フォード・ブロンコ 米の予約絶好調
text:Kenji Momota(桃田健史)
【画像】「懐かしカッコいい」出たら一触即発の2台【ライバル比較】 全155枚
「まさか、ここまでやるとは!?」日系自動車メーカーの北米市場担当者が、フォードの新戦略に舌を巻いた。
その実態とは……。
発表前から、ミシガン州ディアボーンのフォード本社関連施設内で捉えされたスパイフォトや、コロラド州でのオフロードテストのスパイビデオなどがネットで大きな話題となった、フォード新型「ブロンコ」
2020年7月にオンラインでその姿や技術的なスペックが公開されると、ブロンコ人気は急上昇した。
なにせ、ちょっとクラシカルな雰囲気のある丸目の顔と、スクエアなボディスタイルが、老若男女問わず「カッコいい」と絶賛された。
さらに驚きだったのが、ディタッチャブル(取り外し可能)なドアだ。アフリカのサファリや、南米アマゾンへの探検に出かけたくなるような、なんとも大胆なデザインアレンジである。
アクティブな2ドアと、ファミリーも楽しめる4ドア、さらに都会派ドライブも併用できるスポーツの3本柱体制というラインアップも好評だ。
フォードによると、100ドル(約1万600円)のディポジットを支払った先行予約は、オンライン発表から3週間で、2ドア、4ドア、スポーツの3モデルで合計16万5000件にも達した。
では、注目のブロンコ新戦略とは何か?
このタイミングで試みを公開するワケ
2020年8月13日、フォードはオフィシャルメディアサイトで、ブロンコ55回目の誕生日を祝った。
同時に公開されたのは、5台の「アドベンチャー・コンセプト」である。
そもそも、ブロンコが発表された際、ユーザーが大いに興味を持ったのがオフィシャルオプションパーツの豊富さだ。2ドアと4ドアモデル用に200種類、スポーツ用には100種類が初期バージョンとして設定された。
そうしたオフィシャルパーツの活用事例として「アドベンチャー・コンセプト」を仕立てた。ただし、コンセプトと称するからには、オフィシャルパーツ以外にもチューニングやドレスアップを加えている。
なぜ、こうした試みを、このタイミングで、オンラインで公開したのか?
理由は単純明快。毎年11月にネバダ州ラスベガスで開催されている、世界最大級の自動車アフターマーケット見本市「SEMAショー」が、今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止が決定したからだ。
SEMAショーでのフォードブースといえば、メイン会場の入り口近くに、会場全体が見渡せるような横方向に広いブースを展開。過去10数年間は、ピックアップトラック「Fシリーズ」と、スポーツカー「マスタング」が二枚看板だった。
そこの、第3の柱として、ブロンコが加わるはずだったのだ。
5台のコンセプト どんなクルマ?
もし、今年SEMAショーが予定通り行われていたら、フォードオフィシャルブームのみならず、アフターメーカーの各所で個性豊かなブロンコが並び、場内がブロンコ祭りになることが予想されただけ、なんとも残念である。
そうしたユーザーの思いを察したフォード本社が「アドベンチャー・コンセプト」をブロンコの誕生日に合わせて詳細を公開したのだ。
さらに言えば、フォードとしてはブロンコを単なる1モデルとして扱うのではなく、ジープのように1ブランドとして大切に育てていこうという強い意志がある。
それをご理解いただいた上で、5台のコンセプトモデルを紹介したい。
まずは、4ドア・アウターバンクスをベースとした、フィッシングガイド。公開された画像では、フロントフードに釣り竿のホルダーが目立つ。
2ドア・トレイルリッグは、2ドア・バッドランズをベースとした。フォードパフォーマンス・モジュラーバンパーに強力なウインチを備え、過酷な岩場に立ち向かう雰囲気。
スポーツ・トレイルリッグは、ライトチューニングに見えるが足元は31インチのBFグッドリッチのマッドテレインT/A KM3を履いて走破性を高めた。
同じくスポーツでは、トーイング(牽引)を重視するバージョンや、フロントフードにドローンを離発着させる仕様なども提案した。
気軽に集える場もフォード自ら作る
フォードがブロンコに対する本気度の高さは、各種コンセプトモデルの紹介に留まらない。
なんと、ブロンコを走らせ、またブロンコユーザーが気軽に集うことができる場を、フォード自らが作るというのだ。
フォードが、プレイグランドと呼ぶ施設を、まずテキサス州オースティンに2021年に一気に4か所をオープンするという。
日本でも、千葉県房総半島に、ポルシェがエクスペリエンスセンター、フェラーリなどを手掛ける大手商社コーンズアンドカンパニーリミテッドがサーキット施設「ザ・マガリガワ・クラブ」を開設することが決まったが、メーカーとしてオフロード専用施設を展開するのは極めて珍しい。
さらに、フォードはブロンコで、メキシコのバハ半島で行われるオフロードレースに、ワークスチームとして2021年「ブロンコR」を擁して参戦することを決めた。
このように、量産車があり、パーツが豊富で、プレイグランドがあり、レースというチャレンジ精神を見せる。
ブロンコは明らかに、新世代のアメリカンブランドとしての地位を確立し始めている。
日本でも是非、ブロンコの正規輸入が望まれる。
そして、ジープやランドローバー・ディフェンダー、さらには国産オフローダーも交えた、新世代オフロードプレイグランドの誕生にも期待したい。
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みんなのコメント
新ディフェンダーも期待していたけど、なんか残念な安っぽい格好になったから。
新ブロンコは、最近のSUVの中では1番好き。
これで5〜600万なら欲しい。
日本導入は未定のようですが気になります。
本当はトヨタでこのようなランドクルーザー出して欲しい。
やっぱり先を色々考えると日本車が欲しくなる。