メルセデス・ベンツ日本がCクラスのマイナーチェンジにあわせ、ラインナップのリニューアルをおこなった。なかでも注目したいのが「BSGエンジン」搭載の「C200アバンギャルド」だ。1.5リッター直列4気筒にもかかわらず、体感パワーはかつての2.5リッター以上といえる魅力的なエンジンである。
“BSG”とは「ベルトドリブン・スターター・ジェネレーター」を意味する。電気モーターからベルトを介してスターターとジェネレーターを駆動するのが特徴だ。さきにS450やCLS450に搭載した3.0リッター直列6気筒エンジンに搭載されたシステム「ISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)」に近い。
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メリットはISGと同様、ごく低回転域のエンジントルクの増強にある。そもそもこのエンジンは可変タービンのターボチャージャーを備えていてパワフルであるが、さらに走り出しが力強く感じられるのが最大のメリットだ。
ぼくはISGですっかりこのシステムの魅力にとりつかれていたが、ベルトドリブンのBSGを使うC200アバンギャルドも、乗ると期待どおりのパワフルさだった。むしろ、1.5リッターとしては期待をはるかに上まわる完成度といったほうがいい。
新しくなったCクラスはヘッドランプのデザインとともにバンパーと一体型のエアダムもよりスポーティな形状になっている。オプションでLEDヘッドライトを選べば、さらに“キラキラ”とビームが輝き、新しさをより強く印象づける。
全体として、ややアグレッシブな雰囲気が強くなった新型であるが、その雰囲気にC200アバンギャルドのややスポーティな走りはちょうど似合う。もっとスポーティなモデルに、メルセデスAMGのC43、C43S、さらにC63があるものの、そこまでいくともはやスポーツカーだ。
試乗の場所は軽井沢だった。旧軽井沢から中軽井沢を経由し鬼押出し園へと、中速コーナーが続くワインディングロードを上がっていったが、そのときのドライビングフィールはとてもよかった。
エンジンの最大トルク280Nmにくわえ、電気モーターの最大トルク160Nmが上乗せされる。その効果は走りだしたとたんにわかる。アクセルペダルへの反応がじつにするどい。軽く足を乗せただけで、車体はすっと前に出る。
そのあとは可変ターボチャージャーが引き継ぐ。1500rpmから上は、エンジンパワーによって一気に加速する。AMGモデルほどのパンチはないが、ふつうに気持ちよく速い。この感覚こそ真骨頂と思う。
勾配が多少キツい場面も、まったく気にならない走りだ。後輪がぐいぐいとクルマを力強く押す。190Eの時代は、2.6リッター直列6気筒エンジン搭載の「190E 2.6」で、はじめて”ふつう”に走ったなぁ……と、記憶がふと頭に浮かんだりした。技術の進歩はすごい!
サスペンションの設定は硬めであるものの、決して“ガチガチ”ではなく、たとえばカーブでの絶妙な車体コントロール性は、さすがメルセデス・ベンツ! と、思わせる完成度だ。現行Cクラスは、発表から4年が過ぎたが、まったく古びていない。それどころか、こんなにいいエンジンを搭載し、ますます完成度を上げてきたのだからおそるべし、だ。
というわけで、メルセデスAMGは過激すぎる(しかも高いし)と、思う向きに、C200アバンギャルドはかなりいい選択だと思う。価格も552万円と、C43(940万円)より約400万円安価だ。
ガソリンエンジンの上まで気持ちよく回るフィールは、やっぱりこのクルマの真骨頂だ。今こそ、それを味わっておくべき時ではないかと思う。
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