現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > レビン復活! シティ健在!! パルサー消滅!? 日本では潰えた懐かしの車名 6選

ここから本文です

レビン復活! シティ健在!! パルサー消滅!? 日本では潰えた懐かしの車名 6選

掲載 更新 8
レビン復活! シティ健在!! パルサー消滅!? 日本では潰えた懐かしの車名 6選

 日本車は1990年代まではどのメーカーも車種を増殖させ続けてきたが、21世紀に入り、高効率化を目指し積極的に車種整理を敢行している。

 その対象はビッグネームと言われる慣れ親しんだ車名も例外ではなく、日本市場からは多くのクルマが消えていった。

国内で絶版も40周年! 日産 マキシマ 隠れた歩み

 しかしかつて日本で販売されていながら現在消滅したモデルのなかには、海外専用車として販売されているものもある。

 日本で販売されていたクルマとは全く関係のない別グルマになったもの、クラス替えしたモデル、正常進化を続けているモデルなどさまざまです。

文:永田恵一/写真:TOYOTA、NISSAN、HONDA、DAIHATSU

【画像ギャラリー】日本で車名消滅後も存続!! 懐かしい車名の海外専用車の最新モデルをもっと見る!!

トヨタレビン:中国で復活!!

AE86が最後のFRで、その後FFモデルが3代続いた。2000年に生産終了となって栄光のレビンの車名が消滅。写真は最後のレビンであるAE111

 トヨタの大衆セダンカローラの派生車であるカローラレビンは、2代目カローラをベースとした初代モデル(TE27)が1972年にデビューし、いつの時代も若者の心を熱くしてきた。

 シリーズ4代目となるAE86は人気漫画『頭文字D』の影響もあり、兄弟車のスプリンタートレノとともに絶版後にブームが到来したほどだ。

 FF化された後も根強い人気があったレビンだが、1995年にデビューしたAE110系が最後のモデルとなり、惜しまれつつ2000年に生産終了となった。

 そのレビンの車名が復活したのは、日本ではなく中国。2014年の北京モーターショーで、中国仕様カローラの兄弟車となるレビンHEVとして世界初公開され、2015年に生産・販売が開始された。

2014年に北京モーターショーでレビンの名前が復活!! 中国で販売されるカローラの兄弟車にレビンと命名された。カローラレビンではなくレビンだ

 そして2018年にカローラがフルモデルチェンジして刷新されたのに合わせ、中国で販売するカローラの兄弟車としてレビンも新型に切り替わっている。

 日本のカローラが国内専用の全長4495×全幅1745×全高1435mmなのに対し、レビンのボディサイズは、北米、欧州モデルと同じ全長4630×全幅1790×全高1435mmで、ホイールベースも日本モデルだけ60mm短縮された2640mmとなっている。

 中国のカローラにはレビンというスペシャルな車名が与えられたが、日本のカローラは世界で唯一の専用ボディのスペシャルなのだ。

2019年から販売を開始した中国仕様のカローラのスポーツモデルとしてレビンはラインナップされている。写真はレビンハイブリッド

日産マキシマ:北米で健在!!

 日産マキシマは、1981年にブルーバード(910型)をベースに北米で販売する日産ブランドの最上級セダンとして登場し、日本での販売されたのは2代目(1984年デビュー)との3代目(1988年デビュー)だ。

 2代目はブルーバード(U11型)のフロントを90mm延長し、2L、V6SOHCエンジンを搭載し、ブルーバードと差別化されていた。1984にデビューした時にはブルーバードマキシマだったが、後にマキシマに変更された。

1984年にブルーバードのフロントを90mm伸ばして、V6エンジンを搭載したのがマキシマ。しかしブルーバードと変わり映えしなかったため目立たなかった

 日本車初のV6搭載のFFと話題になったが、ブルーバードとデザインが変わらず、単なる上級モデルにしか認識されなかったため、トヨタのマークII3兄弟の相手になり得ず。

 3代目は2代目の苦戦を受け専用ボディが与えられ、全幅が1760mmの日本車初の本格3ナンバーボディで登場。エンジンも3L、V6を搭載し上級移行した。

 しかし、クラウン、セドリック/グロリアでさえ5ナンバーサイズだった当時、マイナーな存在であるマキシマにとってはオーバークォリティで、販売向上にはつながらず苦戦。ただ、広くて快適なリアシートは好評だった。

 3代目マキシマは1993年に日本仕様が生産中止となり、その後はセフィーロに統合された。

 これでマキシマの車名は初代以来、輸入車専用となってしまった。

日本で販売された最後のマキシマは、日本車初の本格3ナンバーボディが与えられた。後席の広さ、快適性は高かったが、大きな成果は残せず

 マキシマは北米ではスポーツセダンとして人気で、8代目の現行モデルは2015年にデビュー。全長4897×全幅1859×全高1435mmのミドルクラスセダンとして進化を続け、エンジンは3.5L、V6DOHCを搭載している。

 次期モデルは2021年に登場し、100%EVセダンとなるという情報もある。

 ティアナが日本マーケットから消滅したこともあり、マキシマが再び日本で販売される可能性はゼロではなさそうだ。

マキシマが北米で販売され続けているのは人気があるから。現行マキシマは通算8代目で2015年にデビュー。スポーティなデザインがカッコいい

ホンダシティ:アジアで健在!!

 ホンダのリッターカークラスのコンパクトカーとして1981年にデビューしたのがシティで、当時としては珍しい背の高い『トールボーイコンセプト』がウケて大ヒット。

 ターボ、ターボII、カブリオレなどどれも話題になったホンダの歴史に残る名車だ。

初代の大ヒットを受けて登場した2代目シティは、モータースポーツでは存在感があったが、初代と正反対のコンセプトで苦戦してしまった

 その後を受けて登場した2代目は販売不振となり、1995年に生産終了となった。まさに天国から地獄とはまさにこのことだろう。ロゴが後継車となり、これをもって日本でのシティの販売は終了となった。 

 しかし、そのシティの車名は日本でシティが消滅した翌年に、アジア向けの小型セダンの車名として復活。それは現在も継続されている。

 海外向けセダンのシティは初代、3代目は日本では販売されなかったが、2代目はフィットベースのセダンを2002年から2008年までフィットアリアの車名でタイから輸入するかたちで日本で販売された。

2019年にタイでフルモデルチェンジを受けた最新のシティ。1996年アジア向けセダンとして誕生して5代目となる。3ナンバーサイズのため日本導入の可能性は低い

 2020年に日本での販売を終了したグレイスは、4代目シティの日本仕様として2014年から販売され、グレイスは専用1.5Lエンジン、1.5Lハイブリッドをラインナップしてシティと差別化されていた。

 そのシティは2019年にタイでフルモデルチェンジされ、全長4553×全幅1748×全高1467mmと日本では3ナンバーサイズとなるため、グレイスまたはその後継モデルとして日本に導入される可能性は低いと思われる。

ホンダアヴァンシア:中国で復活!!

 アヴァンシアはホンダがチャレンジしたニュージャンルカーのひとつで、アコードをベースとした日本専用車だった。

 ボディタイプはステーションワゴンのようだが、ホンダは『4ドアクラブデッキ』と称していた。アコードエアロデッキに通じるロングルーフが特徴となっている。

ルーフラインが美しいアヴァンシアは1代限りで消滅。写真はオデッセイアブソルートに先駆けて商品化された走りに特化したヌーベルバーグ

 インパネシフトの採用により前席から後席へのウォークスルーを可能とし、広いだけでなくスライド&リクライニングなど後席の快適性を重視していた。

 しかし、アコードワゴンと乗用タイプミニバンのオデッセイの中間に位置するというのが足かせになり、中途半端感は否めず、ユーザーはオデッセイ、アコードワゴンに流れていった。

 マイチェンでローダウン、専用サスペンションチューニングなどを施したスポーツグレードのヌーベルバーグを追加したものの、シリーズの販売は好転せず、2003年に生産終了。

アヴァンシアの車名は中国でワゴンタイプではなくクーペSUVとして2016年に復活。日本導入の期待がかかるスタイリッシュSUVだが、1942mmの全幅では厳しい

 そのアヴァンシアの車名は2016年に中国で復活。日本ではワゴンタイプだったが、ルーフラインが美しい、大型のクーペSUVとして生まれ変わった。

 全長4858×全幅1942×全高1675mmというボディサイズは、全長こそCR-Vより少し長いだけだが、全幅はかなりワイド。

 エンジンは1.5L、2Lの直4ターボの2種類で、22万元(約340万円)から購入できる。

ダイハツテリオス:アジアで健在!!

 ダイハツテリオスは1997年から2006年まで販売されたダイハツのコンパクトSUVで、軽自動車バージョンにテリオスキッドもあった。トヨタにOEM供給され、キャミとして販売されていた。

 1.3L、直4エンジンを縦置きにするFRと4WDのラインナップで、見た目以上の悪路走破性を持っていたので、当時は影の実力者と言われていた。

テリオスはダイハツのコンパクトSUVで、縦置きエンジンのFRと4WDをラインナップ。軽自動車版としてテリオスキッドも販売されていた

 そのテリオスの後継モデルとして登場したのがビーゴで、テリオスの車名は日本では1代限りで消滅してしまった。

 ただ、東南アジアではテリオスの車名は健在で、ビーゴをテリオス(2代目)として販売。そしてビーゴが消滅後もテリオスは残り、現在3代目となっている。

 2017年11月に登場した3代目テリオスは、全長4435×1695×全高1705mm(ロッキーは全長3995×全幅1695×全高1620mm)という日本の5ナンバーサイズで、最低地上高も220mmと高く、おまけに3列シートで7人が乗れる。

 ダイハツはコンパクトSUVのロッキーの販売が好調だが、コンパクト3列シートSUVのテリオスを日本導入するのもありだと思う。

テリオスは現在インドネシアで生産される5ナンバーサイズの3列シート7人乗りSUV。なかなかスタイリッシュに仕上げられていて、日本に導入すれば面白そう

番外編/日産パルサー

 日産チェリーの後継車でヨーロピアンテイストを纏ったハッチバック&セダンとして人気のあったパルサーは、2000年に5代目モデルが日本で販売終了となり、22年の歴史に終止符を打った。

 日本での後継車は2000年登場のブルーバードシルフィや2004年登場のティーダだった。

日本で最後となった5代目パルサーはスポーツモデルのVZ-Rで話題になったが、そのほかのモデルの存在感が希薄だったのが惜しまれる

 そのパルサーの車名は、2006年に世界中から消滅したが、2013年にオーストラリアで復活したのを皮切りに、ニュージーランド、タイなどでも復活の狼煙を上げた。

 そして2014年には欧州でもパルサーの車名が復活し、日本導入の期待もかかったが、2019年3月をもって復活したパルサーの車名は再び消滅してしまった。

2014年に欧州でパルサーが復活。パルサーNISMOもラインナップされ、日本導入も切望されたが、2019年3月で欧州でも販売終了

【画像ギャラリー】日本で車名消滅後も存続!! 懐かしい車名の海外専用車の最新モデルをもっと見る!!

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

最近スズキのデザイン良すぎない? [新型ディザイア]のスタイルがイケすぎな件
最近スズキのデザイン良すぎない? [新型ディザイア]のスタイルがイケすぎな件
ベストカーWeb
父と同じ道を進む佐藤凛太郎「早く慣れてQ1から攻められるように」/第71回マカオGPプレビュー
父と同じ道を進む佐藤凛太郎「早く慣れてQ1から攻められるように」/第71回マカオGPプレビュー
AUTOSPORT web
EVだけは無理ない? ”300万円超え”予想の[新型ハスラー]登場か!! ガソリンモデルはどうなるの!?
EVだけは無理ない? ”300万円超え”予想の[新型ハスラー]登場か!! ガソリンモデルはどうなるの!?
ベストカーWeb
【制限速度は350km/h!】マクラーレン史上最速モデルW1が日本初お披露目!
【制限速度は350km/h!】マクラーレン史上最速モデルW1が日本初お披露目!
AUTOCAR JAPAN
クルマ買うなら[ハイブリッド]? [PHEV]? いったいどっちがいいのだろう?
クルマ買うなら[ハイブリッド]? [PHEV]? いったいどっちがいいのだろう?
ベストカーWeb
約2890名が受講した「ラリー教室」が無事に全行程終了! 最終回には新井選手が登場して校庭でデモランを披露…「開催リクエストが増えているみたいです」
約2890名が受講した「ラリー教室」が無事に全行程終了! 最終回には新井選手が登場して校庭でデモランを披露…「開催リクエストが増えているみたいです」
Auto Messe Web
TC2000王者ペーニャがプジョーで2勝目、僚友カルドゥソも選手権首位を奪還/TCR南米第9戦
TC2000王者ペーニャがプジョーで2勝目、僚友カルドゥソも選手権首位を奪還/TCR南米第9戦
AUTOSPORT web
ニュルブルクリンクを7秒超短縮! 小変更 アウディRS3へ試乗 シャシー技術を大幅アプデ
ニュルブルクリンクを7秒超短縮! 小変更 アウディRS3へ試乗 シャシー技術を大幅アプデ
AUTOCAR JAPAN
マフラーで有名な「ロッソモデロ」がなぜモータースポーツ部門を?…「全日本ラリー」「筑波タイムアタック」「eスポーツ」で次世代のクルマファンを増やしていきます
マフラーで有名な「ロッソモデロ」がなぜモータースポーツ部門を?…「全日本ラリー」「筑波タイムアタック」「eスポーツ」で次世代のクルマファンを増やしていきます
Auto Messe Web
農機のヤンマー「やけにかっこいいトラクター」を発表 部品共通化で“建機”に “船”にもできる!?
農機のヤンマー「やけにかっこいいトラクター」を発表 部品共通化で“建機”に “船”にもできる!?
乗りものニュース
F1レースディレクターのニールス・ヴィティヒが辞任。FIA F2などで同職を担うルイ・マルケスが後任に
F1レースディレクターのニールス・ヴィティヒが辞任。FIA F2などで同職を担うルイ・マルケスが後任に
AUTOSPORT web
絶対王者は予選ヒート時点で“7冠”達成。決勝では両日ともに初優勝者が誕生/WorldRX最終戦
絶対王者は予選ヒート時点で“7冠”達成。決勝では両日ともに初優勝者が誕生/WorldRX最終戦
AUTOSPORT web
EVのBMW「3シリーズ」を発見! 2026年発売の "i3" テスト走行か 先鋭的なデザイン
EVのBMW「3シリーズ」を発見! 2026年発売の "i3" テスト走行か 先鋭的なデザイン
AUTOCAR JAPAN
フロントガラスが飛び石被害はなぜ起こる? 温度差で割れることもあるので早急なリペアが大切…DIYで修理しても大丈夫?
フロントガラスが飛び石被害はなぜ起こる? 温度差で割れることもあるので早急なリペアが大切…DIYで修理しても大丈夫?
Auto Messe Web
ドゥーハンのプライベートテストにガスリーが急きょ参加。アルピーヌの思惑に憶測広がる
ドゥーハンのプライベートテストにガスリーが急きょ参加。アルピーヌの思惑に憶測広がる
AUTOSPORT web
『ジャガーXJR-8(1987年)』スピードで打倒ポルシェを果たした殊勲車【忘れがたき銘車たち】
『ジャガーXJR-8(1987年)』スピードで打倒ポルシェを果たした殊勲車【忘れがたき銘車たち】
AUTOSPORT web
TOYOTA GAZOO Racingが2025年シーズンWEC参戦体制発表。不変の体制で王座防衛目指す
TOYOTA GAZOO Racingが2025年シーズンWEC参戦体制発表。不変の体制で王座防衛目指す
AUTOSPORT web
阪神高速の「約3年通行止め」大幅前倒しで再開日時決定!“垂れ下がる橋”架け替えで大動脈がついに復活
阪神高速の「約3年通行止め」大幅前倒しで再開日時決定!“垂れ下がる橋”架け替えで大動脈がついに復活
乗りものニュース

みんなのコメント

8件
  • パルサーニスモは市販化(ラインナップ)されなかったんじゃ?
    デザインもコンセプトもめちゃくちゃ好きだったんだけど結局出なくてガッカリした覚えがあるが。
  • パルサーミラノX1 黄色と黒のツートンカラーに乗っていました。直線基調の3ドアハッチバック。彼女とよくドライブデートにお出かけした思い出深い一台です。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

126.0181.7万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

89.089.0万円

中古車を検索
テリオスの車買取相場を調べる

ダイハツ テリオスの中古車

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

126.0181.7万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

89.089.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村