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第2世代メルセデス・ベンツGLCクーペの最速モデル「メルセデスAMG GLC63 S E PERFORMANCEクーペ」が日本デビュー

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第2世代メルセデス・ベンツGLCクーペの最速モデル「メルセデスAMG GLC63 S E PERFORMANCEクーペ」が日本デビュー

 メルセデス・ベンツ日本は2024年3月29日、第2世代GLCクーペ(C254)に旗艦ハイパフォーマンスPHEVモデルの「メルセデスAMG GLC63 S E PERFORMANCEクーペ」をラインアップし、同日より発売した。車両価格は1811万円に設定する。

 まずは注目のパワートレインから解説していこう。

メルセデス・ベンツGLCクーペが初のフルモデルチェンジを敢行

 フロントセクションにはメルセデスAMG社でマイスターにより組み上げられた、エレクトリック・エグゾーストガス・ターボチャージャーを組み込む“M139”1991cc直列4気筒DOHC直噴ガソリンターボエンジン(最高出力476ps/6750rpm、最大トルク545Nm/5250~5500rpm)を、リアセクションには最高出力150kW/4500~8500rpm、最大トルク320Nm/500~4500rpmを発生する電動モーターを搭載し、システム総出力500kW(680ps)、システム最大トルク1020Nmを発揮。ここに、400VのAMGハイパフォーマンスバッテリー(総電力量6.1kWh)と、専用セッティングのAMGスピードシフトMCT(電子制御式9速AT)を組み合わせて、プラグインハイブリッドシステムを構成する。また、駆動機構にはAMGのパフォーマンス志向連続トルク可変配分4輪駆動システムの4MATIC+を採用。0→100km/h加速は3.5秒の俊足ぶりを実現し、さらに燃費性能はWLTCモードで9.8km/リットル、EV走行換算距離はWLTCモードで16kmを成し遂げた。

 電気モーターに関しては、電動シフト式2速トランスミッションおよび電子制御式リミテッドスリップデフとともに、コンパクトなエレクトリックドライブユニット(EDU)としてまとめられる。P3 ハイブリッド(変速機内あるいは変速機よりも下流に電機モーターを配置)と称するこの設計レイアウトは、車両の前後重量配分とアクスル荷重配分の最適化に寄与。そして、電気モーターがリアアクスルを直接駆動するために動力をよりダイレクトでトラクションに変換できる、電子制御式リミテッドスリップデフが一体化されていることから後輪左右へも駆動力が適正配分されて再加速時のアジリティの向上や高い走行安全性を実現する、EDUをリアアクスルに直接取り付けることで車両の前後重量配分とアクスル荷重配分が改善されてハンドリング性能の向上につながる、2速トランスミッションが俊敏な発進から高速走行時の安定的な連続出力に至るまで広い範囲をカバーし、2速への切り替えは電気モーターの最高回転数である1万3500rpmに相当する車速約140km/hに達するまでの間に電動アクチュエーターによって行う、などの特性を実現した。

 AMG独自の400Vハイパフォーマンスバッテリー(HPB)については、メルセデスAMGペトロナスF1チームが使用しているF1ハイブリッドレーシングマシンの、きわめて苛酷な条件下で実証済みの先進テクノロジーを基に開発。高出力を頻繁に繰り返し発生できる能力と軽量構造とを兼ね備えることで、クルマの総合的なパフォーマンスを向上させる。総電力量は6.1kWhで、連続出力80kW、最高出力150kW(10秒間)を発揮。また、バッテリー自体を軽量に仕上げるとともに、高い出力密度を達成する。冷却性能も最大限に重視し、非導電性の液体をベースとする高度な冷却液を循環させて560個のセルすべてを個別に直接冷却する方式を採用。合わせて、厚さわずか数mmという新しい薄型冷却モジュールを組み込み、約14リットルの冷却液を高性能電動ポンプでバッテリーの上から下まで全体に循環させて各セルを冷却するとともに、バッテリーに直接取り付けた油水熱交換器内を通過させることで、モジュール内の熱分布を均一に、かつ動作最適温度範囲内に保つことを可能とした。

 一方、AMGダイナミックセレクトには「Electric(電動)」、「Comfort」、「Battery(バッテリーホルド)」、「Sport」、「Sport+」、「Race」、「Slippery」、「Individual」という8つのモードを設定。選択したモードによって駆動システムやトランスミッションのレスポンス、ステアリング特性、サスペンションの減衰特性、サウンドなど主要なパラメーターが変更される。モードの切り替えは、メディアディスプレイのスイッチまたはAMGドライブコントロールスイッチで行う仕組みだ。また、回生ブレーキの強さは、アクセルを離した際にほぼコースティング状態で走るレベル0、通常のエンジン車でクラッチを繋いだ状態の減速度に相当する標準設定のレベル1、さらに強い回生を生み出すレベル2、エネルギー回収量が最大となるレベル3という4段階の選択を可能としている。

 シャシー面に関しては、フロントに4リンク式、リアにマルチリンク式を採用したうえで、走行状況に合わせて4輪それぞれを電子制御する連続可変ダンピングシステムを組み込んだAMG RIDE CONTROLサスペンションを装備する。また、AMG ACTIVE RIDE CONTROLやリアアクスルステアリングも専用セッティングを施して採用した。シューズには21インチAMGアルミホイール(RWM)+前265/40/後295/35R21タイヤを標準で装着。AMGカーボンパッケージを選択した際は、鍛造21インチAMGアルミホイール(RWL)が組み込まれる。メディアディスプレイにクルマのフロント部分下方の路面の映像を映し出す「トランスペアレントボンネット」や、車両の傾き、 路面の勾配等をディスプレイに表示する「オフロードスクリーン」も標準装備した。

 エクステリアに関しては、メルセデス・ベンツのデザインの基本思想である「Sensual Purity(官能的純粋)」を踏襲したうえで、随所にスポーティかつアグレッシブなアレンジを施す。フロント部はハイグロスクロームの縦ルーバーを備えたAMG専用フロントグリルやフロントスポイラーリップを採用し、メルセデスAMGのハイパフォーマンスモデルであることを明確に主張。一方でサイドセクションは、通常モデルのGLCクーペから全長を25mm拡大したディメンションに仕立て、合わせてボディ同色のワイドホイールアーチなどを配備して、筋肉質で引き締まったSUVクーペフォルムを創出する。フロントフェンダー部には、専用の“TURBO E PERFORMANCE”エンブレムを装着した。そしてリアビューは、パフォーマンスハイブリッドを示す赤く縁取られた“GLC 63 S”のエンブレム、ボディ同色のAMGパフォーマンススポイラーリップ、マットブラックのコントラストが鮮烈なリアエプロン、2つの台形デュアルテールパイプなどを装備して、印象的かつ迫力のある後ろ姿に仕立てている。

 内包するインテリアは、Sクラスの要素を取り入れながらAMGカーボンファイバーのインテリアトリムやハイグロスブラックのセンタートリム、ナッパレザー巻きのAMGパフォーマンスステアリングなどを配備してGLC63 Sならではのスポーティさを加えたことが訴求点だ。ダッシュボードは上下2段を基調に構成。上部は翼のような形状で仕立て、ここに航空機エンジンのナセルを思わせる丸みをつけたやや横長の角型エアアウトレットを配置し、同時にダッシュボードにはARTICOを張る。一方、下部には大きなインテリアトリムをあしらってセンターコンソールからダッシュボードへと連続性を持たせ、合わせて縦型11.9インチのメディアディスプレイとダッシュボードをドライバー側に6度傾けて視認性および操作性を向上させた。また、メーターパネルには自立型でダッシュボード上部と大きなインテリアトリムの手前に浮かんでいるように見える12.3インチの大型コックピットディスプレイを装備。コックピットディスプレイとメディアディスプレイは5つのスタイル(ジェントル、スポーティ、クラシック、Supersport、Offroad)と3つのモード(ナビゲーション、アシスト、サービス)の中から選択することが可能だ。また、オーディオシステムには「Burmester 3Dサラウンドサウンドシステム」を採用。走行ノイズの変化に関わらず最適なサウンドを維持するためのVNC(Vehicle Noise Compensation)も組み込んでいる。

 シートに関しては、サポート性に優れサーキットでのスポーツ走行時でも安定したドライビングポジションを維持できる一方で、長時間のドライビングでも疲れにくい快適性も兼ね備えたAMG専用本革(ナッパレザー)スポーツシートを標準装備。また、よりホールド性を高めたAMGパフォーマンスシートをオプションで用意する。さらに、室内を彩るアンビエントライトは64色から選べるとともに、単色の発光に加えて色の連続変化を可能とした。ラゲッジルームについては後席使用時で390リットル、後席格納時で最大1335リットルの容量を確保し、合わせてEASY-PACK自動開閉テールゲートを組み込んで利便性を高めている。

 安全運転支援機能のインテリジェントドライブについては、メルセデス・ベンツの最新ハードウェアおよびシステムを導入。機能としては、必要な車線認識を従来のステレオマルチパーパスカメラだけではなく、360度カメラシステムも使用することで対応可能なカーブが増えたり、高速道路上で今まで以上に精密に車線中央を維持したりすることができるアクティブステアリングアシスト、アクティブディスタンスアシスト・ディストロニックやアクティブステアリングアシストが使用されていない場合でも作動するようになったアクティブエマージェンシーストップアシスト、警告や緊急ブレーキ機能を含むアクティブブレーキアシスト、自車と同じ方向や反対方向に進む歩行者および自転車を含む車両も検知する緊急回避補助システム、芝などの路肩に対しても反応するように設定したアクティブレーンキーピングアシスト(メニューで3段階の感度調整が可能)、停車時でドアを開けようとした際に後方から障害物が迫っている場合の警告機能を組み込んだアクティブブラインドスポットアシストなどを採用する。また、AR(Augmented Reality=拡張現実)ナビゲーションを組み込んだ対話型インフォテインメントシステム「MBUX」や、最新のテレマティクスサービス「Mercedes me connect」といった先進機能も装備した。

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みんなのコメント

1件
  • vol********
    このクラスで無理やり電動化を進めてもリセールが悪すぎて敬遠されるだけ。
    本来は希少性からプレミアムが付くクラスだが期待できないし、好き物が金ドブで買えばいいだけ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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