プレーンなデザインが特徴のダイハツミラトコットは、軽自動車の中でもベーシックなラインの一台です。しかし自動ブレーキをはじめとした先進安全装備はもちろん、安全運転をサポートするさまざまな工夫が盛り込まれています。今回の徹底レビューは、そんなミラトコットを掘り下げます。
初めてクルマを運転する若者がメインターゲット
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「低燃費、低価格、安全・安心」が軽自動車の本質であると考えているのが軽自動車を中心に小型車を製造、販売しているダイハツです。現在、新車販売台数の約4割を占めている軽自動車は、女性や高齢者を中心に、毎日の買い物や通勤、通学など日常生活に欠かすことができない移動手段として活躍。特に公共交通機関が利用しにくい地方では、一家に一台以上の割合で普及している地域もあり、まさに暮らしを支えるライフラインの一つと言えるでしょう。
そのダイハツが、女性や初めてクルマを購入する若者をメインターゲットに開発したのが、ダイハツミラトコットです。自然体でいられることを表現するファッション用語である「エフォートレス」をキーワードに開発されたミラトコットとはどのような魅力があるのでしょうか。
軽いステアリング、狭い道での取り回しの良さ
2018年6月に発表されたダイハツミラトコット。ダイハツが掲げる、軽自動車の本質である低燃費、低価格に加えて、安全・安心を追求したミラトコットは、企画・開発段階から女性社員で構成されたプロジェクトチームが参画し、ユーザー視線でのコンセプトや採用アイテムに関する意見を反映させることで、誰もが安心して運転できるモデルに仕立てられているのが特徴です。
ミラトコットは軽乗用車のベーシックモデル、ミライースがベース。女性的な視点で、運転がしやすいように、パワーステアリングは低速域でのハンドルの操舵力が軽く、軽快なハンドル操作が可能で、狭い路地での走行や車庫入れがスムーズに行えるようにチューニングしています。そして、取り回しの良さもミラトコットの魅力の1つ。
ボディサイズは、全長3,395mm×全幅1,475mm×全高1,530mm(4WD車は1,540mm)です。取り回しの良さの目安となる最小回転半径は4.4mで、狭い道でのすれ違いや車庫入れなどもラクラクこなせます。
ミラトコットの商品コンセプトは「誰でもやさしく乗れる、エフォートレスなクルマ」。どんな人にでも使いやすく馴染みやすさ、軽自動車に相応しいリーズナブルな価格やコンパクトなサイズ感を追求。さらに、クルマを初めて購入する、運転することに不安のあるエントリーユーザーでも気軽に、そして安心して乗れるような工夫が施されているのが特徴となっています。
角を丸めたやさしい外観
ミラトコットの外観デザインは、水平基調のスタイルやドライバーからサイズ感が掴みやすい見切りのよいボディを採用することで、デザイン性と運転のしやすさを両立。角を丸めたやさしさのあるスクエアボディは自然体で親しみやすく扱いやすいイメージを演出しています。
その結果、メインターゲットである女性に加えて、初めてクルマを購入する若年層から高齢車まで幅広い年齢層のユーザーにマッチする優しいデザインとなっています。スクエアなボディに対して、フロントとリアに採用した丸いランプ類がアクセントとなり、ミラトコットらしい個性を表現しています。
居心地の良さだけなく広い視界を確保したインテリア
インテリアは、居心地の良さにこだわっています。水平基調のインストルメントパネルを採用し、直線的にデザインされたエンジンフードの先端が見やすく車両感覚をつかみやすい設計です。さらに運転席前方のフロントピラーは角度を立てて、ドアミラーをドアパネルに取り付けることで、死角を減らし、広い視界を確保しています。
両サイドは窓の下端であるベルトラインを水平にすることで、バックで車庫入れなどする際の良好な後方視界を確保しました。また、どんな体格の人でも正しいドライビングポジションを調整できる運転席シートリフターやチルトステアリングを装備しています。
ミライースよりしなやかな乗り心地
ミラトコットに搭載されているエンジンは最高出力52ps、最大トルク60Nmを発生する660cc直列3気筒DOHCの1種類。組み合わされるトランスミッションもCVTのみ。駆動方式は全グレードで2WDと4WDを設定し、WLTCモード燃費は21.5~22.6km/Lです。ミラトコットはミライースがベースとなっていますが、サスペンションはミラトコット専用のセッティングにより、しなやかな味付けをされ、乗り心地の良さと高い操縦安定性を両立しています。
先進安全装備はもちろん、狭い道や駐車時の支援機能も充実
ミラトコットは取り回しの良さに加えて、安全装備も充実しています。世界最小サイズの高性能ステレオカメラをフロントウィンドウ内に設置した、衝突回避支援システムのスマートアシストIIIを搭載。車両だけでなく、歩行者も認識し、緊急時に回避操作を行う、衝突回避支援ブレーキ機能をはじめ、車線逸脱警報機能、誤発進抑制制御機能などによりドライバーのうっかりミスをしっかりとフォローしてくれます。
さらに、軽自動車初の装備として、パノラミックモニター&コーナーセンサーをダブルで設定。パノラミックモニターは4つのカメラで前後左右を撮影し、6通りのビューをナビ画面に表示してくれるので、苦手な人の多い車庫入れや縦列駐車をサポート。また、コーナーセンサーは障害物までの距離に応じて、3段階のブザー音で知らせてくれ、視覚と聴覚のダブルでドライバーをフォローしてくれます。
最新のミラトコットのグレード構成はスタンダードモデルL“SAIII”。そしてオートエアコンをはじめ快適装備が充実したG“SAIII”の2種類です。車両本体価格は116万2,700円~138万6,000円となっています。
免許を取り立ての方から、免許返納に悩む高齢者まで
ミラトコットは低価格の軽自動車のベーシックモデルにもかかわらず安全装備が充実しています。先進装備だけでなく見やすい視界を実現した取り回しの良さなども、免許を取り立ての方から、免許返納に悩む高齢者まで、幅広く安全運転をサポートします。自由に移動できる手段が多くの人に提供されるのは素晴らしいことです。これこそクルマがもつ普遍的な魅力なのです。
※記事の内容は2022年3月時点の情報で制作しています。
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