■送迎などの需要増加を見込んでフルサイズワゴンを投入
トヨタは、フルサイズワゴンの新型「グランエース」を2019年12月16日より発売します。新型グランエースは、海外で販売されている「ハイエース」をベースとしています。
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2019年2月にフィリピンで海外向けの新型ハイエースが初公開されたときに、日本は市場環境が異なるため海外向けのハイエースは導入しないと発表されたのですが、なぜトヨタは新型グランエースとして日本でフルサイズワゴンを導入するのでしょうか。
新型グランエースの導入背景について、トヨタは次のように説明しています。
「今回発売する新型グランエースは、送迎など新たなジャンルを想定したモデルです。日本導入の背景は、近年のインバウンドによる訪日外国人の増加や2020年の東京オリンピックに向けて送迎需要の増加が見込まれるためです。
ベースは海外向けの新型『ハイエース』で、全長5m超えとかなり大柄なサイズですが、タイヤがかなり切れるので、最小回転半径は一回り小さい『アルファード』と同じ5.6mで、日本でも問題なく使えます。
また、日本で新型ハイエース自体を導入するわけではないので、既存のハイエース(200系)はそのまま商用バンとして販売していきます」
新型グランエースの年間販売目標は600台としていますが、トヨタ広報部によると、事前予約の段階で、すでに約420台の予約が入っているといいます(2019年11月21日時点)。
価格は、4列シート8人乗りの「G」グレードが620万円、3列シート6人乗りの「プレミアム」グレードが650万円です。
※ ※ ※
新型グランエースは、セミボンネットのパッケージを採用し、上質な室内空間と静粛性や走行安定性など、磨き抜かれた基本性能の高さが特徴です。
存在感のある外観デザインや華やかな運転席周り、心地よい後席空間のデザインが際立つ高級ワゴンです。外観は、金属調加飾の大型ラジエーターグリルがヘッドランプと融合し、上下左右に張り出した華やかで押し出し感の強いフロントビューを実現しました。
また、グリルの枠と連動し、ヘッドランプに突き刺さるようなデザインのLEDデイタイムランニングランプと、クロム加飾フレームで囲んだプロジェクター式2眼ヘッドランプが、高級車にふさわしい先進性を表現しています。
サイドビューは、クラッディングパネルとリアバンパー下端まで連続した金属調加加飾モールが低重心を強調するとともに、堂々とした佇まいを演出しました。
リアのデザインは、リアコンビネーションランプのLEDの帯が先進的をアピール。上部に伸びる特徴的なデザインのリアコンビネーションランプとバックドアガーニッシュを組み合わせ、高い位置にレイアウトすることで堂々とした風格のあるスタイルとしました。
さらに、17インチタイヤに掘り出しの質感と金属調塗装のアルミホイールを組み合わせ、高級感を演出。放射状のスポークデザインが、どっしりと車両を支える印象を強調しています。
ボディサイズは、全長5300mm×全幅1970mm×全高1990mmとワイドなサイズですが、最小回転半径は5.6m(17インチタイヤ装着車)で、最適なステアリング切れ角とギヤ比の設定により、タイヤが滑らかに動いて市街地での取り回しにも優れています。
ボディカラーは、上質感が際立つ「ホワイトパールクリスタルシャイン」(オプション)に加え、高級感が漂う「ブラック」「グレーメタリック」「シルバーメタリック」の全4色を用意しました。
■新型グランエースのライバルは、同じトヨタのアルファードか?
新型グランエースの室内空間は、室内長3290mm×室内幅1735mmとゆとりがあります。3列シートのプレミアムは、2列目と3列目シートに、ゆったりとくつろげる専用のエグゼクティブパワーシートを採用。
座り心地の良さに加えて、ロングスライド機構やパワーリクライニング機構、パワーオットマン、快適温熱シート、格納式テーブルなどを装備し、利便性や快適性を追求しました。
4列シートのGは、2列目シートにエグゼクティブパワーシート、3列目シートにレバー操作でシート調整可能なリラックスキャプテンシートを設定。4列目にはワンタッチで座面が跳ね上がる6:4分割チップアップシートを採用するなど、乗車人数や手荷物の量に応じてフレキシブルなシートアレンジが可能です。
運転席まわりは、ブラックを基調とした低くワイドなインパネで、空調の吹き出し部に金属調加飾を、助手席正面に木目調加飾を配置して、華やかな印象としました。
低くワイドなインパネにメーター配置を工夫することで、前方は開放感のある視界が広がります。さらに、フロントピラーのスリム化や三角窓の拡大、低いベルトラインなどにより、優れた側方視界を確保しました。
メーターフードには本ステッチを施すとともに、ハンドルに本革と木目調加飾を組み合わせるなど、上質なインテリアを目指しました。また、ブラック基調との内装とすることで、引き締まった室内を実現しています。
後席の乗員を包み込むように、フロントシート背面からサイドトリムに向かって木目調加飾が施されました。加飾に沿って灯されるLEDサイドカラーイルミネーションなど、クールななかにも落ち着きのある大人の上質感を演出しています。
天井色には華やかなフロマージュ、シート色にはニュートラルベージュが採用されましたが、どちらもオプションとしてブラックが設定されています(Gの天井色はフロマージュのみ)。
後席への乗り降りに配慮し、スライドドアの開口部は1000mmと大きく設定されています。また、事前予約で、スマートキーを携帯して車両に近づくとスライドドアが自動的に開錠して開くウェルカムパワースライドドア機構を搭載したスマートエントリー&プッシュスタートシステムを全車標準装備。さらに、スライドドアが閉じ始めるとスマートドアロックを受け付け、完全に閉じたタイミングで自動的に施錠する予約ロック機能も設定しています。
新型グランエースのパワートレインは、2.8リッタークリーンディーゼルエンジンと6速ATを組み合わせました。高級車に求められる滑らかさや静粛性に加え、低回転からトルクフルな走行を実現し、WLTCモード燃費は10.0km/Lを達成しています。
また、DPRや尿素SCRシステムの採用により、窒素酸化物(NOx)を大幅低減。これにより、排出ガス規制の基準「ポスト新長期規制」に適応しました。
新型グランエースはFRレイアウトを採用するとともに、アンダーボディはサイドメンバーをストレートに通すストレートラダー構造とし、フロア面のねじれ剛性を確保。さらに、各ピラーをアンダーボディと結合した環状骨格構造を用いることで、高剛性ボディを実現しました。
サスペンションは、フロントにマクファーソンストラット式独立懸架、リアにトレーリングリンク車軸式を採用。高いボディ剛性に対して、サスペンションジオメトリの最適化やストロークの確保によって、接地感のある上質な乗り心地と高い走行安定性を実現しています。
エンジンルームと室内を隔てるダッシュパネルにサンドイッチ鋼板を使用するなど、制振材・吸遮音材を効果的に配置。さまざまな路面環境において、高級ワゴンにふさわしい優れた静粛性を追求しました。
便利な機能として、スマートフォンと連携可能なディスプレイオーディオ(DA)とDCM(専用通信機)を標準装備。すべての乗員に、安心・便利なコネクティッドサービスを提供します。
スマートデバイスリンクに対応するTCスマホナビや、音楽・ラジオアプリなどをDA上に表示して操作可能とし、LINEカーナビでは音声認識で目的地設定やLINEのメッセージ送受信、音楽再生などをおこなうことができます。
また、Apple CarPlayとAndroid Autoなど、ふだん利用している地図アプリや音楽アプリなどをDA上で操作・利用することもできます(TVとセットオプション、契約時にT-Connect契約が必要)。
なお、従来通りの車載ナビ機能を利用する場合に、T-Connectナビキットもオプション設定されています。
安全装備として、歩行者(昼夜)や自転車運転者(昼間)を検知対象に加えたプリクラッシュセーフティ採用の予防安全パッケージ「トヨタセーフティセンス」を装備しました。
駐車時など、静止物を検知して衝突被害の軽減に寄与するインテリジェントクリアランスソナー[パーキングサポートブレーキ(静止物)]、駐車場での後退時に左右後方から接近する車両を検知し衝突の可能性がある場合にブレーキを制御するリヤクロストラフィックオートブレーキ[パーキングサポートブレーキ(後方接近車両)]、切替レバーを操作することで、車両後方カメラの映像をミラー内のディスプレイに表示するデジタルインナーミラーなど、安全・安心をサポートする機能も充実しています。
※ ※ ※
新型グランエースは、主に法人での利用を想定しているということですが、もちろん一般ユーザーも購入することが可能です。
豪華で多人数が乗車できるクルマとして、トヨタでは「アルファード」や「ヴェルファイア」、日産は「エルグランド」、ホンダは「オデッセイ」をラインナップしています。輸入車ではメルセデス・ベンツ「Vクラス」もあります。
なかでもアルファードは、政治家や企業の要人、芸能人などの移動で利用されることが増えており、新型グランエースの最大のライバルは同じトヨタのアルファードといえるのはないでしょうか。
新型グランエースは送迎に利用されることを見込んで、3列シート6人乗りのプレミアムの2列目・3列目シートの4席には、アルファードの最上級グレード「エグゼクティブラウンジ」と同様の豪華なキャプテンシートが装備されています。
アルファードの「エグゼクティブラウンジ」の価格(消費税込)は715万8800円から764万1700円、対する新型グランエースの「プレミアム」は650万円です。
激化する上級ミニバン市場に新型グランエースが投入されると、ますます競争が激しくなりそうです。
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