web
「ラリーのコースなのでトンネル工事を休止します」 名古屋‐飯田の大動脈 旧道がレース仕様に!
「ラリーのコースなのでトンネル工事を休止します」 名古屋‐飯田の大動脈 旧道がレース仕様に!
乗りものニュース
紫ボディはオーロラがモチーフ、中国ユーザーが求めた特別なインフィニティ…広州モーターショー2024
紫ボディはオーロラがモチーフ、中国ユーザーが求めた特別なインフィニティ…広州モーターショー2024
レスポンス
『頭文字D』愛が爆発。パンダカラーで登場のグリアジン、ラリージャパンで公道最速伝説を狙う
『頭文字D』愛が爆発。パンダカラーで登場のグリアジン、ラリージャパンで公道最速伝説を狙う
AUTOSPORT web
トヨタ勝田貴元、WRCラリージャパンDAY2は不運な後退も総合3番手に0.1秒差まで肉薄「起こったことを考えれば悪くない順位」
トヨタ勝田貴元、WRCラリージャパンDAY2は不運な後退も総合3番手に0.1秒差まで肉薄「起こったことを考えれば悪くない順位」
motorsport.com 日本版
エコの時代に逆行!? 「やっぱ気持ちいいのは大排気量のトルクだよね」……800馬力超のエンジンが吠える「アメ車」マッスルカーの“クセになる世界”とは
エコの時代に逆行!? 「やっぱ気持ちいいのは大排気量のトルクだよね」……800馬力超のエンジンが吠える「アメ車」マッスルカーの“クセになる世界”とは
VAGUE
日産「新型ラグジュアリーSUV」世界初公開! 斬新「紫」内装&オラオラ「ゴールド」アクセントで超カッコイイ! ド迫力エアロもスゴイ「QX60C」中国に登場
日産「新型ラグジュアリーSUV」世界初公開! 斬新「紫」内装&オラオラ「ゴールド」アクセントで超カッコイイ! ド迫力エアロもスゴイ「QX60C」中国に登場
くるまのニュース
変化と進化──新型ロールス・ロイス ゴースト シリーズII試乗記
変化と進化──新型ロールス・ロイス ゴースト シリーズII試乗記
GQ JAPAN
加熱する中国高級SUV市場、キャデラック『XT6』2025年型は「エグゼクティブシート」アピール
加熱する中国高級SUV市場、キャデラック『XT6』2025年型は「エグゼクティブシート」アピール
レスポンス

みんなのコメント

10件
  • ガソリン車TSI、そしてパノラマスライディングルーフ付きの導入を願います。
  • 直列4気筒ディーゼルターボ 1968cc FF 7速DSG

    悪評高いディーゼル!7速DSG!

    オプションの多いVW乗り出し500万円超では価値がない!
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

431.3687.1万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

205.8587.0万円

中古車を検索
Tロックの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

431.3687.1万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

205.8587.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村