クルマは長く乗れば乗るほど見えてくるものがある。これまでMotor Magazine誌で掲載した長期レポート車アルファロメオ ステルヴィオを紹介していこう。ステルヴィオにとってワインディングロードの走行は、得意科目。ただし、クイックなハンドリングを持つだけに、実は早め早めの「丁寧な」ハンドル操作こそが、ステルヴィオを滑らかに走らせるためのコツだと意識している。そして、それが面白いのだ。(Motor Magazine 2019年8月号より)
異なるテイストながらガソリン、ディーゼルともに好印象
MMステルヴィオ号が、初代のファーストエディションから二代目のターボディーゼルQ4に変わって1カ月とちょっとが過ぎた。どちらも、高速道路の巡航を得意科目としているのは共通するし、登り勾配のきついワインディングロードも苦もなく走り抜けてくれる、という美点も同じだ。
●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか
ファーストエディションが搭載するマルチエア式2L直4ターボガソリンエンジンは、非常にスムーズかつ静粛な力強さが印象的で、パワートレーンとして好ましかった。対して、いまのMMステルヴィオ号のパワーユニット、2.2L直4ターボディーゼルエンジンは、右足をしっかりと踏むと期待を上回る力感を示してくれるもので、異なるテイストながらこちらにも好印象を受けている。
エンジン音は、軽快で粒立ちがあり、どちらかといえば活発な部類に入るものだ。車内はしっかりと遮音に配慮されているので、窓を閉じて走行していると、遠目からその鼓動が伝わってくる、という感じだ。担当者は、街中で走行するときはしばしば運転席の窓を開けるのだが、そうすると、いかにもモダンなディーゼル車らしいコロコロと弾けるようなサウンドで楽しませてくれる。また、信号待ちなどでエンジンのアイドリングストップ機構が働くと、その効果の大きさにも感心させられる。
コーティングでさらに伝わってきたアルファの色気
さて、いつものように編集部からほど近くの東京・赤羽橋にある「ハイランダー」で、ガラスコーティング作業を実施してもらったMMステルヴィオ号。その効果は絶大で、ソリッドカラーであるアルファレッドの豊かなボディは、見事なまでにしっとりと深みのある輝きを得て、何とも妖艶に輝いている。アルファロメオならではの色気が存分に伝わってきて、眺めるのが毎日楽しくて仕方ない。
今月は、いくつもの取材の足として、積極的に活躍してくれた。燃料タンク容量は64Lだが、普通に走行していてドライブコンピュータで表示される平均燃費は14~16km/Lなのだが、満タン給油時に表示される走行レンジは1000kmを超えていることが多い。ガソリンエンジン車ではなかなか経験できない数字だと思うので、毎回新鮮な気持ちで表示を眺めている。
気になる点は、ボンネットオープナーワイヤーの軽度な不具合だが、これは近々、調整する予定だ。
(文:Motor Magazine編集部 香高和仁)
■第2回/2019年5月25日~6月21日(2カ月目)のデータ
・オドメーター:8251km
・走行距離:2427km
・給油量:174.8L
・実燃費:14.1km/L
[ アルバム : アルファロメオ ステルヴィオ 2.2 ターボディーゼル Q4 はオリジナルサイトでご覧ください ]
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